昨日から、実在の人物をモデルにした朝ドラでどんなのがあり得るかなと考えているわけだけれど、その波瀾万丈な人生をドラマで見てみたいと個人的に思うのは松田聖子なわけだけれど、まだ存命中の人物だから実現するのはかなり先だろうと思う上に、朝ドラヒロインが劇中で夫と死別するというのはよくあるけれど、離婚はここ20年ばかり見てきた僕の知る限りでは皆無だし、離婚・再婚を繰り返したうえ異性スキャンダルの多かった松田聖子は望みが薄いかなぁ残念だなぁと思っている反面、そういう人物を描いてこそ保守的な女性観や社会通念への挑戦であり将来世代へのヒントとなる重要な作品になるんじゃないかと思う当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おむすび』の第12回めの放送を見ましたよ。
結(橋本環奈)はハギャレンたちと一緒で時間を確認し忘れ、門限を破ってしまった。幼馴染の古賀陽太(菅生新樹)が家まで着いてきて、自分たちは交際していて、そのせいで帰るのが遅くなったと嘘を言って謝った。
その言葉に父・聖人(北村有起哉)は強いショックを受けた。
ウジウジしている聖人のことを祖父・永吉(松平健)がなじった。聖人がしっかりしないから、歩(仲里依紗)も不良になったのだ。それだけでなく、糸島を盛り上げようと企画されたフェスティバルへの協力を断ったことにも小言を言われた。
面白くない聖人は家を飛び出して飲みに行った。
気心の知れたひみこ(池畑慎之介)の店で深酒しながら、聖人は愚痴った。聖人が子供の頃から、永吉とは折り合いの悪かったことを愚痴った。
永吉が農家を継いだのは渋々だったという。若い頃はトラック運転手をしていて、永吉の父が亡くなった時にやっと農家になった。それでもトラックが好きで、万博や長嶋茂雄の引退試合など、国内で大きなイベントがあるごとにトラックで出かけて長期間留守にしていたという。その間、まだ小学生だった聖人が母・佳代(宮崎美子)や2人の妹たちの面倒をみて家の仕事を行った。
そればかりか、聖人が大学に行けるよう母・佳代が貯めていた金を永吉がギャンブルか何かで全て浪費してしまった。そのことを聖人は深く恨んでいるのだ。
もう家にいたくないと思った聖人は、高校卒業と同時に神戸へ出た。行きつけの理髪店が家庭の事情で神戸に移転するというのでそれを追いかけたのだ。二度と糸島に帰るつもりはなかったが、震災で仕方なく帰ってきたというのだった。
その頃、結と古賀は遅い夕食をとっていた。
母・愛子(麻生久美子)と祖母・佳代は、ふたりが交際しているというのは方便だと見抜いていた。魔に受けたのは聖人だけなのである。
古賀が帰ることになった。外まで見送りに出た結は、古賀がタイミングよく駅にいたことを尋ねた。
古賀は、少し前に結が怖そうなギャルたちから無理やり踊らされているのを見たと話した。それが心配で何度も見張りに行ったと白状した。助けることもできたが、ギャル嫌いの結があえて一緒にいることに何か事情があるのかもしれないと思い、今日もしばらく様子を見ていたという。
結は、糸島フェスティバルに出場するために少しの間手伝っているだけであり、それが終わればやめると説明した。話をややこしくしたくないから、このことはふたりだけの秘密にしてほしいと頼んだ。
古賀はそれを受け入れた。「ふたりだけの秘密」と言われたことが嬉しかったのだ。それというのも、古賀は結に片想いしているのだ。交際していると言ったのも、単に結を庇うだけでなく、自らの願望も込められていた。
昨日の後書きで、古賀(菅生新樹)の行動について「門限に間に合うようにメールを送るという知恵がないならバカだし、結と付き合ってると家族に言いたくてわざと門限に遅れるよう仕組んだなら大バカ野郎だわ」と書いたのですが、やはりカラオケに入っていくのは見ていて、助けに行こうかとも思ったのだけれど、事情があると思って様子を見ていたとのことです。
結(橋本環奈)に門限があることは知っているのに、黙ってみてただからやっぱバカ。
祖父・永吉(松平健)は福岡ソフトバンクホークスの大ファンで、いつもテレビ中継を見たりキャップをかぶっていたりします。
そんな彼が長嶋茂雄の引退試合を見るために家を留守にした過去があると語られています。長島茂雄はジャイアンツじゃんと思ったんだけれど、引退当時は福岡に野球チームはなかったから長島ファンでもいいんだけれど。いいんだけどさ、そこは福岡ダイエーホークス(当時)の監督も務めた王貞治が昔から好きだったという話にすればスジが通ったのになぁ。1977年に王貞治がホームラン世界記録(756本)を達成しそうになった時、その瞬間を見ようと全国の球場を追いかけて長期間留守にしていたとかいう話にすればよかったのに。