家で猫を飼っていたり、干支が寅であったり、野球チームは阪神を応援していたり(関西ではこう言わざるを得ない)と、ネコ科系動物派を自称する当方は、お馬さんにはまったく興味がないわけで。
ところが最近、某マイミクさんが札幌競馬場に足繁く通っていたり、別のマイミクさんが乗馬体験に出かけたり。そういや、某古い付き合いのおねーさんも昔競馬関係のWEBサイトで名を上げていたとか、いなかったとか。そんなわけで、にわかに当方の周辺でお馬さんが熱くなってきている。
ていうか、よく考えたら、北海道の胆振・日高地方で育った当方。このあたりには、静内、浦河、社台、千歳などの、競走馬の生産地がたくさんある。思い出したんだけれど、高校や予備校の同級生に牧場の息子ってヤツが何人かいた。中には、現在、競走馬の牧場で働いている知人もいたり、いなかったり。
馬に対して、これだけ間接的な関係がある当方なのだから、なにか馬にまつわることに手を出さなくてはいけないような気がしてきた。
そんなわけで、競馬伝説 Live!なるオンラインゲームで遊び始めてみた(無料でも遊べる)。自分で競走馬を育てるという、「ウィニングポスト」や「ダービースタリオン」っぽいゲームだ。
・・・って、ゲームの話じゃなくて。
競走馬に関する文学作品の一つの雄といえば、宮本輝の『優駿』らしい。20年近く前には、斎藤由貴主演で映画にもなっているようだし。
そこで早速、『優駿』を読んでみた。
読んでみて、ビックリ。
「ものすごく強い競走馬が生まれて、順当に勝ち進んで、みんながハッピーになってめでたしめでたし」という単純な話だと思って読み始めたら、まったくそんなことはなかった。
オラシオンという物語の中心となる競走馬は確かに強くて、無敵状態で勝ち進むところは事前の予想通り。しかし、それを取り巻く人間模様がドロドロしていて、どいつもこいつも人間として尊敬できない登場人物ばっかりで、最終的にスッキリと手放しで幸せになった人間が一人もいなくて、もうどこにカタルシスを求めていいのかわからない作品。
しかし、しかし、しかし、その人間の業の深さに辟易しながらも、読み始めると止まらない。読み終わったときには、大きなため息を吐いて、放心した(@ならファ地下の Tully’s Coffee)。
イヤな登場人物ばっかりで読んでても疲れるし、一人ひとりの登場人物に光を当てると誰も幸せになっていないので読後感も良くないのだが、ちっぽけな人間たちの人生の歯車が見事にかみ合う展開は見事だと思わされた。そんなため息。
なお、主役級の登場人物である和具久美子を映画で演じたのは斎藤由貴だったそうだ。しかし、僕はその名前に引かれて、後藤久美子を想像しながら読んでしまった。小説の中の久美子は、男好きのする、小賢しくて生意気な大学生として描かれている。これって、(若い頃の)後藤久美子のイメージそのままじゃないか。
宮本輝は結構読みあさったけど
優駿ってそういえば読んだことないかも。
木公さんって色んな本を読むのね。
ステキ。
浪人生活1ヶ月目、宮本輝の『星々の悲しみ』を読みました。予備校の現代国語のテキストの最初に出ていた作品で、主人公も浪人生活を始めたばかりという話で、「なんて皮肉なテキストなんだ!」と思いつつ、詳しく内容を知りたいと思って文庫本を買いにいった思い出があります。
そんな感じで、宮本輝はある意味思い出の作家。
>木公さんって色んな本を読むのね。
>ステキ。
本読んでるだけで女の子にモテたら苦労しないんだけれど、なかなか上手くはいかないですなぁ。
がっくり。
私は宮本輝の『錦繍』が1番スキかな。
読んだことある?
木公さん色んなジャンルの本読むでしょう~。
私的には本で話の合うヒト良いと思うんだけどな。
あとは字が上手な男のヒトにどきっとしちゃう。笑
『錦繍』は読んだことありません。とりあえず、欲しいものリストに登録し(右の「これ買うべき?」)、アマゾンの紹介を軽く見てきました。
別れた配偶者と偶然再会して、手紙をやり取りするなんて泣けそう。近々読んでみます。ご紹介ありがとうございます。
ちなみに、僕は字は壊滅的です。そんなわけで、中学生くらいのときに「自分はラブレターを書いてはいけない人間だ」と気づいたなり。
『錦繍』 宮本輝
宮本輝の作品はほとんど読んだというトモエンジェルさんが、一番好きだと言っていた、宮本輝の『錦繍(きんしゅう)』を読んだ。 確かに、これは良い。 男女の後ろ…