タッチ

地元のあちこちに,「タッチ 全国デビュー決定」というポスターが貼ってあった.
苫小牧市在住 中・高生 の3人グループ “タッチ“.

あまり大声を出さない僕だけど,こればかりは声を大にして言いたい.

ちがーう,こんなの僕にとってのタッチじゃない!

80年代に青春時代をすごした人間にとって,「タッチ」といえば,あだち充の「タッチ」以外にありえんしょ.

雨の日,達也と南が1本の傘で家へ帰るシーンがある.
達也は南が濡れないようにと,自分の肩に雨が当たるのもかまわず,無言で南の側に傘を傾ける.
それを悟った南は,その傘を達也の方に押し返す.
でもって,またまた達也が傘を傾ける.
このシーン好き.

逸見政孝と幸田シャーミンのコンビが懐かしい,フジテレビの夕方6時のニュース「スーパータイム」.
そのスポーツコーナーで「南ちゃんを探せ!」というコーナーがあったなぁ.
部活動をやっている女子高生を毎日1人zつ紹介するというコーナー.
今でたとえるなら,めざましテレビの「きょうのわんこ」の女子高生版ってとこか?
つーか,男女共同参画とかいろいろ政治的に微妙な問題とかもあって,現代じゃこんな女子高生限定紹介コーナーなんてやれないんだろうなぁ,と時代の流れをしみじみ感じてみたり.
#いや,僕はこのコーナーを楽しみにしていたわけではない.だって,出てくる女の子と浅倉南を比・・・(以下,自粛)

話を,原作に戻そう.
高校2年の夏.達也がエースとして出場する1年目.
彼らの明青学園は,地区予選で西村のいる勢南高校に敗れる.
その日の夜,喫茶店・南風で飯を食いながら野球のビデオゲームに興じる達也.
野球ゲームは,達也が負けてゲームオーバー.
達也は,「あーあ,負けちまった」とつぶやいて,1度だけテーブル(兼ビデオゲーム)をドンと叩く.
なんだか,印象に残っているシーン.
なお,学生時代,Kさん(♀)という人に「木公は,自分で書いたプログラムがうまく動かないと,すぐものにあたる.見ていて怖いからヤメテ」と何度も言われた.そう,面白くないことがあったときに物にあたるのは,上杉達也からの良くない影響.^^;
#あと,「北の国から 89 帰郷」では,純がイライラして自分の手が切れるほど電信柱を殴り続けるシーンがある.ここからも,良くない影響を受けている.(でもって,前出のKさんは,「北の国からは虫唾が走る」と言っていた)

3年生の夏,入院した西尾監督の代わりに,”正体不明の鬼監督”柏葉がやってくる.
本当は,兄の栄一郎が赴任するはずだったのだが,手違いで弟の栄二郎が赴任する.
栄二郎は高校時代,濡れ衣の罪で追放され明青野球部を追放され,復讐を果たそうとしている.
しかし,達也と南以外,その事実を知るものがいない.あと一人,西尾前監督を覗いて.
西尾前監督が栄二郎と再会を果たすシーンがある.
西尾前監督は,栄一郎と栄二郎が入れ替わっていることを,指摘したりはしない.
その代わりに,「自分の目は節穴だった.良い選手がいっぱいいたのに,自分がダメにしてしまった」とさりげなく,栄二郎に侘びを入れる.
タッチを読むとき,必ずここで泣くことにしている.

この柏葉栄二郎,実は目が悪い.失明寸前.
地区大会の決勝直後,入院する.
そこに,栄二郎を憎んでいるはずの達也と南が見舞いに来る.
目の見えない栄二郎に,達也は「夏みかん」と言って,あるものを渡す.
それが実は,決勝戦のウィニングボールだったり.
先のシーンで泣いた後,ここでもう一回泣くことにしている.
達也のさりげないっつーか,照れ隠しっつーか,ちょっと屈折してるっツーか,そういう優しいところ,好きなんだけれど.

予備校時代,UFOベクトルで一時期ちょっぴり時の人となったような,ならなかったような,某S水講師は,数学の授業でこんな問題を出した.
「孝太郎は和也への思いがあったので,達也のことを長い間”上杉”と苗字で呼んでいた.しかし,あるシーンを境に”達也”と呼ぶようになる.さて,それはどこでしょう?」
予備校時代,数学がウィークポイントだった僕は,その日の放課後,授業の復讐をほっぽり出してタッチを隅から隅まで読んだなぁ.
UFOベクトルがなんだったか今では名前以外は覚えていないし,今センター試験の数学を受験して60点以上とる自信が実はなかったりするんだけれど,この問題の答えだけはちゃんと覚えていたり.

同じく予備校時代,「明青学園 上杉達也」という偽名を名乗って,他社予備校の模試を受けにいったり.ありがたいことに,「成績優秀者」のリスト(の下の方のギリギリのところ)に上杉達也が掲載されたり.

