NHK『あさが来た』第113回

道産子のところには道産品が集まるのだなぁとしみじみ郷愁が湧き上がっている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第113回めの放送を見ましたよ。
2016-02-11 15.44.44

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第19週『みかんの季節』

加野銀行支配人の山崎(辻本茂雄)は、迷惑な客の名前と似顔絵を書き出して、行員たちの机に貼っていた。業務遂行の妨げになるので、来店したら追い返すように指示していたのだ。

それには4人の男が記されていた。
1人目は、萬谷与左衛門(ラサール石井)だった。昔は立派な商家だったが、維新後は没落して困窮している。今では酒ばかり飲んで、泥酔しては加野銀行へやってくる。いくら断っても、担保無しで金を貸せと喚くのだ。

2人目は山屋与平(南条好輝)だった。山屋はあさ(波瑠)や新次郎(玉木宏)と親しい知人であり、大阪を代表する商人の一人である。あさは驚いて山崎に事情を聞いた。
山屋は近頃代替わりして、隠居したのだという。隠居した途端、跡取りの妻が山屋のことを邪険に扱うようになったのだという。家に居づらくなり、かと言って他に行く所もないので暇さえあれば加野銀行に顔を出すのだという。そして、顔見知りの行員に声をかけて話し込むため、業務の妨げになっているという。そのため、要注意人物として閻魔帳に載せたのだという。

3人目は、大口顧客の工藤(曾我廼家八十吉)だった。工藤の娘・サカエ(横田美紀)は職業婦人になることを希望しており、縁あって今では加野銀行で働いている。
工藤は娘が可愛くて仕方がなく、娘の働きぶりを頻繁に見に来るのだ。特に他人に迷惑をかけるわけでもないが、当のサカエがやりにくくて仕方ないのだという。そのようなわけで要注意人物にした。

最後の1人は氏名不詳の男だった。名前は分からないが、ワカメがふやけたような染みのついた羽織を着た、汚い身なりの男だという。
何をするわけでもなく、店の中でニタニタと女子行員を眺めてばかりいるのだという。そして、しきりに女子行員への指導方法について尋ねてくる気持ちの悪い男だった。気味が悪いので、この男も要注意人物とした。

そして、1894年(明治27年)の夏となった。
親の許しを得て和歌山からやってきた藍之助(森下大地)は行員見習いとして加野銀行で働いていた。女子行員よりも序列は下で、掃除などの雑用しかさせてもらえていなかったが、藍之助は誰よりもいきいきと働いていた。

また、この頃、日清戦争も始まった。
戦争前の世論では戦争に反対する論調が多かったが、いざ開戦してみると戦争に賛成する声が大きくなった。江戸時代までは戦は武士のみが行うものだったが、近年の戦争では国民が誰でも兵隊になることができた。暴力を好まないあさは、どこか気分が暗くなるのだった。
一方、戦争による好景気で日本の経済は加熱していた。たとえば、東京では缶詰工場が繁盛しているという。

好景気による需要の増加と労働者需要の増加で人手不足となり、新次郎が社長を務めていた尼崎の阪神紡績は工員不足が深刻化してきているという。
そのような重要な時期にもかかわらず、新次郎は突然、阪神紡績の社長を辞任したと打ち明けた。自分のこれからの人生を考えなおした時、紡績業は自分のやるべきことではないと思い至ったのだという。
自分に向いていることは、経済や経営のことを考えることではなく、身近な人の悩みを聞くことだと思いだしたのだという。これからは、弟・榮三郎(桐山照史)やあさの愚痴を聞く「相談役」としてやっていくと勝手に決めた。
あさは落胆し、呆れた。抗議したが新次郎は全く聞く耳を持たなかった。

そんなある日、閻魔帳の「ワカメ男」(瀬戸康史)がまたしてもやって来た。行員たちは彼を追い払おうとするが、その男はあさに面会することを要求し、一歩も動こうとはしなかった。
彼の態度に気圧され、あさは彼を面会室に通してしまった。

その男は、成澤泉と名乗った。

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昨日のまとめ記事で閻魔帳に載っている人物を予想したわけですがが、サカエ(横田美紀)の父・工藤(曾我廼家八十吉)は的中しましたね。ありがとうございます。
しかし、山屋与平(南条好輝)まで載っているとは考えてもみなかった。ていうか負け惜しみだけれど、彼が載ってるってのはまぁクスグリみたいなもんで、本筋には全く関係ないですね。

一方、ワカメ男こと成澤泉(瀬戸康史)が掲載されていたってのは、ちゃんと話が繋がっていて、うまく作ってありますね。
この人、あさ(波瑠)が女学校を作るにあたって協力する人ですよね。

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