万城目学の代表作『鴨川ホルモー』の表紙は、ビートルズのアルバムジャケットへのオマージュ。
イラストは石居麻耶。
ホルモーの表紙とビートルズのアルバムを並べてみる。
地味な展開で、事件が起きるまで時間がかかり、山場はあっという間に終わってしまうので、チト退屈だった。
確かに緻密に謎が張り巡らされているのは分かるのだが、その謎解きにたどり着く前にギブアップしそうだった、ヤバかった。
読むのがつらくなったとき、僕はウルフルズの「大阪ストラット」を口ずさんで自分を盛り上げた。
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他に比べりゃ外国同然
Osaka strut!
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やっと謎が明らかにされたとき、僕は小学生の頃を思い出して「グリーングリーン」を歌った。
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ある日 パパと二人で 語り合ったさ
この世に生きる喜び そして 悲しみのことを
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本書のラスト、バカな男たちを優しく受け入れる女性たちの姿を目の当たりにし、明石家さんまの「真っ赤なウソ」を歌いながら深く感じ入った当方。
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どんなに男が偉くても
女の乳房にゃかなわない
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同書を読んだ人なら、これらの曲を歌ってしまった気持ちが分かってもらえるはず・・・と信じてる。
現在ドラマ放映中の『鹿男あをによし』の原作者・万城目学の処女作といえば、『鴨川ホルモー』である。
その『鴨川ホルモー』が来年春公開予定で松竹が映画化するらしい。
ボイルドエッグスによる特報 (2008/2/21)
松竹・公開予定作品
今のところわかっていることは、監督が本木克英で、2009年春に公開だということだけだが、今後情報が出てくるのを待ちたい。
『ホルモー六景』の第6章「長持ちの恋」を読んだ。
3日間楽しんだ『ホルモー六景』もこの話でラスト。
ありふれたプラトニック・ラブものだけれど、ちょっぴり心温まった僕がいる。
「妙に琵琶湖にこだわるなぁ、何の伏線だ?」
と、イヤでも深読みできるしつこさだったんだけれど、いい意味で期待が裏切られた。
そこに琵琶湖を持ってきますか?と。
おもろい。
だけど、だけど・・・
『ホルモー六景』の第4章「同志社大学黄竜陣」を読んだ。
物語の舞台がついに京都市内を飛び出し、京田辺市に移った。
京都府民以外の人にはよく分からんかもしれないが、京田辺市には同志社大学のサテライト・キャンパスがある。
そして、僕の自宅から5kmくらいのところが描かれるのである。
近鉄興戸駅とか。
とはいえ、あっという間に舞台が今出川付近に戻されてしまうんだけれど。
梶井基次郎の有名作『檸檬』を青空文庫で読んだ。
およそ5,000文字くらいなので、さらっと読める。
森見登美彦が「京都の裏路地は異界に繋がってるんじゃないかと思う」みたいなことを言っていたような気がするが、そうか原点は梶井基次郎か、と分かった。
京都の町をぶらぶら歩き、途中の八百屋で檸檬を購入し、丸善の本を勝手に積み上げて頂上に檸檬を置いてこっそり逃げてくるという話。
檸檬が爆弾だったらいいのに、その爆弾で嫌いな丸善が吹っ飛べばいいのに、なんて妄想するだけの話。
読んでると、黄色い檸檬の紡錘形がありありと思い浮かぶし、すがすがしい香りもしてくるんじゃないかと思えちゃうから不思議だ。
ちなみに、何で急に梶井なんて読み始めたかっていうと、『ホルモー六景』(万城目学)の3章が面白かったから。
手品の名手に面白いように騙された、すがすがしい感じ。
そして、梶井基次郎が読みたくなる。
「鹿男あをによし」が来年1月に連続ドラマ化されることで、押せ押せムードの流れている作家・万城目学の最新作が出た。
まだきちんと読んでいないのだが、彼の処女作『鴨川ホルモー』の続編であるようだ。
表紙の「ローマの休日」風(本書の2章のタイトルは「ローマ風の休日」だけどね)のイラストは、前作に登場した主人公の安倍とヒロインの凡ちゃんこと楠木さんっぽいし。
ちらちらと眺めたところ、前作の登場人物も出てくるし、それ以外の登場人物も出るみたいです。
同志社大学の京田辺キャンパスが出てきたりとか、京都市内も飛び出してるっぽいです。
これからじっくり読みます。
当方の大好きな小説、『鹿男あをによし』がドラマ化されて放映されるらしい。
SANSPO.COMの記事「奈良公園の鹿もビックリ!”ダメ教師”玉木宏が”鹿男”に変身~!」によれば、
俳優、玉木宏(27)が、来年1月スタートのフジテレビ系新ドラマ「鹿男あをによし」(毎週木曜後10・0)に主演することが5日、分かった。「鹿男-」は今夏の直木賞候補にもなった万城目(まきめ)学さん(31)の人気小説。玉木は奈良公園の鹿の命令を受けて”鹿男”となるダメ教師にふんする。相手役で歴史オタクの教師には女優、綾瀬はるか(22)を起用。人気爆笑コメディーを2人がどう演じるか注目が集まりそうだ。
とのこと。
当方がどれだけ『鹿男あをによし』を好きかといえば、小説に書かれている場所を巡って当blogの記事にしたほどである。
そういう意味で、あの物語の世界が映像化されるのは楽しみだし、より多くの人がこの作品に興味をもってくれるようになると嬉しく思う。
奈良市内でロケをやるらしいので、見知った風景がテレビで流れるのも感慨深いよね、田舎者としては。