タッチ TVシリーズ DVD-BOXさてさて,随分いっぱい書いたので,いい加減疲れてきたし,飽きてきたけれど,要するに一番言いたいことは,タッチ TVシリーズ DVD-BOXが発売になるっていうことです.
Amazonで20%オフになっても73.920円.
買えないなー.だけど欲しいなー.

続きを読む

僕は,これが欲しい

とてもサイバーな感じのするスピード/タコメーター
http://www.nippon-seiki.co.jp/defi/product/basis/basis_top.html
購入予定の WiLL CYPHA にはタコメーターがないし.
WiLL CYPHA への装着例はここ

Phaze

Phazeって,親友の弟君のバンドらしい.
さっき,URLを教えてもらった.
どんな曲やってるのかわかんないので,良いのか悪いのかさっぱりなんだけど,とりあえず仲よしさんの弟なので,わけもわからず応援しておく.

続きを読む

科学 Vol.74 No.7

岩波の科学最新号の澤口俊之先生の記事,良い意味でも悪い意味でも熱かった.

この号の特集は「言語の起源」であり,提起論文→座談会→座談会へのコメント という形式を導入しており,企画者たちの意欲はひしひしと伝わってきた.
でもって,座談会の前に問題提起を行ったのが,脳神経学者の澤口先生.
(学生時代に僕の学部に澤口先生がいらっしゃり,講義を取るチャンスはいくらでもあったのに,一回もまじめに話を聞いたことがなかった.いまさらながら,激しく後悔.時間は戻ってこないから,常に緊張感を持って物事に取り組まないとダメだなー)
彼は,「脳に対する操作」という観点から言語を捉えている.彼によれば,2つの種類の操作があり,それは言語によって行われているとしている.一つは,思考などのように,自分自身の脳の状態を操作するための言語であり,もう一つは,コミュニケートすることによって,他者の脳の状態を操作するための言語である.「脳の状態を操作する」というのは,言われてみれば当たり前のことなのかもしれないが,僕にとってはコロンブスの卵だったわけで.
また彼は,脳の状態操作は,主に前頭葉のあたりで司られているワーキングメモリが重要な働きを担うことを指摘.
これらのことから,脳の状態変化 = ワーキングメモリ = 言語 が密接に関連するとし,霊長類の言語の起源は,ワーキングメモリの獲得にまで遡れるのではないかという仮説を提起した.
細かい話は忘れちゃったけど,彼の仮説が正しいとするなら,言語の起源が人類よりもっと古いリスザル(?)あたりまでたどれるそうで.
今まで,言語の話といえば,たいていがホモ・サピエンスで,せいぜいさかのぼってもチンパンジーあたりだったので,彼の記事にすごくワクワクした.

しかし,座談会では「ここでは,我々ホモ・サピエンスの言語を扱いたい」みたいな論調で,澤口先生の問題提起はほとんど黙殺.

そして,澤口先生もその扱いに,かなり腹を立てたらしい.
座談会に対するコメントで
「アンタら,マジで科学者? 学者なら,他の人の意見に対して建設的な批判・コメントをするのがマナーじゃないの? なんだよ,黙殺って? やれやれ. そもそも,『科学』みたいな,査読もない似非学術雑誌に寄稿した俺が悪いのか? まぁいいや.これから研究者を目指す若い人は,こんな大人になっちゃダメよ.科学ってのは,反証可能な仮説を立てて,それを立証する作業だからね.それを忘れちゃダメよ」(木公フィルターがかかっています;-p 正しい表現は原典をあたって下さい)
みたいにボロクソ書いてるし.

いや,澤口先生の気持ちはよくわかる.せっかく面白い話を書いたのに,相手にされなくちゃ腹も立ちますよねぇ.
だけど,ちょっと大人気ないと思うのは,何も座談会の出席者を「馬鹿よばわり」(いや,どこにも「馬鹿」とは書いてないけど,コンテキストがねぇ)しなくてもいいのに.

ただ,書き方は酷かったけど,真摯な科学者なんだなぁと思った.
だけど,ケンカ売っちゃった以上は,自説を自分で立証するような研究しないと,「口だけやんけ」って言われやしないかと,ちょっと心配してみたり.
#僕に心配される筋合いないと思うケド

銀色夏生

中学生の頃,銀色夏生が大好きだったなぁ.
とりあえず,つれづれノート以前のやつは全部持ってると思う.

当時,インターネットなんかないので,それこそ知りたい情報はなかなか手に入らなかったりしたわけで.
銀色夏生の正体も良く知らなかった.
本を読むと,男性のようにも思えるし,女性のようにも思える.その中性的な雰囲気がすごく好きだったな.
僕の周りでは,LESSONの表紙の男性こそが著者本人とまことしやかにささやかれていた.

それが,つれづれノート(ほぼ,著者の日常日記)が出て,しかも著者の写真まで出てて,ついに女性だということがわかって,そしてすんげー生活感あふれるつれづれノートを読んで,一気に覚めちゃったというか,なんというか.
LESSON作者説も否定されたし.

あと,確かあの空は夏の中これもすべて同じ一日だったと思うけど,無名時代の森高千里や裕樹奈江がモデルとして登場していて(どっちがどっちに出ていたかは忘れた.しかし,まだウヴな感じでかわいいんだなぁ,これが),マニア心をくすぐられたり.

