HBES2008で京都大学霊長類研究所の松沢哲郎先生の講演を聞いた。
チンパンジー・アユムの記憶実験のビデオが面白かった。
画面上のランダムな位置に1桁の数字が複数表示される。しばらくたつと、数字がマスクされて隠される。隠された状態で、もとの数字の小さい順に指でタッチするという実験。
NintendoDSの脳トレにありそうな課題。
アユムは割りとスラスラ解くのだけれど、僕は見ていても、よー記憶できなかった。
彼は、数字が200ミリ秒しか提示されなくても、わりと簡単に解いてる。僕には絶対無理。
アユムが9個の数字でやってる映像。
で、笑うのが、同じ課題を人間がやってる映像。
数字が5個しかないのに、ぜんぜんできてない。
チンパンジーだから得意というわけでもないようで、アユムのお母さんのアイがやると、やっぱり上手くいかないそうだ。
そこから類推されることは、チンパンジーか人間かの違いではなく、大人か子供かの違いらしい。
人間でも、子供にやらせるとわりと成績が良い・・・と言ってたように思う。
面白いねぇ。
そういう結論なら、わざわざチンパンジーで実験やること、なかろうー。どでかいお金をかけて、やる研究とはとうてい思えないんだけど・・・。素人的にはそう見えます。
僕の書いた本文が、研究のインプリケーションを矮小化しているように見えたならごめんなさい。
#ていうか、僕も深遠なところは理解してないけど。
出てきた結果はショボいのかもしれませんが、研究を始める前には予見が難しかったことなのだから、仕方ないことなのかなぁと思います。
それに、「直観像記憶」を獲得したのはヒト以前の種らしいということがわかったのは、霊長類研究としては有用な知見だと思うのです。
言語遺伝子
さて、言語は人類という動物だけに見られる種に特有な行動です。人間に一番近い動物と