昨日、戌井の妻役で出演していた馬渕英俚可がホリプロスカウトキャラバンのグランプリ受賞者(1992年)だと知って、そーか、そーか、山瀬まみ(1985年グランプリ)の直系の後輩になるのだなと目を細め、どーりで彼女の事を気に入ったわけだと合点の行った当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第65回めの放送を見ましたよ。
茂(向井理)の原稿納品3日前、もっとも金の無い時期である。
電気代の集金人(剣持直明)がやって来た。集金人自身も上司から目を付けられていて、村井家の滞納金を回収しないことには自分がクビになるかもしれないという。布美枝(松下奈緒)は家中の金を掻き集めるが、とうてい足りなかった。そのため、電気が止められてしまった。
締め切り直前にも関わらず、茂はロウソクの灯りで仕事をしなくてはならなくなった。どうして自分たちだけこんなに貧乏なのかと辛くなる一方で、電気がないと星空がきれいに見えるなどと呑気なことを言い合うふたりだった。
原稿をとある出版社に持ち込んだ。原稿料の相場は3万円なのに、そこの社長(住田隆)は3,500円しか渡してくれなかった。この出版社の台所事情も火の車なのだ。あまりの少なさに激しく抗議する茂であったが、文句があるなら仕事がなかった事にしてもいいと強気に出られると、どうしようもなくて受け入れてしまった。
ここでも、茂には貧乏神(片桐仁)が自分を見てニヤリとするのが見えた。
溜まっていた電気代の支払いをすると、原稿料はほとんど残らなかった。藍子が夏風邪を引いたようだが、病院代も無いのでしばらく家で様子を見ることにせざるを得ない。
その時、誰かが訪ねてきた。茂が扉を開けると、全身黒尽くめで、大蔵省の役人を名乗る男(片桐仁)が立っていた。茂の家の敷地の半分は大蔵省が所有する土地であることが判明したという。占有している土地を買い取るか、さもなければ立ち退く必要があると申し渡すのであった。
用件だけを伝えて帰っていく男に対して、茂は金がないからどうしようもない、勝手にするがいいと捨て台詞を吐くのだった。布美枝に対しても、世の中は貧乏人からばかり金を取る、理不尽なことだとわめき散らすのだった。
貧乏神を演じているラーメンズの片桐仁が、大蔵省の男として登場。セリフもあった。無表情で抑揚のない喋り方。村井家をさらに苦しめる役どころとして決まっていました。
ただし、この大蔵省の男は、貧乏神が変化してイタズラしている姿なのか、貧乏神とは無関係の本物の役人なのかは読み取れませんでした。