急に寒くなって元気のない当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第111回めの放送を見ましたよ。
亮(永瀬廉)は大しけの海から無事に帰ってくることができた。
生死の境目を経験した亮であるが、いまだ未知(蒔田彩珠)の愛を受け入れようとしなかった。ただ一緒にいるだけでも互いにとって良いことだと説く未知に、一度は納得しかけた。しかし亮は再び未知を遠ざけた。亮は、未知の愛を受け入れる前に決着をつけなければならないことがあるという。そう言うと、亮はひとりで帰ってしまった。
多くは語らない亮であったが、未知はもちろん、その場に立ち会っていた百音(清原果耶)にも亮の本心がわかった。彼は父・新次(浅野忠信)との関係に折り合いをつけなければ先に進めないと思っているのだ。未知はそれを待つしかなかった。
百音と未知が帰宅すると、耕治(内野聖陽)と龍己(藤竜也)が激しく言い争いをしていた。耕治は銀行勤めを辞め、家業のカキ養殖を継ぐと言い出したのだ。
龍己は怒り心頭だった。耕治は本店の営業本部長という大出世が目前であるのに、龍己にはそれを投げ出そうとしているように見えるのだ。耕治は、その役職に内定しただけでも大手柄であり、これまでの精一杯の働きの成果だと考えているのだ。ふたりの解釈は平行線で、口論は激しさを増すばかりであった。
加えて、龍己だけでなく家族全員、耕治にカキ養殖が務まるとは思えなかった。本人の言う通り行勤めに邁進していた耕治なので、いくら家業だとは言っても、養殖は素人同然なのだ。龍己は、耕治が海の仕事を甘く見ていると吐き捨て、席を立ってしまった。
その日は日曜(2020年1月5日)であったが、百音はコミュニティセンターの事務所に戻った。前日の嵐や大しけをもたらした低気圧の検証をしようとしたのだ。
コミュニティセンターでは、地元農作物の初売りイベントの準備が行われていた。その準備の人々の中に新次の姿があった。イチゴ農家を手伝っている新次がイチゴの納入に来たのだ。
百音は新次にに声をかけ、亮の無事をともに喜んだ。
一通り当たり障りのない話をした後、百音は新次の核心に迫る質問をした。過去に新次は、亮と新次は親子とは言え考え方が違うと言っていた。その真意を尋ねたのだ。
新次は、イチゴ農家の手伝いが楽しいと話した。立派に美しく育ったイチゴを見ているだけで嬉しくなるのだという。亮には、新次がそう思う気持ちがわからないのだと話した。
新次は、亮としっかりと話し合うことが必要であることは自覚している。しかし、住まいも別々になり(新次は仮設住宅、亮は港近くのアパートに住んでいる)、顔を合わせる機会も少なくなった。ますます疎遠になり、何を話していいかもわからないのだと言う。
百音は、亮が自分は幸せになる資格がないのではないかと言っていたことを報告した。新次は、亮の幼稚な発言に苦笑いした。しかし、その直後、亮が父・新次を差し置いて、自分だけ幸せになることに躊躇しているのではないかと思い至った。
新次は、耕治に相談したいことがあると百音に話した。この後、百音の家を訪ねるから連絡しておいて欲しいと頼んだ。金のことで相談したいという。
百音は、亮の中古漁船購入に関することだと勘付いた。百音は、亮も一緒に呼ぶことを提案し、新次はしぶしぶそれに同意した。
これまではいつもニコニコして優しいおじいちゃんだった龍己(藤竜也)だけれど、激昂すると迫力あったね。すげぇ。