今夜の感銘 (「北の国から ’92 巣立ち」-後編)

【失ったことの大きさ】

タマコの堕胎に対する慰謝料として100万円を用意した五郎。
この金は、五郎が自宅として丸太小屋を作るための木材を売り払って工面したもの。
自宅を建築することを生きがいにしていた五郎が、その夢と引き換えに、純の尻拭いをしたのである。

ところが、そうまでして作った金を先方から付き返される。
付き返されるいきさつの行間を読めば、「金で解決できる問題ではないし、金でない形で解決されたので、金はいらん」という、ちょっと心温まってもよいエピソードであるわけだ。
ただ、このいきさつはこのエントリーの本筋ではないので、とりあえず忘れていただく。

とにかく、なけなしの金100万円が付き返され、純を経由して富良野の五郎に届けられた。
なんとなく腑に落ちない純は、恐る恐る五郎に金を差し出す。
しかし、五郎は頑なに金を受け取ろうとはしない。
「見得の問題」で受け取れない、と。

そうツッパテおいて、最後に本音と説法を垂れる。
そんなシーン。

この金は大きかったんだ。
・・・(中略)・・・
金があることが大きかったんじゃない。金を失くした事が大きかったんだ。
金を失くしたオイラは、でっかいものを見つけた。すっかり忘れてた、大きなものを思い出した。
金があったら・・・そうはいかなかった。

金があったら、金で解決する。
金がなかったら、・・・知恵だけが頼りだ。
知恵と、テメェの出せるパワーと・・・、いひひひ。

封筒を差し出す純

恐る恐る話をする純

頑なに受け取らない五郎

この物語のラストで、ついに純が「東京を卒業」。
今週、僕が東京出張で積んでしまった業もきれいに解消された感じです。
良かった、良かった。

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