映画『ジェネラル・ルージュの凱旋』観てきた

原作を読んで「速水先生になら抱かれてもいい」と思い、映画1作目が先週の月曜にテレビで放映されるという宣伝手法にまんまとのせられ、映画『ジェネラル・ルージュの凱旋』を公開2日目に観てきた。

ていうか、貫地谷しほりのことを心憎く思うことがない当方であり、むしろ彼女のアヒル口にほんわかと萌えてしまう当方なので、スクリーンに大写しの彼女のご尊顔のアップにうっとりと見入ってしまったり。
#あ、そういえば、同じく貫地谷出演のラブシャッフルは見てません。ていうか、毎週見忘れる。

当方が貫地谷しほり以外で注目してみていたところは、自動車のナンバープレート。
速水先生(堺雅人)の赤いスポーツカーが駐車場に停まっているというシーンがあるのだが、ナンバーに「桜宮」と書いてあるように見えた。つまり、桜宮ナンバー。”チーム・バチスタ” のシリーズは架空の都市、桜宮市を舞台にしているのだが、そこのナンバーがあるっつーことに妙に感心してしまった。
ただし、僕の見間違いかもしれないから、これから映画を観る人はちょっと気に留めておいて、真偽を確かめて欲しい。
なお、救急車が出て来るシーンでは、ボディに「桜宮市消防」(?)と書かれていたが、ナンバーは見えないようなアングルになっていた。

あと、劇中で”メディカル・アーツ”という医療品業者が出てくるのだが、速水先生の部屋のキャビネットの上にその会社の段ボール箱が置いてあり、雑多なものが詰め込まれていた。空き箱の再利用と思われるのだが、細かい演出でニンマリした。
ただし、これまた僕の見間違いかもしれないので、これから映画を観る人はちょっと気に留めておいて、真偽を確かめて欲しい。

なお、田口先生(竹内結子)に部屋に置いてあるパソコンはエプソンの Endeavorで、花房師長が飲んでいたドリンクは紀文の調整豆乳のように見えました。
これらも僕の見間違い・・・(以下略)。


ストーリーとしては、予告編でも観れますが、原作にはない謎の転落死(自殺か他殺かは映画でどーぞ)が発生するというのが大きな違いです。
原作を大きく逸脱することなく、それでいて、原作を読んだ人にも新たな謎を与えるという仕組みが、一応成功していたと思います。
ただし、よくよく考えると、とってつけたような感じがしないでもなく、ちょっとなんだかなぁという感じです。しかし、映画の尺の中では精一杯の努力をして、決して失敗ではないと評価できるエピソードに仕上がっていました。

また、緊急病棟が舞台なので、派手な映像が多く、退屈はしない展開となっていました(ケガ人がどんどん運ばれてきますが、見ていて気分の悪くなるような映像はあまりありませんでした)。
倫理委員会が開催される会議室のシーンが山場の一つで、何も考えずに撮影すればむっつりと座ったおじさんたちばっかりで退屈になりそうなところを、堺正人演じる速水医師の行儀の悪い座り方を中心にすえることで画面に動きがありました。小難しい理屈やセリフを少なくしていたっぽいところも成功していたのだと思います。

しかし、悲しかったのは、原作で魅力的だった人物たちが、映画では平凡な描かれ方しかされていなかったことです。
速水医師が”ジェネラル・ルージュ”の異名を持つ根拠となったアノ事件ですが、武勇伝というよりは「勇み足」という印象を受けるように描かれていました。そして、クライマックスとなる例の事件のときでも、およそ”将軍”らしい動きがあるわけでもなく、あれれ?という感じでした。
もう少し、速水先生のいいところを見せてくれると、カタルシスが得られてスカッとできただろうにと思うと、ちょっぴり残念です。
#山本太郎が三度の飯よりも好きな人は、スカッとできるだろう。

当方がショートケーキのイチゴのように楽しみにしていた、貫地谷しほりの役どころも微妙で残念でした。真っ赤に熟していておいしそうなイチゴなのに、食べてみたらすっぱかったというような心境です。
貫地谷しほりの役である看護師は、原作ではある男性を巡って恋の冷戦を展開するという役割なのですが、映画ではそこらへんのカラミがなかったことになっています。
そのため、貫地谷しほりの見せ場はまったくありませんでした。映画を観終わった現在、彼女に関して印象に残っているのは、
・緊急患者をベッドに移すときにシーツを持ち上げる
・「いち、に、さん!」の掛け声のとき、彼女は「さん!」だけ言う
・トリアージに関する説明的なセリフがある
・白鳥(阿部寛)のベッドを搬送するときのアップが一番かわいかった
ということくらいです。
ほとんど空気でした。病院ドラマでは、点滴の容器をぶら下げて歩いているエキストラの人をよく見かけますが、ほぼそれと同じ程度の扱いと言っても過言ではないかもしれません。

そんなわけで、読者のタイプ別に分けて、お勧め度を書いてみる。
・原作を読んだ人: 原作のイメージを大切にしてください。 40点
・原作を読んでない人: 細かいこだわりがない分楽しめるはず。 80点
・堺雅人に抱かれたい人: ほぼ主役の扱いです。必見でしょう。100点
・前作が面白かった人: 前作の俳優がゲスト出演しています。90点
・笑える映画が好きな人: 細かいギャグは多いです。周りでも笑ってる人がいた。75点
・映画館で何でも観れるタダ券持ち: 当方の出かけた劇場ではヤッターマンは売り切れでしたが、ジェネラル・ルージュは半分ほどの入りでした。ゆったりと観れるという意味では・・・。 60点

コメント (2)

  1. みかん汁

     おお、早速見てきたのですね。

     どうも田口先生を女にしてみたりだとか、白鳥が阿部寛だったりするのが違和感があって前作も見ていないのですが、今回は余分なエピソードも入ってくるようで、やっぱ観るの止めようと決断しました。でもヤッターマンは観に行くと思います、多分。

  2. 木公

    1作目はテレビで放映されても今後絶対に見ないと思います。
    2作目はテレビでやっていたら、あと2回は見てもいいかなという感じです。

    そんなわけで、劇場ではヤッターマンを見るとして、テレビ放送でかかったら2作目は一応見ておいた方がいいと思いますよ。それなりに楽しめますから。

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