年が明けてからマメに自炊するようになり、ほぼ毎朝ベーコンエッグを作っているのだけれど、スーパーでいつも同じベーコンを買っているはずなのに、半月前くらいからベーコンを掴んだ時の感触が変わって薄くなったように思うし、気のせいかもしれないし、けれども以前と同じ火加減と加熱時間で調理しているにもかかわらず焦げが増えるようになっていて、これはもしかして価格据え置きのままベーコンの容量が減ったのではないかと疑っている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『舞いあがれ』の32回めの放送を見ましたよ。
貴司(赤楚衛二)が3日間も家に帰らず、ケータイも繋がらなくなった。彼の母・雪乃(くわばたりえ)が勤め先に問い合わせたところ、3日前に突然退職届を提出して会社を去ったのだという。それまではごく普通に働いており、会社側でも事情は全くわからないという。
舞(福原遥)は、幼馴染仲間の久留美(山下美月)にも知らせ、一緒に心当たりを探し回った。最初に思いついたのは古本屋デラシネであったが、入り口に閉店の知らせが貼ってあり無人だった。町中を探しながらも、何度も貴司に電話をかけたが繋がらない。
舞は、今にして思えば、貴司の様子が少し変なことに気づいていた。紙ナプキンに「干からびた犬」と書き留めたり、会社から昼夜を問わず呼び出されるのを目撃していた。貴司が会社のノルマも達成できず、叱られてばかりだと話しているのも直接聞いていた。けれども舞は、人力飛行機で飛ぶことや航空学校への進学のことで頭がいっぱいで、貴司には何もしてやれなかったと悔いた。
そこへ、やっと貴司から電話がかかってきた。
貴司は五島にいるのだという。過去に舞からもらった絵葉書の風景を見てみたくなったのだと話した。そして、今は限界で両親と話をする気にもなれないが、生きているとだけ伝言してほしいと頼んだ。すると一方的に電話が切れた。
舞は早速、貴司の両親に報告した。そして、貴司は一人で考える時間が欲しくて、顔見知りが一人もいない五島に向かったのだろうとの推測を述べた。自分が五島に行って、貴司の様子を見てくることを提案した。
ずっと取り乱したままの母・雪乃は、自分が行くと言い張った。しかし、夫・勝(山口智充)は舞が行くべきだと妻を説得した。貴司は小さい時から本が好きだった。両親は大学で文学を学ばせるつもりであったが、本人が大学以外でも勉強はできると言って高卒で働くことを決めた。そんな経緯があるので、仕事を投げ出して辞めてしまったことを親には言い出しにくかったのだろうと推量した。実際、貴司本人も舞にだけ電話をかけてきたのだ。勝は、だからこそ舞に頼むのが良いと考えた。
こうして翌日、舞は久留美とともに五島に向かった。現地に到着したものの、五島はそれほど狭い土地ではないし、そもそも貴司がまだここにいるのかもわからなかった。
それでも舞には貴司の居場所の心当たりがあった。貴司が電話で言っていた絵葉書は大瀬崎灯台の写真であり、舞は彼がそこにいるに違いないと考えていた。空と海が夕焼けに染まった綺麗な写真で、いかにも貴司の好きそうな景色だったのだ。
ふたりは夕方の灯台に到着した。やはりそこに貴司がいた。
話が暗いので、無表情で見てしまいました。
俺が見たいのは夕焼け空じゃなくて、蒼井そらでもなくて、いや蒼井そらもちょっと見たいけど、もっと見たいのはスカッと青い空なんだ。
明日も読んでアラモード。