waji さんが今週のあらすじに驚いたとのコメントを書いてくれて、どれどれとwebであらすじを読んだところ「なにぃ!?」と思い、同じくwebで先週のダイジェストを見たところ、確かに誤解を誘う巧妙なセリフになっていることに気づいた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おひさま』の第31回目の放送を見ましたよ。
陽子(井上真央)は松本に向かった。師範学校の試験は、これから4日間続く。
会場の前では、長兄の春樹(田中圭)が応援に駆けつけてくれていた。ガチガチに緊張する陽子に対して、周りにいるのはライバルではなく、同じ夢を共有する友達だ、劣等感を持つのではなく一緒に頑張るつもりで望め、とアドバイスするのだった。それが太陽の陽子だと言われ、陽子は緊張がいっぺんにほぐれた。試験官も驚くほど、明るく受験することができた。
試験が終わり、陽子は安曇野に帰ってきた。合否は、学校に通知されるという。
親友の育子(満島ひかり)と真知子(マイコ)は、飴屋・村上堂で陽子の帰りを待っていてくれた。一通り試験の手応えを話し終えたところで、育子の様子がどことなくおかしいことに気づいた。
育子は、本当は東京女子大学に不合格になってしまったと告白した。育子は嘘を付いたわけではないと弁明した。「東京に行く」とは言ったが、合格したとは言っていないと主張した。大学に不合格だったが、卒業後に上京する決意だ。ゆえに、ひとつも嘘を言っていないと言うのだ。
育子の受験に付き添った真知子もそのことを知っていた。陽子だけが知らされていなかったのだ。
憤慨する陽子だったが、育子にはそうする理由があったのだという。陽子が親友の不幸を知れば、自分のこと以上に落ち込んでしまう。そうなると、師範学校の試験にも身が入らなくなる。だから、試験が終わるまでは誤解させたままにしたと言うのだ。実際に陽子も、育子に続くつもりで、思う存分実力を発揮することができた。
育子は、それまで抑えつけていた感情を全て吐き出し、泣き崩れてしまった。やはり陽子も、自分のことのように泣き出してしまった。
そんな陽子の様子に、育子は約束を迫った。もし陽子が合格していたら、自分に遠慮しないで心の底から喜んで欲しいと言うのだ。それを受けて、合格の知らせが届いたら万歳をすることに決まった。
そして、学校に合格の知らせが届いた。授業は中断し、教室中が喜びに湧いた。
みんなの前で、陽子は万歳を行った。同級生一同もそれにならった。
いつも女生徒を馬鹿にしてばかりだった英語教師の飯田(近藤芳正)も一緒になって喜ぶのだった。
いやはや、育子の「東京に行くよ!」には、僕もすっかり騙されていましたなぁ。
本日のラストシーンは、これまで女生徒を馬鹿にしていた飯田も喜ぶというシーン。「口ではひどいことを言っていたが、心の底では生徒思いの良い先生」という、どうも言い訳がましいシーンのような、そうでないような。
ていうか、当時の師範学校の合格通知って、学校に送られるのが当たり前だったのだろうか?当時(昭和14年)、師範学校への女子浪人生がいたのかどうかは知らないが、もしそういう人がいたらどこに通知されたんだろうか?
単に飯田の回心シーンを描きたいがために、学校に通知されるという設定にして、しかも飯田の授業中に届くことにしたってことはないよねぇ。それだとあまりに、あんまりだろう。
陽子が教師になることに関しては、幼なじみのユキちゃんのこととか、亡き母の娘時代の夢だったとか、家族の多大な協力とかいろいろあったろうに、飯田で締めるのかー、と思ったり、思わなかったり。
ユキちゃんや亡き母や家族とのアレコレは、明日あたりに触れるってことか?
たとえば、通知が自宅に届く設定にしておいて、真っ先に母の仏前に報告するという演出もアリだったと思うのだが、どうなんだろう。通知が届く日が分かっていて(実際、学校にそろそろ届くということは分かっている素振りを見せていた)、育子と真知子が家にやってきて一緒に万歳をするという、そういうシーンの作り方もあったはずだと思うのだ。
・・・要するに、近藤芳正演じる飯田のちょっとした見せ場を作るためだけに、今日のラストシーンがあったような気がして、なんだかちょっと。
いや、それでも、若い女の子たちが喜びいっぱいで一斉に万歳する様子は良かったけどね。朝から和んだ。