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NHK『おむすび』第15回

久しぶりに『カンゾー先生』を見たいなと思っている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おむすび』の第15回めの放送を見ましたよ。

* * *
第3週『夢って何なん?』

夜、父・聖人(北村有起哉)は深刻な表情で結(橋本環奈)に話があると切り出した。
聖人の話は、家族が神戸に戻るとする場合、結はどうしたいか尋ねるものだった。今すぐにと言うわけではないが、将来もしそうなったらどう思うかと聞いた。
結には隠しているが、聖人は神戸で理髪師に戻りたいと思っている。それを察した妻・愛子(麻生久美子)から結の意向を確認するよう釘を刺されていたのだ。

結は神戸に対して複雑な思いを抱いていた。幼かった頃の楽しかった思い出がある反面、大震災で瓦礫の山となった街の様子を今でもありありと思い出して辛くなるのだ。
結は突然聞かれても答えようがないと返した。それで父子の会話は終わった。

父からの質問のせいで結は翌日になってもなんとなく気が晴れなかった。それで学校の帰りに港に寄り道した。
するとそこには、他校の野球部員・四ツ木(佐野勇斗)が待ち構えていた。前日、栃木から訪ねてきて迷っていた彼の母(酒井若菜)を結が道案内してくれたことへのお礼を述べたかった言うのだ。
四ツ木はいつものリュックの中から無造作にイチゴを3パック取り出した。前日に彼の母からももらったからいらないと断る結だったが、四ツ木は聞き入れず、イチゴの入ったビニール袋を強引に結に持たせた。

結が渋々受け取ると、そのビニール袋の中に古びたノートが入っているのに気づいた。どうやら、四ツ木がリュックの中に無造作に放り込んだせいで紛れ込んだようだ。

そのノートは、四ツ木の野球ノートだった。表紙には、小学生の時からの目標が書かれていた。たとえば、12歳でリトルリーグ全国優勝、15歳で強豪高校入学、17歳までに甲子園優勝などである。現在高校1年生の四ツ木は、それ以前の目標は全て叶えてきたと豪語した。まだノートには書いていないが、最終的にはメジャーリーグに行くことが夢なのだと話した。

大きな夢を語る四ツ木に対して、結は夢を持たないのはよくないことなのかと疑問を投げかけた。結自身は農家を継いで平穏に暮らすことしか考えていないからだ。
四ツ木は、平穏無事な暮らしが夢なのは少々寂しいが、農家を継ぐということも立派な夢だと言って結を肯定した。それで結は少しだけ気が楽になった。

帰宅すると、母・愛子に声をかけられた。聖人に聞かれた神戸行きのことはゆっくり考えればいいし、結が糸島に残りたいと言うならそれでもいいと慰めた。
結は、姉・歩(仲里依紗)だったらどうするだろうかと独り言のように母に尋ねた。さらに、姉の夢はなんだったのか、そしてどうして不良になってしまったのかと聞いた。
愛子は、自分は歩のことを不良だとは思っていないと答えた。

結はなんとなく歩の部屋に入ってみた。
そこには、「ギャルの掟」の書かれた色紙が置いてあり、
(1) 仲間が呼んだらすぐ駆けつける
(2) 他人の目は気にしない 自分が好きなことは貫け
(3) ダサいことは死んでもするな
と書かれていた。この掟は今のハギャレンにも引き継がれていることを結は知っていた。

週末、結はハギャレンたちと一緒に天神のカラオケボックスへ向かう道中にいた。瑠梨(みりちゃむ)と親しいカラオケ店の店長が特別に広い部屋を無料で貸してくれることになったのだという。パラパラの練習場所に困っていたハギャレンにとってありがたいことだった。

その時、珠子(谷藤海咲)が不審な一団を見つけた。派手な格好をした若い3人組の女が、ひとりのサラリーマンを強引に路地裏に引っ張り込もうとしていたのだ。最近、天神で乱暴を繰り返しているというグループらしかった。
珠子は追いかけて行って止めるよう怒鳴った。自分たちが疑われて迷惑しているのだと文句を言った。
しかし、相手は聞き耳を持たなかった。ハギャレンたちの派手な格好を指して、周囲から見れば区別がつかないのだから、自分たちは同類だと述べた。同類に言われる筋合いはないと言うのだ。

それまで怯えながらなり行きを見守っていた結だったが、立ち去ろうとする相手たちの前に立ちはだかった。
そして、ハギャレンとは同類ではないと一喝した。ハギャレンは他人に迷惑をかけるような悪いことは絶対にしないという掟を守っている。そればかりか、ハギャレンの方が服やメイクが可愛いので同列には扱えないし、彼女らは礼儀正しく、夢も持っていると強調した。

一触即発の雰囲気になった時、隙を見つけて逃げた被害者の男性が警官を連れて戻ってきた。それで相手のギャルたちは警察に連れて行かれた。

事態が落ち着くと、結は力が抜けたようにその場に座り込んでしまった。夢中で虚勢を張ったが、本当は恐ろしくてずっと足が震えていたのだ。
それから、結はカバンから姉の掟色紙を取り出した。そこの3つ目、「ダサいことは死んでもするな」は他人に迷惑をかけるなという意味であることをみんなで再確認した。
こうして結とハギャレンの絆はまた少し強くなった。

その夜、家に帰ってきた結は満足して色紙を元あった場所に戻した。

その時だった、玄関から姉・歩の声が聞こえてきた。歩が帰ってきたのだ。

* * *

昨日、四ツ木の母役で酒井若菜さんが登場し、僕の周囲が騒ぎになりました。今日はどんな展開があるのかと楽しみにしていたのですが、全く登場がありませんでした。前日の展開を説明する回想シーンすらなく、全く影も形も画面に映りませんでした。なんだよそれ!

港で四ツ木(佐野勇斗)が道案内のお礼を言うために結(橋本環奈)を待ち伏せるという展開だけのために酒井若菜さん!?無駄遣いすぎるだろ。

で、結と四ツ木のシーンがどんなに大事なものかと思っていれば、四ツ木も夢を持ってましたー、しかもかなりデカいやつー、それに比べて夢を持たない結がまた劣等感を持ちましたー、けど四ツ木の明るい性格でちょっと持ち直しましたー、みたいなわりとどうでもいいシーンでした。

なお、本日をもって本作のまとめ記事は終了します。
初回からやる気がなかったんだけれど、それだとあまりに根性なしで情けないよなと思っていわけです。それで、「彼女に恨みはないけれど、仲里依紗が回想シーンではない本編に出てきたらやめよう」と決めていたのです。今日のラストで出てきちゃったので終了です。
ご愛読ありがとうございました。

来春、今田美桜さんが楽しみでならない『あんぱん』でお会いしましょう。

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