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『鴨川ホルモー』を半分くらい読んだ

『鹿男あをによし』がたいそう面白かったので、万城目学の処女作『鴨川ホルモー』を読み始めている。

既に読んだ人への報告としては、現在、立命館大学での「衣笠ホルモー」が終了したあたり。
高村が”大切なものを失ったけれど、大丈夫”になったあたり。
ていうか、The Beatles の名作 “Abbey Road” をモチーフ(横断歩道を横切る、例のアレ)とした本書の表紙に、なぜか丁髷の男が描かれていて、なんのこっちゃと思っていたのだが、その疑問が氷解したあたり。

つーか、あの”鼻”持ちならない芦屋に彼女がいることがわかり、しかも、よりによって・・・、と俄然盛り上がってきたところで、小休止して現在に至る。


ところで、本blogの読者諸氏の中には、当方の知る限り、京都大学、京都産業大学、立命館大学のいずれかの新旧関係者がいることだろう。
京都市内を舞台に、それら大学のサークルが鎬を削るというストーリーである。
あたかも『ハリー・ポッター』を読んで、グリフィンドールやスリザリン、ハッフルパフ、レイブンクローの各寮のいずれかに肩入れして応援するかのように、ご自身の関連大学を応援しながら読めること請け合いである。
とはいえ、『ハリー・ポッター』でグリフィンドールが主人公であるように、『鴨川ハルモー』では主人公が京大生なので、自然と「京都大学青龍会」を中心とした記述が多くなっているが。

なお、特定の読者を想定できなかったので上には書かなかったが、京大・京産大・立命館のほかに、龍谷大学も登場する。
もし当blogのありがたい読者の中に、龍谷大関係者がいればぜひ名乗り出ていただきたい。
当方のお得意様名簿を書き換えるとともに、龍谷大フェニックス(旧・龍谷大朱雀団)の勝利を祈りながら、今後の読書を進めることとしよう。

背景やモチーフがそっくりな上、年齢やデビュー時期も近いことから、万城目学と森見登美彦が比較されるのは致し方ないところではある。
森見の作品が、現在のところ京都大学一辺倒なのに比べて、万城目が他の大学まで範囲を広げている点は、なんとなく好感が持てる。
地勢的にも、万城目は『鹿男あをによし』で奈良まで舞台を広げているし。
さらに両者の比較を続けるなら、森見のストーリーが現代人の妄想に端を発しているのに対して、万城目が日本古来の神話を巧妙に現世に結び付けている点で懐の深さを感じる。

でも、文体とそこはかとないユーモアの点で、森見の方がほんのちょっとだけ、当方の好みだけれど。
しかし、甲乙は付けがたい。

いずれにせよ、後半、『鴨川ホルモー』がどういう結末を迎えるのか楽しみでならない。

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