久しぶりに冷たい牛乳を飲んだせいか、それとも寒い部屋に置いていて冷えたエレキギターを持ってお腹にあたったせいか、はたまた何かしらのストレスなのか、原因はよくわからないが昨日はお腹がゴロゴロしていた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の第109回めの放送を見ましたよ。
鈴子(趣里)が4ヶ月ぶりにアメリカから帰国した。アメリカ行きに最後まで反抗していた愛子(小野美音)はどこかよそよそしい雰囲気だったが、すぐに打ち解けて元通りになった。
1951年(昭和26年)秋、鈴子たちが新居に引っ越して1年が経った。近所の主婦たちともすっかり仲良くなり、彼女らを家に招待しておしゃべりすることもしばしばだった。近所の主婦たちは、ステージ上でもプライベートでも変わらない鈴子の気さくな人柄をすっかり気に入っていた。
またその頃、羽鳥(草彅剛)の通算作曲数が2000曲に達した。それを記念して、自らパーティーを開くとのことだった。鈴子は羽鳥の仕事ぶりに感心すると共に、自分で自分を持ち上げるようなパーティーを開催することに呆れた。しかも、鈴子に余興をやってほしいと一方的に伝えられ、ますます呆れた。
ある日、鈴子へ電報が届いた。香川で暮らしている父・梅吉(柳葉敏郎)が危篤状態になったという。鈴子は愛子を連れて、すぐに香川へ向かった。
梅吉はガンになり、ここ半年ほど闘病生活を行っていた。自分で開いた写真館はたたみ、実弟・松吉(木内義一)、ユキ(沢暉蓮)夫婦の家に身を寄せていた。
梅吉の部屋の前の縁側には鉢が置いてあり、そこでカメが飼われていた。それは、鈴子の弟・六郎(黒崎煌代)が生前かわいがっていたカメである。鈴子はカメが長生きであることと、これまでずっと梅吉が大切に世話をしていたことに驚いた。
部屋に入ると、梅吉は弱りきって布団に横たわっていた。鈴子の姿を認めると「よく来てくれた」と喜んだが、声は弱々しく、体を起こすこともできないほどだった。
鈴子がカメのことを話題にすると、梅吉は六郎の分まで生きているのだろうと答えた。そして、鈴子が来てくれたことが嬉しく、寿命が2時間延びたなどと冗談を言った。あまりにつまらない冗談だったが、鈴子は思わず笑ってしまった。
鈴子は松吉から、香川での梅吉の様子を聞いた。
梅吉は口を開いたら、いつも鈴子の自慢ばかりしていたという。近所の人々からは親バカにすぎると言われていたが、全く気にする様子はなかったという。病気で写真館を閉じてからは、他にすることもなく、ますます娘自慢がひどくなった。
それでも、梅吉の写真の腕は確かで、経営する写真館の評判は良かったという。仕事のない日には、カメラを持って地元を回り、人々の写真を撮り続けていたという。そのせいもあって、娘自慢を除けば、梅吉は人気があったという。
梅吉が撮った写真は全て松吉の家の倉庫にしまってあるという。梅吉がどうしても捨てたくないと言い張ったからだ。鈴子はひとりでそれを見に行った。
そこには多くの写真が残されており、写っている人々はどれも満面の笑みを浮かべていた。鈴子は、梅吉がいつものようにくだらない冗談を言って、相手を笑わせた隙に撮ったのだろうと容易に想像できた。
そんな中、こっそりと隠すようにしまわれていたアルバムを見つけた。それを開いた鈴子は驚いた。水着の女性が艶かしいポーズをとった写真ばかりが集められていたのだ。
その頃、愛子は梅吉の部屋の前のカメで遊んでいた。
すると、部屋の中から梅吉の呻き声が聞こえてきた。それに誘われるように、愛子は梅吉の部屋に入って行った。
兄が梅吉(柳葉敏郎)で、弟が松吉(木内義一)なわけだけど。通常、「松竹梅」っていうから、先に生まれた方を松にして、後を梅にしそうなものなんだけれど、この兄弟は順序が逆ですね。親はどういうつもりだったのか。竹吉はいたのか、いなかったのか。
梅吉の最期が目前に迫っていて、涙して見るべき日だったのだろうけれど、兄弟の名前が気になって気になって。