「あ、俺の尾野真千子数は2だわ」(俺 → [どさんこワイド212/1994年] → 木村洋二 → [Mother/2010年] → 尾野真千子)とひとりごちている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第2回目の放送を見ましたよ。
尋常小学校の授業で、自分の名前の由来を発表することになった。糸子(二宮星)とは、家が呉服屋のこともあり、糸で一生食べていけるようにという願いが込められているという。それを聞いた先生(桂茶がま)は、良い婿をもらい、家業を盛りたてることが糸子の生きる道だと言って聞かせた。
しかし、糸子自身はそういった仕事にまったく興味がなかった。自分は大工になって、だんじりの屋根に登る役を努めたいとみんなの前で発表するのだった。
「女のくせに男の仕事をやりたがっている」と言っては、教室中が爆笑した。先生も、「常に男の一歩後に付き、男を引き立てるのが女の役割だ」と叱った。承知できない糸子が食って掛かるも、先生は女とはそういうものだの一点張りで、取り合ってもらえなかった。
続いて、吉田奈津(高須瑠香)の名前の由来が発表された。彼女の生家は大きな料理屋である。歴代の女将の名には「津」の字がついており、奈津もそれに倣ったという。奈津本人も、将来は立派な女将になって婿を取り、その男を立派な料理人にして差し上げるのが夢なのだと語った。
その頃、糸子の父・善作(小林薫)は仕事がうまく行かなくてむしゃくしゃしていた。不景気なせいもあるが、善作は元来の商売下手なのだ。気に入った反物がないという客に対して、何か細々したものでも売りつければいいものの、それができずに手ぶらで帰してしまう。集金に出かけても、のらりくらりとかわされて、思うように取り立てができない。家父長として、家の中ではそれなりの扱いを受けているが、祖母・ ハル(正司照枝)には陰に陽に悪口を言われている。
集金に困った善作は、糸子を使いに遣ることにした。子供が来れば、相手も情にほだされて、つい支払ってしまうだろうという算段だ。以前からちょくちょくこの作戦を使っており、糸子自身も喜んでその役をこなしている。
今日の集金先は、奈津の家の料理屋だという。父によれば、吉田屋の主人は手強いので、頭を使って立ち回らねばならないという。糸子は自分に任せておけと、自信満々で出かけていった。
吉田屋では、奈津が取り付いだ。ところが、奈津の父が「明日来いと言っている」とのことで門前払いされてしまった。しかし、それしきのことで手ぶらで帰る糸子ではなかった。
ヒロインが、女であるために職業選択や生き方の不自由を感じるという流れは、朝ドラの王道パターンですね。本作もその路線で進行しています。
王道パターンではあるものの、この後、糸子が洋裁の世界で成功を収めることがわかっています。そのため、あまりドキドキしないわけで。一方で、ドキドキしないまでも、ちゃんと話に収拾がつく(シナリオが破綻しない)ということがわかっているので、安心して見ていられるわけですが。
ヒロインの子供時代を演じる二宮星は、なかなか芸達者で見ていて楽しいですね。昨日は浴衣の胸がはだけるというセクスィー・シーンに体当たりで挑みましたが、今日は父の話を聞きながら、指で歯をほじるというヨゴレな演技に挑戦。とても良かったです。その他、表情も豊かで、見ていて楽しい。
一方、奈津を演じる高須瑠香も、お高くとまったお嬢様を、イヤミなくらいねちっこく好演。ただし、ちょっとふかわりょうが入ってる感じがして、少々気の毒になります。