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『太陽を盗んだ男』を見た

主演・沢田研二、監督・長谷川和彦、1979年製作の映画『太陽を盗んだ男』を見た。

当時、人気絶頂だった沢田研二が演じる主人公は、少々エキセントリックな中学理科教師。催眠スプレーで交番を襲い、拳銃を奪取。それで武装し、東海村の原子力発電所からプルトニウムを強奪する。それを原料に自宅で原子爆弾を作成する。
原子爆弾を用いて警察を脅迫するというお話。

『太陽を盗んだ男』主演の沢田研二。プルトニウムの精製に成功し、喜びに打ち震える。


しかし、主人公の要求はいずれも間が抜けている。

1つめの要求は、野球のナイター中継を試合終了まで放送すること。

1つめの要求はナイター中継の延長。当時の巨人監督は長嶋茂雄。

2つめの要求は、ローリング・ストーンズの来日公演を実現すること。なお、本物のローリング・ストーンズの日本初来日公演は1990年2月の東京ドーム。

ローリング・ストーンズ来日公演決定(フィクション)。この新聞記事が笑える。

最後の要求は、現金5億円を用意させ、それを渋谷の街にばら撒くこと。

最後の要求は現金5億円のばら撒き。

表ではそれなりの日常生活を送りながらも、裏では狂気にかられて原爆製造と脅迫を行う主人公の二面性を沢田研二が好演していたと思います。そして、グロテスクで下品な犯罪行為をバカバカしく間抜けなタッチで描くことで可笑しみのある不思議な映画になっています。ものすごく面白い。
特に、ラスト直前、主人公が絶体絶命の危機で見せる離れ業に、思わず「あああああああ」という声が出てしまいました。バカバカしてく愉快。

その他、若い池上季実子がものすごくかわいくてビックリします。
長谷川和彦という人は、僕のストライクゾーンを的確に突いてくる監督さんですね。

この監督を知るきっかけとなったのは、彼のデビュー作の『青春の殺人者』を見たから。デビュー作もグロテスクで下品な犯罪行為だけれど、どこか滑稽という点で本作に通じる。この監督の持ち味のようだ。ていうか、この人、デビュー作『青春の殺人者』と本作『太陽を盗んだ男』の2本しか作品がないそうだけれど。
で、『青春の殺人者』では原田美枝子(若いころの姿はベビーフェイス&巨乳で当方のもろ好み。巨乳な点を除けば、デビュー直後の山瀬まみにそっくり)が激烈にかわいいという評判を聞いたので見た次第。そしたら原田美枝子は本当にかわいかった上に、すごく面白い映画だった。それで監督に興味を抱いて、本作を見たというわけ。

そしたら、やっぱり映画は面白かったし、出てくる女優もかわいかったという次第。
この監督さんの作品、お勧めです。

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