NHK『ブギウギ』第60回

10年くらい前に買ったうちのHDDレコーダーはしばらく前から挙動が怪しいし、もうすぐクリスマスだから新調しようかなと思うのだけれど、せっかくなら4Kチューナー付きにしようかとも思うけれど、そうするとテレビも4K対応にしなきゃならないし、結構な出費だなと思って決められずにいる当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の第60回めの放送を見ましたよ。

* * *
第12週『あなたのスズ子』

村山トミ(小雪)が上京し、愛助(水上恒司)は会社に呼ばれた。
トミには、すでに全てバレていた。愛助に鈴子(趣里)と別れるよう命じた。同時に、愛助が紹介した元村山興業社員・山下(近藤芳正)を鈴子のマネージャから解任しろと求めた。山下が間にいると、愛助と鈴子の関係が続くからだという。
愛助は、応じられないと反発した。自分は鈴子を好きだという一点張りだった。
埒が開かないので、トミは鈴子に直接会わせるよう要求した。

こうして、鈴子はトミと会うことになった。鈴子は隠し事が嫌いなので、トミに説明できる機会は大切だと考えていた。一方、芸能界の大物で、恐ろしい人間だと噂を聞いているので、会う前はひどく緊張した。

会うなり、トミは鈴子のことを褒めてくれた。いい歌手として認識しているという。梅丸少女歌劇団での下積みもあって今の立場があるのだろうと話した。
そして、下積みの苦労を知っている人間は分別があるはずだと話した。愛助は村山興業の後継ぎになる人間だということを理解して欲しいと告げた。それだけ話すと、あとは愛助と鈴子のふたりで話し合えと言って部屋を出ていってしまった。

面会があっという間に終わってしまい、愛助は戸惑った。トミの言葉の真意もよくわからなかったものの、自分たちにチャンスが与えられたと思った。
しかし、鈴子はトミの真意がわかっていた。短い会話の中で、言外に別れろと言っていたのだと説明してやった。自分のような歌手では、村山興業社長夫人は務まらないと宣告されたのだ。

愛助は、やはり反発した。鈴子のことが好きだから、このまま交際を続けたい。結婚の段階になれば、必ず自分が母に認めさせてみせる。鈴子には歌手を続けて欲しい。母になんと言われても鈴子を好きだと強情を張った。
鈴子も同じだけ愛助のことが好きだと応えた。
こうして、ふたりは別れることなく、これまで通りの生活を続けた。むしろ、鈴子は以前よりも愛助と一緒の時間が増えた。自分の下宿に帰る日よりも、愛助の下宿に泊まる日の方が多くなるほどだった。

1944年(昭和19年)の暮れになると、東京にもたびたび敵機が襲来するようになった。空襲警報が鳴り響くと、人々は防空壕へ避難する。

ある夜に警報が鳴った時、鈴子はやはり愛助の下宿にいた。ところが、鈴子は腹痛を感じてトイレにこもっていた。愛助が早く避難するよう声をかけても、鈴子は先に行けと言うばかりでなかなかトイレから出なかった。愛助は鈴子を見捨てるわけにもいかず、出てくるまで声をかけながら待った。やっと出てくると、鈴子を抱き抱えて防空壕へ走った。虚弱体質の愛助には珍しい姿だった。

空襲警報が解除され、ふたりは部屋に戻ってきた。
今まで愛助は鈴子のことを「福来さん」と呼んでいたが、これからは「スズ子」と呼んで欲しいと頼んだ。さっき、早く逃げるよう催促する時、愛助は思わず「スズ子」と呼び捨てにした。鈴子はそれにときめいたのだと言う。
そう話して、鈴子は愛助にキスをした。愛助のことが本当に好きだと述べた。

キスを終えると、愛助は咳き込んだ。珍しく思いっきり走ったせいで調子が悪くなったのかと思われた。
しかし、愛助は喀血した。

* * *

本文では割愛しましたが、羽鳥(草彅剛)は報道班員として上海に行くそうです。慰問活動のため。来週の予告によれば、上海での羽鳥のシーンもあるようです。

それはさておき。
今日、僕が印象に残ったのは、鈴子(趣里)と愛助(水上恒司)に会うために、村山トミ(小雪)が部屋に入ってくるシーン。
鈴子はステージ上での立ち振る舞いのように、素早く立ち上がり、背筋をピンと伸ばして迎えます。一方の愛助は、ゆっくりと立ち上がり、背中もちょっと丸い。トップ歌手と単なる大学生の生活態度の違いやら、気が張り詰めて緊張している鈴子と肉親相手に油断しきっている愛助との対比やらが、立ち姿一つに表れているように見えて、印象に残りました。
鈴子役の趣里は元バレリーナだから本当にきれいな立ち姿だったし、愛助役の水上恒司だってきっと役者なんだからやろうと思えばピンと立てるだろうに、演出上だらしなく立ってるんだなと思えて、役者マジすげぇってなりました。

あとで、HDDレコーダーに録画したやつをそこだけ見る。

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