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NHK『ゲゲゲの女房』第36回

 映画『アマデウス』で、病床に伏せるモーツァルトが、彼のことを敵視しているサリエリと一緒に曲作りをするシーンの大好きな当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第36回めの放送を見ましたよ。

* * *

「アシスタント1年生」
 夏。

 『墓場鬼太郎』の再開へ向けて根を詰める茂(向井理)。肩腕を失っている茂は、右手でペンを持ち、左肩で紙を押さえる。そのため、体がひどく捻れて苦しそうである。鬼気迫る彼の姿を見て、布美枝(松下奈緒)は絶句し、思わず涙が出てしまう。何も手伝えないことにいたたまれなくなる布美枝。せめてもと、家計をやりくりして栄養のあるものを食べさせたり、肩を揉んでやったりするのだった。

 締め切り前日。布美枝は、どんな雑用でもいいから手伝えることはないかと声を掛ける。しかし、素人は口出しするなと一喝されてしまった。

 夜中、茂は布美枝が台所にいるのに気づいた。貧しくて湿布が買えない代わりに、生姜をすりおろした湿布を手作していたのだ。

 湿布を貼ってもらい気を良くした茂は、布美枝にベタ塗りを手伝ってもらうことにした。黒く塗るだけの簡単な作業であったが、初めてのことで緊張する布美枝。茂から励ましの言葉を受けて、なんとかこなすことができた。朝までに原稿は完成した。

 2週間後。ついに『墓場鬼太郎』ができあがった。

 茂は、布美枝に1冊手渡す。表紙を開けると、茂の直筆で布美枝宛の謹呈が記されてあった。とても嬉しいはずであったが、出版社から原稿料がもらえなかったと聞いて、感情を抑えなければならなかった。

 しかし、茂はもう1つのニュースを持ってきた。出版社社長がようやく鬼太郎の良さに気づき、長編作品を描くことを依頼してきたという。今回の分とあわせて、原稿料はその時にもらえる見込みだという。

 鬼太郎が認められたことで、茂の努力がやっと報われたのだと思い、大喜びで部屋の中を飛び回る布美枝だった。

* * *


 今週のサブタイトルは「アシスタント1年生」。ここまで全くアシスタントらしい姿はなかったのでやきもきしていたけれど、今日の後半になってやっとベタ塗り。机に並んで、仲好し夫婦な感じでした

 冒頭にも書いた通り、映画『アマデウス』でモーツァルトとサリエリが共同作業するシーンが大好きな当方です。サリエリは、モーツァルトの才能に対して、羨望と嫉妬の両方を秘めている。嫉妬にかられ、モールァルトが強迫的に仕事に打ち込み、体を壊す状況に追い込む。作品の完成も無理かと思われたとき、作品の全貌を知りたくなったサリエリは曲作りを手伝う。

 ふたりの共同作業において、サリエリはモーツァルトの意図を先読みできるようになる。つまり、彼はモーツァルトの最大の理解者であり、また、彼の才能に少しだけ近づいたのである。けれども、時折先読みに失敗するなど、結局サリエリはモーツァルトの足元にも及ばなかったことが描かれる。

 あのシーンの鬼気迫るふたりの映像が印象的だし、宮廷作曲家という恵まれた地位にありながらも才能の限界を自覚してしまったサリエリの苦しい内面、それによる嫉妬、はたまた仕事への情熱などが入り乱れていて、ゾクゾクするシーンなのである。

 今日の茂と布美枝の共同作業のシーンは、ライバル同士の共作でもないし、複雑な内面の葛藤などがあるわけではない。対照として言及するにはいろんな意味で筋違いなのだが、ドラマをみながら、つい『アマデウス』を思い出してしまったので、記した次第。

 あと、エロい読者諸氏に報告すべき、本日最大の見どころは冒頭3分。真夏なのに閉めきった家の中のシーン。松下奈緒の二の腕に浮いた汗のメイクが、妙に生々しかったです。童顔好きの当方であり、松下奈緒はストライクゾーンを外している当方も、思わず朝っぱらから生唾を飲み込んでしまいました。

 さらに、童顔好きの上、足の裏フェチの当方は、徹夜明けで机に突っ伏して寝ているシーンでもつばを飲み込みました。お姉さん座りの松下奈緒を背後から写しているのですが、きれいな足の裏を見ることができます。

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