死亡する2日前に行われた、マイケル・ジャクソンのリハーサル映像がある(2009年)。
しばらく目立った活動もしていなかったので、もうエンターティナーとしては終了してるんだろうなと思っていたのだが、なかなかの良さそうな感じではないか。
今さらながら、彼の死をとても悔やみ始めた僕がいる。
ところで、その映像の中の振り付けにデジャブ感があった。
ここでリハーサルされているのは “They Don’t Care About Us” という曲(アルバム「ヒストリー」に収録; “History” と “His Story” の掛詞らしいよ)で、プロモーションビデオが作成されたことはないし、少なくとも僕はコンサートで演奏されている姿も見たことがない。
だから、初見のはずなのだが。
で、記憶の糸をたぐって、たどり着いたのが、サライネスの漫画『誰も寝てはならぬ』の1巻だ(2004年)。
横向きの人と、正面を向いている人の前後関係が逆だという違いはあるが、ポーズがそっくりではないか。しかも、ゴロちゃん(右を向いて走っている人)の衣装とマイケル・ジャクソンの衣装が共に紺のスーツと言う共通点まである。
すごいすごい。
ネバーランド(マイケル・ジャクソンの自宅)に取材のカメラが入ったら、彼の幽霊らしきものが写ったという話もあるが、それだけではないのかもしれない。マイケル・ジャクソンの魂は、時空も越えて、原稿を描いていた2003年のサライネスのもとを訪れ、彼女に憑依して自分のダンスを描きこませたのかもしれない。
天下の奇人・マイケルのことだから、それくらいやれるんじゃないかと信じている僕がいる。
そんなサライネスの『誰も寝てはならぬ』ですが、『モーニング』連載の先週分では、マイケル・ジャクソンの死亡ネタをちゃっかり描いてましたね。
オチがジャーメイン・ジャクソンという点が、シブすぎだけど。