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NHK『ブギウギ』第94回

今日は人間ドックのため7時半に家を出なければならなかったので朝の放送を諦めた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の第94回めの放送を見ましたよ。

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第20週『ワテかて必死や』

鈴子(趣里)のインタビュー記事が雑誌に掲載されたのだが、記者・鮫島(みのすけ)が勝手に手を加え、あたかも鈴子がパンパンたちの庇護者を自認しているかのような内容になってしまっていた。
パンパンの元締め・おミネ(田中麗奈)は日陰者の自分たちを勝手に悪目立ちせさるなと言って鈴子の楽屋でひとしきり騒いで帰って行った。

鈴子はおミネの誤解を解こうと、パンパンたちの根城である有楽町へ単身出向いた。鈴子はたちまちパンパンたちに捕まり、彼女らの寄合所に連れて行かれた。
鈴子は誤解を解くために来たと説明したが、おミネたちはまったくの喧嘩腰だった。

おミネは、鈴子と自分たちでは立場が違うのだと話した。
鈴子は好きでもない男に抱かれた経験はないだろうから、パンパンの気持ちがわかるはずがないと言う。彼女らは戦争で家族や夫を亡くし、金も食べ物もなかった。体を売らなければ到底生きていけなかったのだ。しかも、その戦争だって彼女らが始めたものではない。知らない誰かが勝手に始めて、勝手に負けたのだ。彼女らは知らないうちに巻き込まれて不幸な目にあったのだ。それなのに世間は冷たく、彼女らは口汚く罵られ、石まで投げられる。
世間の人々は自分たちを見下す一方で、流行歌手・福来スズ子に熱狂している。同じ世間なのに、扱いが全く違う。
ましてや、鈴子自身はお気楽に歌っているだけであり、パンパンの生活を想像できるはずがないと言うのだ。

はじめは小さくなって聞いていた鈴子だが、「お気楽に歌っている」と言われて頭に来た。堰を切ったように反論した。
自分は全く気楽ではなく、パンパンたちと同じように死に物狂いだと主張した。母を病気で亡くし、弟が戦死し、最愛の夫は結核で死んだ。生きていく気力を無くしかけたが、夫との間に生まれた子どものことを思うと必死に生きて守らなければならない。寂しい悲しいなどと泣き言を言っている暇はないし、辛くてへこたれそうな時も笑顔を振りまいて歌うしかないと訴えた。
仕事の内容こそパンパンたちとは違うものの、必死なのは同じだと主張した。最後は涙声になっていた。

おミネは、鈴子の楽屋へ怒鳴り込んだ時、そこに赤ん坊がいたことを思い出した。鈴子が必死に子育てしているという話に嘘はないとわかった。他のパンパンたちも、鈴子と同じように夫や家族を病気、戦争などで亡くしていた。互いに同じ境遇にあるということを理解した。
鈴子は、自分の芸名・福来スズ子は亡き母が「福が来るように」という願いを込めて付けてくれたと説明した。おミネはそれに感じ入り、希望を抱いて自ら笑うことが幸せに生きる秘訣なのだと悟った。
こうして、鈴子とおミネたちパンパンは和解した。

ある日、鈴子は顔馴染みの靴磨き・達彦(蒼昴)が他の少年たちに因縁をつけられているのを目撃した。縄張りを荒らしたとして暴行を受け、売上金を全て巻き上げられたところだった。
達彦は足に怪我をしてうまく歩けなくなってしまったので、鈴子は彼の家まで送ってやることにした。

達彦の家は粗末なものだった。鈴子は家の前まで達彦を送り届けると、そのまま帰ろうとした。その時、中から咳き込む母親の声が聞こえてきた。鈴子は気になり、ガラスすらはまっていない窓から中を覗いてみた。

そこから見えたのは、息子の帰宅を迎えるためにせんべい布団から体を起こした母親の姿だった。彼女は屋外の気配に気づき、鈴子と目があった。
その母親こそ、鈴子の幼馴染のタイ子(藤間爽子)だった。鈴子は意外な再会に嬉しくなり、断りもなく家の中に飛び込んだ。もう何年も音信不通だったのだ。

しかし、タイ子は鈴子のことを知らない、帰って欲しいと言い張った。自分を思い出させようと粘る鈴子であったが、タイ子は布団から立ち上がると、ふらつく足で鈴子を家の外に押し出そうとした。最後には、知らない人に施しを受ける義理はないと呟いた。

その剣幕に、鈴子は引き上げるしかなかった。
鈴子がタイ子に最後にあったのは、母・ツヤ(水川あさみ)の葬式の時だった。当時のタイ子はすでに妊娠していて、近いうちに東京で暮らすと言っていた。そして、鈴子の実家のような楽しい家庭を作りたいと明るく離していたのだった。

* * *

今週のテーマがやっとわかった。
「人はそれぞれに辛い過去を持っていて、それでもなお希望を持って生きて行かねばならない」って話か。

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