茂(向井理)の両親(風間杜夫、竹下景子)が急に泊まっていくと言い出した。迷惑に思うが、強引に押し切られてしまった。女は女同士、男は男同士、一緒に寝ることになった。
義母は布美枝(松下奈緒)に、茂は朴念仁で昔から女にモテなかった。だから、はるこ(南明奈)と抱き合っていたのも、色恋沙汰であるはずがないと断言した。また、病気を克服し、40歳を過ぎてから大ヒットした三浦綾子を引き合いに出し、茂にもチャンスはあるかもしれないと言って聞かせる。一方、このまま芽が出なくても、茂のことを見捨てないでくれと頭を下げるのだった。
父は茂に、小説出版が破談になったことを愚痴る。母は芸術を理解しないのに、余計な口出しばかりするのだと文句を言っている。母の言い分が正しいと思う茂は、仕事をしながら適当に聞き流していた。しかし茂は、昔から小説や劇、映画などを愛好した父の姿に共感する部分もあった。また、金だけを追いかける人生はつまらない、好きなことを追いかけていればあとはなんとかなる、という父の「なんとかなる主義」には特に強く共感するのだった。
翌日、両親は境港に帰っていった。
それから数日経ち、はるこが村井家に謝罪と近況報告に来た。
最後の原稿を描き直し、自信満々で出版社に持っていったが、採用されなかった。ついに漫画家の道は断念し、翌日田舎に帰るのだという。
はるこは、昔から漫画家になることしか頭になかったので、これからどうやって生きていけばいいか分からない、修行をした3年間も全くの無駄になったと話す。それに対して茂は、人生経験はどこでどのように役に立つか分からない、だからそんなに落ち込む必要もないと言い聞かせる。小さい頃、父は周りから馬鹿にされながらも、小説や劇の話を自分に教えてくれた。それが、今になって漫画を描くタネになっている。父から授かった「なんとかなる主義」で生きているのだと話してやった。
それを聞いて、はるこは持ち前の明るさを取り戻すことができた。
東京を離れる前に、一度深大寺に行ってみたいと言い、布美枝を強引に連れて出かけていくのだった。
はるこが茂に対して抱いている感情は、男女の色恋なのか、作家として尊敬しているのか、はたまた幸せそうな村井家全体に対する憧れなのか、未だはっきりしません。
これは、明日、深大寺に出かけていって、布美枝にだけ正直な気持ちを打ち明けるという流れなんだろうか。
ていうか、「なんで今さら、はるこが深大寺?」と水増し感満載でどうしたものかと思わざるを得ません。はるこが布美枝を精神的な支えにしている理由を思い返しても、よくわかりません。どうして東京最後の1日を布美枝と一緒に過ごそうとするのか、その理由もますます思いつきません。
う~ん、うむむむむ。
今週は見所が少ない。
ていうか、貧乏生活から売れっ子作家へのターニングポイントにさしかかり、茂らが付き合う人々が変化する時期なのだろう。そのせいで、これまでの人々との縁切りが描かれているのだろうけれど、なんだか取ってつけたような感じが拭えないのです。