明日はもしかしたらまとめ記事が書けないかもしれないと予告しておく当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第94回めの放送を見ましたよ。
新次郎(玉木宏)が新設する炭鉱会社の社長になるよう要請された。あさ(波瑠)に訳を聞くと、五代(ディーン・フジオカ)の助言もあったという。
新次郎は五代に一言文句を言おうと思い、大阪商工会議所へ出向いた。
すると、五代は倒れていた。
ようやく目を覚まし、ふたりはしばし話をした。
五代によれば、人の上に立つ者に必要とされる能力は世相によって異なる。
戦乱の時代ならば、他人に命令して従わせる能力が必要である。この点については新次郎は不得意である。
一方、今は戦乱の時代ではない。こういう時に必要とされる能力は、人の話を聞く能力である。たとえ主体的な意見がなくても、人の話を黙って聞いているだけでいい。これをできる人間はあまりいないが、新次郎は自然にできる。だから現代の社長に向いていると助言したのだと説明した。
新次郎は話題を変えた。
五代は日本全体を変えるようなもっと大きな仕事ができたはずである。自身で銀行や財閥を作ったり、薩摩閥に参画して政治家になることもできたはずだ。なぜそうしなかったのかと問うた。自分が表に出るよりも、人に力を貸すことに注力していた。そのせいで、北海道の官有物払い下げでは汚名をかぶる結果になったりもした。
五代は答えた。
自分は認められず、名を残さないまま死んでも後悔しないと言うのだ。みんなで作り上げた大阪が残ればそれでいいと答えた。
それを聞いた新次郎は、五代は自分のことをよく見せようとしていると言って笑った。
五代は、もう一つ格好を付けたいと言って新次郎に願い事をした。
弱っている自分の姿をあさには見せたくないと言うのだ。あさには、自分は多忙でしばらく会えないと伝えて欲しいと依頼した。
新次郎は一旦は断った。あさにはこれからも五代の助けが必要だと思うからだ。
しかし、五代は、今のあさに必要なのは自分ではなく新次郎だと言って聞かなかった。これまではあさを内側から支えていたが、これからは外からも助けて欲しいと頼むのだった。
新次郎が帰宅すると、家の者全員が新次郎を取り囲んだ。炭鉱会社の社長就任を渋る新次郎をもう一度説得しようと言うのだ。
あさは、五代のスキャンダルの時に新次郎が皆を説得して濡れ衣を晴らしたことを評価していた。その時に決めたのだという。
あさ、榮三郎に加え、母・よの(風吹ジュン)まで深く頭を下げて依頼した。よのは亡き正吉(近藤正臣)の名を挙げ、彼の願いは榮三郎とあさに加え、新次郎も中心となって加野屋を支えることだったと言うのだ。
そこまで言われると、新次郎はもう断るわけにはいかなかった。皆の前で社長就任を承諾した。頼りない自分ではあるが、皆に必要だと言うなら仕方ないと言うのだ。
遊び人だった新次郎が働くと約束したことで、皆は喜んだ。
あさは、新次郎に五代の様子を聞いた。
あさが五代の体調を尋ねると、新次郎は元気そうだたっと嘘を答えた。
あさが五代に会いに行くと言い出すと、彼は多忙で会えないなどと五代に頼まれた通りの返事をした。
あさはそれを信じ、しばらく五代に会いに行くのを遠慮した。
ある日、あさが晴花亭でお茶を飲んでいると、五代の秘書・三坂(中川浩三)がやって来た。
五代は翌日に東京に行く予定になっているが、もう二度と大阪に帰ってこれないかもしれないと言うのだ。
本文からは割愛しましたが、昨日の放送で手に火傷を負った雁助(山内圭哉)のことをうめ(友近)が毎日手当しているようです。
ふたりの体は密接します。雁助はうめの肩を抱こうとして腕を伸ばしますが、躊躇して引っ込めます。
まるで『ルパン三世: カリオストロの城』で、ヒロイン・クラリスの肩を抱こうとして引っ込めるルパンでしたね。
さて、五代(ディーン・フジオカ)の最期が近づいていますが、明日の放送であさ(波瑠)との最期の面会でしょうか。
そして土曜日の放送の前半で五代が死に、その報せを受けたあさが動揺する。しかし、放送の後半で明るい兆しが見えて立ち直るという筋書きでしょうか。