今、NHK BSプレミアムの『こだわり男とマルサの女』という伊丹十三の特集番組を見ている。見ながら思い出したのだが、伊丹十三の妹の夫というのが大江健三郎だ。伊丹十三と大江健三郎は義兄弟になる前、若い時分から友達同士だったそうだ。ふたりが交流する中で、大江健三郎は自分の理想の女性像を完成させたという。
そのエピソードが東海林さだお・椎名誠(2000)『やぶさか対談』に掲載されていることを思い出した。
今、NHK BSプレミアムの『こだわり男とマルサの女』という伊丹十三の特集番組を見ている。見ながら思い出したのだが、伊丹十三の妹の夫というのが大江健三郎だ。伊丹十三と大江健三郎は義兄弟になる前、若い時分から友達同士だったそうだ。ふたりが交流する中で、大江健三郎は自分の理想の女性像を完成させたという。
そのエピソードが東海林さだお・椎名誠(2000)『やぶさか対談』に掲載されていることを思い出した。
昼に、東海林さだおの『うなぎの丸かじり』を読んでいた。
「丸かじりシリーズ」は、20年以上も週刊朝日に連載されている食べ物エッセイである。特に、B級C級グルメが多いので嫌味がなくて、僕は大ファンなのである。
今月文庫化された『うなぎの丸かじり』には、柿ピーを買ってきて柿の種とピーナツがそれぞれ何個ずつ入っているかこまめに数える話などが書かれている。2つに分離したピーナツはそれぞれ 0.5個とカウントし、割れてしまった柿の種も可能な限り復元(著者は「土器の復元のよう」と書いている)して数えたそうだ。出荷時の柿ピー比率は、メーカーが最適で美味しい柿の種とピーナツの比率を示していると考えられるのだ。メーカー名はイニシャルしか示されていなかったが、3社の製品を調べて結果が提示されている。・・・バカバカしい。
バカバカしいが、柿ピーが食べたくなる。
美味しい料理はたいてい「秘伝」だ。
ていうか、あまり美味しくない料理でも「これは秘伝の調理法に基づいて作られました」と言われたら、それだけでなんとなく美味しく感じる。美味しく感じないのは自分の味覚がオカシイのであって、秘伝の味を理解できない自分の舌を恥ずかしく思い、「うん、まぁ、そうだね。うんうん、よく味わえば美味しい気もしてきた・・・」とかなんとか、適当に話を合わせたりするのが人情だ。
僕は料理のセンスが全く無い人間なので、チャーシューをどうやって作るのか知らない。
ていうか、料理店でチャーシューを食べるたびに「美味しいなぁ。きっとこの店秘伝のレシピで作ってんだろうな。俺が作るなんて百年早いな」なんて謙虚に考えていたりする。
ところが、世界で一番美味しいチャーシューを、豚肉と醤油だけで作る秘伝の技があるらしい。
いや、秘伝じゃない。とても有名らしい。
「東海林さだお チャーシュー」で検索するとたくさん出てくる。
そう、東海林さだおが『ブタの丸かじり』という本の中で「簡単チャーシューの作り方」として紹介している。
そして、それを真似してあちこちで「美味い!」の声が上がっている。
もう、秘密でも秘伝でもない。
秘伝の反意語がなんであるのか、僕は知らない。
国語の成績は昔から良くないからだ。先日もマジスパで「矜持」という漢字が分からず(ケータイの日本語変換でも候補が出てこなかった)、そばに居たよく会う馴染みの女の子に「”きょうじ”ってどういう感じだっけ?」と聞いて、やっとtwitterに投稿できたくらいだ。
だから、秘伝の反対が「公伝」でいいのかどうかわからないが、東海林さだおのチャーシューレシピを僕も公伝する。