映画『ペイ・フォワード』

この世界はクソだ。

世の中はクソだ

学校内でのいじめ、満足な教育を受けられなかったことによる貧困。アルコール依存症、家庭内暴力。ホームレス、強盗事件。


中学1年生の社会科を担当するシモネット先生(Kevin Spacey)は、風変わりで少々偏屈だ。
彼は、生徒たちに課題を与えた。実世界で起きている問題を見つけ、それを解決する方法を考案し、実践しろ、と。

Think of an idea to change our world -- and put it into ACTION!


トレバー少年(Haley Joel Osment)は、世界に善意の輪を広げたいと思った。それを実現するユニークな方法も考え出した。
初めに、トレバー自身が3人の相手に善い行いをする。善行を受けた3人は、さらに別の3人に善い行いをする。次の人も同じことをする。
そうすれば、指数関数的に善行を受ける人が増えるだろうという目論見だ。

Pay it forward


しかし、人々はトレバーが考えていたよりも臆病だ。善意を受けても、それを他の誰かに受け渡すことができない人もいる。

Kevin Spacey


そして、ついにトレバーは・・・。

Ending




* * *



この映画は封切りの時から,、存在だけは知っていた。
当時所属していた研究室では、「人々はどういう条件の時に他者に善い行いをするのだろうか」というテーマについて研究が行われていた。当然、この映画の情報もキャッチしていた。

僕の後輩には、奈良出身の学生がいた。当時、北海道以外の土地をあまり知らなかった当方は、奈良も大阪も同じような所だと思っていた。だから、奈良出身の彼のことも大阪人と変わりがないと思っていた。

そんな、彼が『ペイ・フォワード』を観に行ったので感想を聞いてみた。
しかし、
「どうだった?」
ん~、ちょっとなー
「えっ?ちょっとて何さ?」
あんまし、おもろない、いや、おもろいかなー。どっちか言うたら、おもろいかな~
「どっちなんだよ、おまえは!?」
などと、ウルフルズの「大阪ストラット」の語り部分(歌詞を参照する)みたいな曖昧な意見しか聞かれなかった。

それで何となくそのままになってしまっていた映画だった。


それが、最近の「伊達直人による児童福祉施設への贈り物ブーム」の話題について当blogで記事を書いたら、何人かから『ペイ・フォワード』を見てみるといいというコメントを頂戴した。
そこで、今回、見てみた次第。


さて、映画を見た感想を述べる。
終了10分前までは、とても面白い映画だった。少々、話ができすぎている感はあるが、「こんな風に世界が変わったらいいな。僕にも何かできることはないかな?」と前向きな気分で見ることができた。

しかし、ラスト10分の取ってつけたようなお涙頂戴は吐き気をもよおすほど。
無理やりそういう方向に持っていかなくてもいいじゃないか。せっかくの前向きな気分がそがれる。

このラストはクソだ。

* * *


ところで最後に無理やり計算しておこう。
トレバー少年から始まった善意の贈り物は、映画に登場する記者の時点で5ステップまで到達していた。3^5=243人程度に広まったと計算できる。

・・・いやいや。実際にはかなり違う。
あの記者のおかげで、数が桁違いにジャンプアップしたってのがオチだよね。
その意味は、映画のラスト10分まで含めて見ればわかる。

コメント (6)

  1.  この感想は「this is shit.」にかけてます?

     ちなみに、僕は少年のお母さんが(ルックス的に)ちょっと好きだったかも。

  2. はい。THIS IS SHIT をちょっとだけ意識しました。

    そして、お母さん役の人(ヘレン・ハント)には何のときめきもなかった僕です。だって、ベビーフェイスじゃないんだもん。

  3. 今晩ABCテレビでやるっぽい。AM1:22〜
    劇場で見た記憶があるけど全く内容を覚えてないので録画しておこう

  4. 「ペイ・フォワード」を今夜放送するというのは、以前から決まっていたのだろうか。それとも、このご時世に合わせて放送を決めたのだろうか。
    いずれにせよ、今見るべき映画ですよね。

    そして、今夜ちゃんと放送されますように。突発的な不幸な事件や事故が起きませんように。

  5. 今、見終わりました。
    予定を変更して…ってテロップがあったので、
    ご時世に併せて、だと思われます。

    ラストは確かにクソだと思います。
    汚い言葉で失礼。
    しかし木公さんの計算には
    最初に家に泊めたホームレスが入ってないと思います。
    主人公の少年だけ4人に…って流れかと。

    あと、重要だと思ったのは、クソなラストの直前、
    主人公がインタビューに答えているところだと思います。
    意訳ですが、こんな感じの事を…

    『善意って簡単ではない。
     相手の事をちゃんと考えて
     何をすべきか考えないと意味が無い』

    よくネットでネタにされてる千羽鶴な人達には
    通じないんだろうなぁ、と思いました。

    以上、拙い感想でした。

    追記
    自分は多分に諦めている人だなぁ
    何とかしないとf^_^;

  6. 千羽鶴を一方的に送りつけて、受け取った人に迷惑がられるって話はよく聞きます。
    しかし、だからといって千羽鶴を送っちゃう人をクソミソに言うのもいかがなものかと思ったりもします。何か行動を起こすってことは、ただでさえ勇気のいること。それを批判されたら、萎縮してしまってそれ以後なにもする気がなくなってしまうかもしれない。

    最初は失敗して千羽鶴を送っちゃうけれど、そのうち学習してもっとマトモなものを送るようになるかもしれない。彼らの勇気をたたえつつ、暖かく見守る度量も必要なんじゃないかと、思ったり、思わなかったり。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。