尾野真千子さんの『カーネーション』から10年かと遠い目になった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第101回めの放送を見ましたよ。
亜哉子(鈴木京香)が民宿を再開したがっているということは近所でも噂になり始めた。何人かが手伝いを申し出たが、亜哉子はもう少し考えてみると曖昧に答えた。
銀行員である耕治(内野聖陽)は、壊れてしまったカキ棚の復旧資金の借り入れ資料を作成し、龍己(藤竜也)に提案した。しかし、龍己はそれに見向きもしなかった。残った設備だけで細々と続け、自分の代で養殖業をたたむつもりだという。龍己は、家族にはまだ秘密にしておくよう耕治に釘を差した。
未知(蒔田彩珠)は水産試験場で働きながら、研究を続けていた。近年、海水温の上昇が顕著であるが、そのような環境に強いワカメの品種を発見した。その成果は、東京国際海洋大学の金子教授(遠山俊也)に注目され、大学で一緒に研究するよう何度も誘われた。未知は後ろ髪を引かれつつも地元に残りたいと思い、それを断り続けている。
耕治は本店営業部の部長への就任を打診されている。それは栄誉あるポストであり、定年の近い耕治にとってこれ以上ない花道である。しかし、来年の4月から仙台へ単身赴任しなくてはならない。家族と離れることを寂しく思っているのである。
耕治は、百音(清原果耶)が急に帰ってきたことについて、菅波(坂口健太郎)との間になにかあったのではないかと勘ぐった。むしろ、そうなったことを期待する節もあった。しかし、百音はきっぱりと否定した。いずれきちんと結婚するつもりだと堂々と答えた。家族はそれを頼もしく、嬉しく思った。
コミュニティFMラジオにおける百音の天気予報は、地元の人々の生活の一部になり始めていた。しかし、百音自身はまだ地元の人々の役に立っているとは思えず、これからが正念場だと気を引き締めていた。
このように、百音たち家族のそれぞれに転機が訪れていた。少しずつ前に進みたいと思いつつも、そのための勇気も出ないことが問題だった。
ある日、朝の天気予報を放送していた百音は、女子中学生(伊東蒼)がスタジオのあるコミュニティセンターをうろついていることに気付いた。制服姿なのに学校に行っていないことが気になった。ラジオ放送に興味があるのかもしれないと思い、放送後のスタジオを案内してやった。それには応じたものの、その少女はほとんど口もきかず黙ってばかりいた。
百音は、なにか聞きたいことがあれば自由に聞いてよいと告げて、仕事に戻ろうとした。
すると少女は、百音はなぜ気象予報士になろうと思ったのかと尋ねた。
百音(清原果耶)の家族のそれぞれに、胸に秘めた問題があるというのを説明する回でした。それらにどう折り合いをつけていくかということが、残り最終回までのテーマになるんでしょうね。
一方で、今週は謎の女子中学生(伊東蒼)を中心に話が進むようですね。
【今日の蒔田彩珠】
東京国際海洋大学の金子教授(遠山俊也)は、気仙沼のコミュニティーセンターで市民向けに行われた研究講演会にまで未知(蒔田彩珠)を追いかけてくるほど熱心です。なんとかして自分の大学に未知を呼ぼうとしています。百音からも未知を説得するよう頼んだり。
当の未知は、東京は嫌いだとか、公務員のままでいるほうが安定しているだとか言って断り続けています。しかし、こっそりと同大学の入試情報を調べるなど、迷っている様子ではありました。