気温が低くて手足が冷えるのに加えて、微熱まで出て、意気消沈している当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第87回めの放送を見ましたよ。
あさ(波瑠)は炭鉱事業を拡大しようと考えていた。
そこで、九州の加野炭鉱に赴任した亀助(三宅弘城)に手頃な鉱山がないか調査させていた。すると、加野炭鉱の近くに売出し中の鉱山があるとの報告が届いた。
あさは加野屋の重役を集めて鉱山買収の計画を相談した。
現在の加野屋には一括で購入するだけの資金はない。だから借金をして購入することとなる。昨今は石炭事業が注目されており、鉱山の価格も上がり続けている。一日でも早く購入することが重要だから、借金してでも買いたいというのだ。
また、鉱山というものは、どれほどの埋蔵量があるかは事前にはわからない。だから、大金をはたくことは大きな博打である。しかし、目をつけている鉱山は加野炭鉱から距離が近い。地勢的に加野炭鉱と同程度の埋蔵量があると読んでいるのだ。
あさの提案に真っ向から反対したのは大番頭の雁助(山内圭哉)である。彼は、加野屋の本業は両替商だと思っている。だから、炭鉱業に入れ込むことには反対なのだ。
それどころか、雁助は加野屋の両替商としての伝統を守ることが何より重要だと信じている。だから、次々に新しいことを始めようとする あさのことが気に入らないのだ。あさは両替商を旧い商売だといい、加野屋を銀行に変えようとしていることもあって、ますます あさのことを腹に据えかねている。
実は雁助は、一度は店を辞めようと思ったこともあるのだ。
雁助は炭鉱事業などやりたくなかったが、先代・正吉(近藤正臣)に頼み込まれて九州に赴任した。その間に、正吉が亡くなった。雁助は正吉こそ唯一の主人であり、恩人であると考えているのだ。彼が亡くなった以上、加野屋に留まる理由もなくなったのだ。
しかし、正吉の実子で跡継ぎである榮三郎(桐山照史)のことも心配だった。彼を盛り立てて、加野屋の暖簾を守るためには、自分が手伝う必要があると思いとどまった。それで今日に至るのだ。
そんな思いを胸に秘めている雁助なので、あさが借金を作ってまで炭鉱業を拡大すると言いだしたことには腹を立てた。
一方で、あさの炭鉱業で加野屋が助けられていることも認めざるを得なかった。
雁助は、不承不承ながら あさの好きにさせることにした。ただし、失敗したとしても二度と自分は手を貸さないという条件をつけた。
翌日、あさは早速九州へ行くことにした。
迷って時間を浪費する間に、他人に鉱山を買われてしまうのではないかと心配だったからだ。自分の目で確認して、問題がなければすぐに契約してくるつもりだ。
あさと新次郎。
また九州に行く。迷っていたら、他の人に買われる。自分で見て、よいと思ったらすぐにはんこを押してくるつもりだ。
そんな矢先の1881年(明治14年)7月、五代(ディーン・フジオカ)の醜聞が全国の新聞で大きく取り上げられた。
薩摩出身の政府役人が同郷の五代と癒着し、北海道の官有事業を五代に安く払い下げていると書かれたのだ。
五代が北海道の開拓事業に乗り出したのは事実であったが、新聞に書かれていることは寝耳に水だった。
大きな騒ぎになった。
まとめ記事から割愛したこととして、はつ(宮﨑あおい)から近況を知らせる手紙が来ました。
長男・藍之助は10歳、次男・養之助は6歳になったという。
藍之助は勉強の好きな子供で、彼を学校に通わせているという。ただし、学校に通うためには月謝として米一升が必要である。はつらの和歌山での暮らしは裕福ではなく、その月謝を支払うのにも一苦労だそうだ。
それでも、姑・菊(萬田久子)が孫のためにと一生懸命働いてくれるようになり、貧しいながらも楽しく暮らしているそうです。