何はともあれ,思春期の少年が夢を見るには最適な本だったわけで.
僕の記憶が確かならば,一番のお気に入りは「君のそばで会おう」だったと思う.
今日,本屋で何気なく文庫を見ていたら「君のそばで会おう」を発見し,つい懐かしくなって買ってしまった(実家に行けばあるんだけどね.あと1週間で実家に戻るから我慢すればよかったんだけど).

10年ぶりに読む銀色夏生は・・・,つまんねー.
なんでこんなのに熱中してたんでしょうね?

つーか,銀色夏生がつまんなくなったことよりも,こんなのに熱中していた15年前の自分を恥じるよりも,何よりも悲しかったのは,完全にスレてしまった今の自分.
冷めた心の持ち主になってしまったのが悲しいなぁ.

和風 (和み系ハイカラお祭りバンド)

去年の秋,入社半年を向かえ,ちょっとタイミングはずれな”五月病”にかかってた.なんだか仕事がうまく行っておらず,鬱々とした毎日を過ごしていた(仕事がマズいのは今でもそうなんだけど).
気分転換のためだったのか,現実逃避だったのか,きっとその両方だと思うけど,近所のけいはんな記念公園で行われていた「せいか祭り2003」なるイベントに出かけてきた.フリーマーケットがあったり,地元の農家さんが特産物を売ったり,出店があったり,サークルのパレードがあったり.
あと,ステージでは,アマチュアバンドとか自衛隊の楽団の演奏などをやっていた.

ここで語りたいのは,そのステージの様子です.
最初はステージの存在に気づかず,ぶらぶら歩いていたら遠くの方からジャズっぽい演奏が聞こえてきたので,音の方へ引かれていったわけです.
こんなこと言っちゃめちゃくちゃ失礼ですが,田舎のイベントだけあって,演奏しているバンドもなんだかパッとしなくて,文化祭の高校生バンドって感じ(年齢的には高校生のお子さんがいそうな人たちも演奏していましたが)で,お世辞にも耳障りのよい音楽ではなかったわけです.
まぁ,歩くのも疲れたし,ステージ前にはベンチがあったので,座って見ていたわけですが.

そんな中,最後に出てきたバンドが,色物っぽい連中でした.
ギター,ベース,ドラムの3人構成でなんだか音が薄そうな感じだったり,それはいいんだが,
3人とも作務衣にハッピ姿で「和み系ハイカラお祭りバンド 和風」ですなんて自己紹介しちゃってるし.パッと見,ウケ狙いの地元の青年団にしか見えなかったわけで.「日本を明るくしましょう!」なんて,ちょっぴりお寒いこと言ってるし.

ところがですよ,演奏が始まって30秒と経たずにノックアウト.
まずは,お囃子風のギターリフ(リフなのか?リフだよな)でゴキゲンに始まります.
でもって「♪ さぁさ 囃して 囃して 待ちに待った祭囃子 心躍る 誰もが揺れる」(作詞 松本学; 和風 自主制作CDの歌詞カードより)と始まります.
あの風体からこんなにうまい演奏が聴けるとは! そして,風体ぴったりの歌詞と曲調! 3人の歌声のハーモニーと掛け合いが息もぴったりだったりするわけです.
とりあえず,楽しくなってきた.

2曲目はバラードだったはず.これは,なんとなくパス.

3曲目は「ぶらり日本浪漫紀行」でしたね.
「♪ みんなの笑顔が~ 日本を救う~」(作詞 山口善久; 和風 自主制作CDの歌詞カードより)と来たもんだ.
字面だけ見てたらすげぃ青臭い歌なんだけど,彼らの演奏は良い.
1曲目で楽しくなっていたが,この曲でそのときのシンドイ気分を全部吹っ飛ばされました.
思いがけず元気をおすそ分けされた気分だったわけで.
あと,ちょっとホロリときちゃった.ポップなエレキ系の曲聴いていてホロリと来る経験って少ないよね.

とりあえず,演奏後に自主制作カセットテープを購入.
頻繁に公式サイトをチェックしていたりわけです.
で,今日,奈良公園で行われるユース・サンデー・ライブ(奈良県青少年課主催)に出演するという情報をGET.
去年の精華町での演奏後に製作されたCDの購入も兼ねて見てきました.

相変わらずのスタイルで,それでもってちゃんと元気を与えてくれるバンドであることに変わりがないことに安心し,彼らの演奏に興奮し,目的のCD購入も果たし,おもっきり日焼けして帰ってきました.

いやぁ,いいっすわ,和風
俺的に和風を猛然と応援しております.

なお,今日買ってきた和風のCD,ブックレットに去年のせいか祭り2003の写真(1枚)が収められてるんですが・・・.
俺の後頭部発見.とある人を初めに見つけ,念のためその横を見ると,確かに黒のトダイパーカー(トダイパーカーの参考写真.僕のやつはフロントプリントだケド)を着た僕がいたわけで.

続きを読む