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映画『好きだ、』☆☆☆☆☆

 alm-ore 2010年度上半期「これを見ると別れた恋人に会いたくなっちゃうよね」部門、堂々の1位映画『好きだ、』。

 主人公の17歳当時を宮崎あおい瑛太、34歳当時を永作博美と西島秀俊が演じるという、切ない初恋ストーリー。

 出だしは退屈だった。照明の暗い映像で田舎(秋田県らしい)の土手が延々と映し出され、セリフも少ない。周囲のノイズ(人物の息遣いだとか、足音だとか)ばかりが強調された音響で、少々気が狂いそうになる。
 ちょっと背伸びした中学校の優等生が、大人びた雰囲気を味わいたくて、盲目的に支持しちゃう映像っつーか、なんつーか。

 しかし、そういった地味でスノッブな展開の中で、宮崎あおいと瑛太の飾り気の無い芝居が妙に生々しい。そして、彼らの演技を見ていると、即座に映画の世界に飲み込まれてしまった。異性を知らない少年少女の嬉し恥ずかしな幼稚な男女関係が、圧倒的な現実感で迫ってくる。ふたりっきりになるのだけれど、間がもたなくてキョロキョロと泳ぐ宮崎あおいの視線が素晴らしい。

 当時の宮崎あおいは、掛け値なしにかわゆい。本当に仔犬のようだ。
 しかし、そんな宮崎あおいが、セーラー服を着て「匂い嗅いでみる?」と男の子を挑発するのだ。その気になった少年に対して、態度を急変させ、「変態野郎!」と罵る。
 どちらかというとM系の当方は、そのシーンに完全KOされてしまいましたよ。

 だが、目を皿のようにして、集中して見る映画ではないかもしれない。酒でも飲んで、半分ぼーっとしたアタマで雰囲気を味わう映画だと思う。実際僕は、ビールでほろ酔い加減で、いい感じに観た。

 なお、この映画評にかんしては、Kota’s Movie Reviewも合わせて読んで欲しい。
 同記事を読んで、永作目当てで見始めた映画だったが、意外にも堪能してしまった。

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