巨乳未婚女性がまたひとりこの世から消えたということをついさっき突然知り、昨日のうちに準備していたマクラをふっ飛ばして差し替えるほど動揺したりガッカリしたり下心ありで奢ったジンギスカン代返せと叫んでいたりしているものの、かろうじて泣き笑いしながら「よかったね。おめでとう。どうぞお幸せに。」とお祝い申し上げる当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第119回目の放送を見ましたよ。
1964年(昭和39年)11月。
糸子(尾野真千子)は外に出て店の看板を見上げていた。善作(小林薫)から店を譲られた日(第42回)のことを思い出していた。夕方に家に帰ってくると店の看板が下ろされていた。祖母(正司照枝)以外の家族は全員消えていた。「小原洋装店」という看板を置き土産に、善作は何も言わずに身を引き、店を糸子に譲ったのだ。
近頃の糸子は、自分の引退のことばかり考えている。どうやって優子(新山千春)に店を譲ろうかと悩んでいる。
できれば、善作のように何もかも捨てて、カッコよくある日突然消えてしまいたいとすら思った。しかし、残される従業員や顧客のことを考えると、そのように無責任で不義理な行為はできないと思いとどまった。少しずつ、ゆっくりと代替わりしていくほかないと考えなおした。
東京では、優子と直子(川崎亜沙美)の仲がかつてないほど険悪になっていた。優子の娘・里恵がいるので手狭になったという理由で直子は別に部屋を借りて住み始めたのだが、仕事を離れてまで顔を合わせたくないというのが2人の本音だった。店ですら、2人は直接口を聞くのを避けた。どんな短い用事でも、従業員(福坂恵梨)に伝言させるのだった。
そんな中、直子は話があるといって、仕事帰りに優子のアパートに立ち寄った。それには仕事で東京に来たという北村(ほっしゃん。)も一緒だった。直子は、北村の紹介で心斎橋に新しい店を開くと切り出した。東京の店は優子に譲るのだという。
当然、優子は反対した。東京の店は直子のものであり、自分は単に手伝いに過ぎない。しかも、従業員や客を突然放り出すのは無責任にも程があると叱った。直子の言い分は、今や優子の売り上げの方が圧倒的に多いので心配はないというものだった。押し問答の末、直子は優子のことが目障りなのだと泣きながら本音を言った。優子のいない所で、自分の力だけで店をやりたいというのだ。
それを聞き、本来の筋を通すため、優子が身を引くことになった。優子が岸和田に帰ることになった。
優子の帰郷を受け、糸子は今こそが自分の引き際だと決断した。
まずは昌子(玄覺悠子)と松田(六角精児)を喫茶店に連れていき、自分が退くことを打ち明けた。東京で鍛えられた優子は、今やデザインや経営について糸子に匹敵する実力を有している。店の中に実力者が2人もいると、下の者がやりにくいに違いない。故に自分が身を引くというのだ。もちろん、客への責任もあるから、糸子自身も店に出て、優子の下に就くという。
昌子と松田は当然反対し、引き止めた。しかし、糸子の意思は固かった。だんじりを引き合いに出し、役割が次々に代変わりすると話した。だんじりでは誰も文句を言わないし、むしろその潔い交代がカッコいいと説明した。そう説得されて、昌子と松田は応じるしかなかった。
その帰り、糸子は安岡美容室に立ち寄った。八重子(田丸麻紀)にも自分の決意を話しに来たのだ。八重子は糸子の引退を惜しんだ。八重子は糸子が店を始めてからの様子を全て見てきただけに、悲しくて仕方が無いのだ。
糸子は涙を流す八重子を慰めた。自分が引退しても店は続くのだから、何も変わらないのだと言った。それは八重子に向けた言葉でありながら、糸子が自分自身にも言い聞かせるための言葉であった。
日がくれて、糸子は家に帰ってきた。もう一度、店の前で看板を見上げた。上を向いているのにも関わらず、涙が溢れ出て頬を伝った。
涙を拭って家に入ると、北村が上がり込んでいた。
北村の隣には優子が座っており、あらたまった様子で糸子に話があると切り出した。
糸子は店を辞めたがっていたが、従業員や客のことを考えるとそれができないと考えている。
直子も店を辞めたがったが、こちらは周囲の人々のことを無視して自分の都合しか考えていなかった。
この対比を見せつつ、両方に優子が絡んでいるという妙。
糸子は優子の実力に期待して店を辞めたい。
直子は優子のことが目障りで店を辞めたい。
ここでも両者の対比があるのだ。
そして、優子が岸和田に帰り、まずは直子の希望がかなった。
次は糸子が店を譲って、彼女の希望も叶えられるのかと思いきや、どうもそうじゃなさそうだ。
優子は北村の紹介で、心斎橋に店を開く(糸子は岸和田の店を続ける)という展開になるんじゃないだろうか。
それはそうと、糸子が昌子と松田に語ったセリフもしみるね。人の役割は自然に交代していくのだ。
巨乳カワイコちゃんが結婚してしまったのは寂しいことだけれど、まぁそれも自然なことですよね。別に嫉妬とかしたりしているわけじゃなし。本当におめでとう。心から。
#なお、本当に巨乳かどうかは直接調べたことがないのでわからん。