『麗しのサブリナ』を観た

サブリナパンツってのがあるっていうじゃない。ふくらはぎ丈のほっそりとした女性用ズボン。
基本的にフェミニンな女性ファッションを見るのが好きだし、ロングヘアーもしくはポニーテールの女の子が大好きな当方なのだけれど。ところが、ショートカットにサブリナパンツのちょっとボーイッシュな感じの女子は、それはそれで好きだったり。

というわけで、一度『麗しのサブリナ』を観てみたいと思っていたわけですよ。サブリナパンツって名称もこの映画から来てるって言うじゃない。宣材写真を見る限り、ショートカットで目がくりくりしたオードリー・ヘップバーンも激烈に可愛いし。
そんなわけで、観てみたわけです。

この映画は、ニューヨーク近郊の大金持ちの邸宅が舞台。オードリー・ヘップバーンが演じる主人公・サブリナは、その屋敷で働く運転手の娘であり、幼い頃から屋敷の車庫に設えられた部屋で暮らしている。

その屋敷には、ふたりの息子が住んでいる。
兄(ハンフリー・ボガート)は一家の事業を引き継いだやり手ビジネスマン。常に冷静沈着で、事業拡大に心血を注いでいる。中年に差し掛かる歳であるが、仕事優先で独身のまま。
弟(ウィリアム・ホールデン)は放蕩息子。一家の会社で名ばかりの重役を努めていて、ほとんど仕事をせずに兄の脛をかじっている。女にはだらしがなくて、すでに3回の結婚に失敗している。それにも懲りずに、今でも美人を見るとすぐに声をかけて恋に落ちる。

さて、主人公・サブリナは、ダメな方の弟に幼い頃から片思いをしている。そのことは、使用人一同はもちろん、父にも知られている。父は、身分違いの恋は成就するはずもないし、ましてや使用人の分際で主人とトラブルを起こすと自分たちの生活も破綻すると思うようになる。そこで、サブリナをパリの料理学校に送り込むことにした。向こうで時間が経てば淡い恋心も霧散するだろうと考えたのだ。

しかし、パリで2年間過ごすうちに、サブリナの恋心が薄れることはなく、ますます思いが強くなった。加えて、パリで最先端のファッションに触れ女に磨きをかけたことで、サブリナは自信までも強めて帰国した。
その時、金持ち一家の弟には縁談が進んでいた。兄の画策で、大企業の娘と政略結婚することになっていたのだ。弟本人も諦めてその気になっていた矢先、見違えるようになったサブリナを見て惚れ込んでしまった。政略結婚を反故にして、サブリナと一緒になることを選んだ。
それによって、一家や会社、使用人たちを巻き込んだ騒動になっていく。
・・・というお話。

確かに、オードリー・ヘップバーンは終始かわいい。本人の容姿はもちろん、彼女が身につけている衣装はどれをとっても、おっさんが見ても惚れ惚れする。パリに旅立つ前、使用人時代の質素な衣装でかなりかわいいのに、パリを経た後の姿たるや。帰国して駅で迎えを待つシーンとか、パーティに出席するためのドレス姿とか、本当に眩しい。モノクロ映画なのに輝いている。すごい。僕が女子だったら、映画を見終わったらすぐに服買いに行ってたところだ。

さて、問題のサブリナパンツ。
映画のタイトルが付いてるくらいだから、終始着用してるのかと思っていたら、それが出てくるのはほんの1シーンだけだった。それはあまりハッピーとは言えない薄暗い夜のシーンで、しかも黒いサブリナパンツだったので注意してないと見すごす程度かもしれない。僕は「いつでるか、いつでるか」と目を凝らしていたから見逃さずにすんだけれど。あんな地味な登場なのに、タイトルを冠したファッションになるなんて不思議だなぁと正直思った。
別の見方をすると、今でこそありふれたものなのだけれど、当時(1950年代中期)はよほど斬新だったんだろうなぁと思ったりするんだけれど。当時は奇抜だったのだけれど、今ではごく普通のものになって残っているってことはある意味すごいな、と。

そういう意味で、オードリー・ヘップバーンって人の造作も、今では普遍的な美女のひとつのパターンになっていて、すげぇ人だったんだなぁと思ったりするわけで。

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