高校生の頃のあだ名は「山瀬くん」、「ジョン」、および「まつさん」だった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『マッサン』の第4回めの放送を見ましたよ。
政春(玉山鉄二)の祖父の17回忌法要が催された。政春は親戚一同、および長老役である和尚(神山繁)に取り入って、なし崩し的にエリー(シャーロット・ケイト・フォックス)との結婚を認めてもらおうと画策していた。みんなを味方につければ、結婚に猛反対している早苗(泉ピン子)も折れざるを得ないと目論んだのである。
政春はエリーに日本風の嫁の立ち居振る舞いや法事の作法を教えこんだ。しかし、しょせんはにわか仕立てであり、すぐに馬脚を現してしまった。長時間の正座で足がしびれてしまい、焼香のために立ち上がった際に和尚にもたれかかって倒れてしまった。
後の宴会で、政春と共に改めて挨拶をした。三指を付いた礼を行い、率先して和尚に酌をすることで、うまくやり通せたかと思えた。しかし、和尚は箸で煮豆を摘むことを命じた。挑戦するエリーであったが成功させることはできなかった。それを見た和尚は化けの皮が剥がれたと言って、日本人の嫁になることは無理だと断じた。
集まった親戚たちもエリーに対して冷たい視線を送った。
その時、幼い姉弟が会場で暴れ周り、すみれ(早見あかり)にぶつかった。その拍子に、すみれは運んできた徳利を床に落として割ってしまった。責任を感じた姉(眞鍋歩珠)が破片を片付けようとして、手を傷つけてしまった。弟(宮崎航平)はその場を逃げ出した。
エリーは誰よりも先に駆け寄って姉の切り口を手当してやった。それから弟を呼びつけ、姉とすみれに謝るよう諭した。
和尚は、そんなエリーの機転にいたく感心した。そして、日本の作法や服装などの「形」にこだわるのではなく、エリー自身が持っている内面や「心」を大切にするよう助言した。和尚の表情から、彼がエリーを認めたことは明らかだった。集まった親戚たちもその意見に同意しそうになった。
すかさず、早苗は大声を上げた。誰がなんと言おうと、自分は結婚を認めないと言うのだ。伝統ある亀山家の嫁が外国人に勤まるわけがないと吐き捨てた。エリーに出て行けと怒鳴りつけるのだった。
政春とエリーは宴会場を去った。
エリーはスコットランドでも同じようなつらい思いをしたことを思い出した。
政春がエリーとの結婚を申し込んだ時、母・ローズマリー(インゲ・ムラタ)やおじのデイビッド(マイケル・ビアード)に「日本人は出て行け」と罵られたことがあるのだ。
悲しくなったエリーは、スコットランド民謡 “Auld Lang Syne” を歌った。
すると、それを聞きつけたさっきの姉弟が駆けつけてきた。彼らはその歌を「蛍の光」として知っていたのだ。実は、「蛍の光」の原曲はスコットランド民謡だったのである。エリーはその歌を英語や日本語で歌った。それで子どもたちとすっかり打ち解けた。
彼らの大きな歌声は宴会場まで届いた。集まった人たちは、エリーの歌声に感心した。
しかし、早苗はたいそう面白くなかった。
なんかツラいです。
エリー(シャーロット・ケイト・フォックス)が妙にスラスラと日本語や習俗を学びとって行くので、都合が良すぎるように思えて。もっと、何かこう、習得に苦労する様子が描かれて、見ているものの共感を誘うような展開があってもいいのに。
それでいて、急に取ってつけたような大失敗をしでかすもんだから、ますますご都合主義に見えてしまいます。
ツラいです。
「蛍の光」がスコットランド民謡だということは常識中の常識だし(常識ですよね??)、今さらそれをストーリーのキーにされたって興ざめっつーか、なんつーか。
いつものごとく、本まとめ記事も今週が山場かもしれない。