NHK『あさが来た』第71回

今朝は起きるのも遅かったけれど、このまとめ記事を書き終えたらさっさと寝てしまおうと思っている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第71回めの放送を見ましたよ。

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第12週『大阪一のおとうさま』

サトシ(長塚圭史)は警察に出頭した。吹っ切れた彼は清々しい顔をしていた。

サトシの恨みが晴れたことで、加野屋にこれ以上危害を加えられるおそれはなくなった。
しかし、彼には炭鉱爆破の補償金を支払うだけの財力はない。加野屋が補償金や復興工事の費用を負担することに変わりはなく、莫大な資金の捻出は簡単ではなかった。

当主・榮三郎(桐山照史)は炭鉱を手放したいと考えていた。一方、あさ(波瑠)にとっては、自分が初めて担当した事業であり、固執し続けた。
ふたりの仲はしばらく前から険悪で、炭鉱の話になる度に激しい言い合いや、無言のにらみ合いが繰り広げられていた。

しかし、ついに榮三郎が折れた。
味方だと頼りにしていた雁助(山内圭哉)は九州に行ったきりであり、自分一人では、希少の荒いあさに対抗できないからだ。
それに、まさに信頼している雁助からの見積書によれば、復旧にかかる予算や期間は思っていたよりも少なくて済みそうだったのだ。
復旧費用は、これまでに炭鉱で設けた資金を全てつぎ込めばちょうど間に合う程度であった。復旧工事に約半年、それから2年半から3年ほどで利益が出始める計算になっている。榮三郎も、その程度なら持ちこたえられるだろうと決断した。

あさは喜んだ。
本来、炭鉱で稼いだ金は銀行開設のために貯めていたのだが、銀行を諦めてでも炭鉱事業の継続が大事だと考えているのだ。さっそく、あさは帳簿の確認や新しい鉱夫の募集の準備を始めた。

その頃、正吉(近藤正臣)の容体が悪化した。布団に伏せたまま、ほとんど起き上がることもできなくなった。

新次郎(玉木宏)は正吉をサトシのことを話した。
新次郎は、正吉がサトシの一家を見捨てた時、正吉を恨んでいたことを認めた。しかし、今となっては正吉の気持ちがわかるという。正吉が自分の家を守るためにはそうするしか無く、家を守るためには無情な決断も必要だと理解したというのだ。そして、それは決断をした本人も辛いのだと理解したと話した。
そして、苦しい時こそ、人に頼らず自力で解決しなくてはならないことも学んだという。それはあさから学んだのだ。
新次郎は、冗談とも本気ともつかない呑気な様子で、これからはあさの仕事の手伝いをするつもりだと話した。
正吉も、冗談とも本気ともわからない様子で、それは結構なことだと喜んだ。

正吉は孫・千代の顔を見て、美人に成長する将来が楽しみだと話した。

榮三郎には、早く結婚して家を盛りたてるよう話した。
榮三郎は、母・よの(風吹ジュン)のようなかわいい妻を娶り、正吉のような良い父親になることを誓った。

あさに対しては、白岡家は男3人兄弟だったが、あさが来てから家の中が明るくなったと話した。そして、加野屋の商売を託した。

いよいよ最期が近づき、正吉は妻・よの以外を人払いした。
正吉は、伊勢参りに行きたがった。いつか、よのと一緒に行ったのがとても楽しかったのである。

よのの膝枕で、正吉は夢見心地になった。目をつぶると、まぶたに伊勢参りの風景が広がった。
あたりは出店や参拝客でごった返している。うっかりしていると、よのとはぐれてしまうのではないかと心配になった。
正吉はよのの手を握った。

白昼夢の中で、正吉は本殿にたどり着いた。
神様に向かって、加野屋と家族を守ってくれるよう祈願した。
最後に、よのの余生が安泰であることを祈った。

そうして正吉は事切れた。

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正吉(近藤正臣)の臨終シーンはとても良かったです。
よの(風吹ジュン)と生死を分かつことを、伊勢参りの人混みではぐれることになぞらえる脚本が最高でした。

あの素晴らしさを僕の筆力では再現できませんでした。残念です。

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