NHK『あまちゃん』第68回

昨日の昼は、社内の某おっさんと2人で車に乗ってラーメンを食べに行ったのだが、道中ではエロ話ばっかりしており(主に、某おっさんが)、このままでは邪淫の罪で地獄に堕ちるだろう(主に、某おっさんが)と思っていたところ、さらに悪いことに、どこに潜んでいたのか車内に大きな蜘蛛が現れ、虫が苦手なふたりなのでたいそうパニックになったわけだが、車を路肩に停め、なんとか蜘蛛を殺さずに外へ追い立てることに成功したわけで(主に、某おっさんが)、主に某おっさんが地獄に落ちた場合にはお釈迦様がこの日の善行を思い出して彼を救ってくれるといいなあ、たとえエロ話しかしないおっさんでも、などと願う当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の第68回めの放送を見ましたよ。

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第12週「おら、東京さ行くだ!」

アキ(能年玲奈)とユイ(橋本愛)の家出は、誤ってローカルバスに乗ってしまったことで失敗に終わった。ふたりは個別に大人たちに呼ばれ、事情を聞かれた。

ユイは観光協会に呼ばれ、大人たちに説教された。大吉(杉本哲太)によれば、今では北三陸鉄道の乗客の7割が観光客だという。彼らが来なくなると大きな損失となるのだ。長内(でんでん)が代表の漁協は、海女カフェ開業のために銀行から2,000万円の融資を受けた。その返済が滞ることをひどく心配している。観光協会長の菅原(吹越満)も観光収入の激減を見逃すことができない。大人たちはみな金に目が眩み、アキとユイに依存しているのだ。

しかし、ユイも負けてはいなかった。自分たちがいなくなれば一時的に観光客は減るかもしれないが、その分以上を東京で北三陸市をPRして取り戻すと言うのだ。方言を話すアイドルとなり、名物のまめぶ汁とウニ丼を売り込み、「じぇじぇ(‘ j ’)/」を流行語大賞にする意気込みだという。東京で宣伝をすれば、全国に北三陸の名が知れ渡り、むしろ効果的だと主張した。大人たちは、その計画に圧倒され、反論できなくなった。

春子(小泉今日子)は率先してユイの計画を評価し、ユイの東京行きを応援することとした。ただし、アキを巻き込まないようにと釘を差した。東京では暗かったアキは、やっと北三陸で明るい子になった。東京に戻って元の木阿弥になることを心配しているのだ。

その頃、アキは海女クラブの面々に事情を聞かれていた。アキと春子を一緒にすると喧嘩になることを考慮し、海女たちが敢えてふたりを引き離したのだ。

夏(宮本信子)はアキを叱った。第一に、観光海女業の要であるアキが上京することによる損失を指摘した。続いて、海女同士の信頼関係について諭した。海では危険と隣り合わせであり、海女は互いの信頼によって成り立っている。アキがその信頼を一方的に裏切ったと言うのだ。

アキは自分がアイドルになりたいのだということを説明した。敏腕プロデューサー荒巻(古田新太)に直接声をかけられ、大きなチャンスが目の前にあるのだと話した。海女はいつでもなることができるが、アイドルになるには若い今しかチャンスが無いのだと訴えた。また、祖父・忠兵衛(蟹江敬三)の言葉を引用した。いろいろな土地を見ても、北三陸が一番いい場所だとわかる。そのことを確認し、地元の人々に伝えるために故郷を出て行くのだ(第32回)。自分もそれに倣って、東京に行きたいと訴えた。

その訴えに、海女の面々は態度を軟化させた。夏もアキの考えを認め、東京行きを後押しすることに決めた。その決定を伝えるため、アキと海女たちは観光協会へ向かった。

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最終的に夏(宮本信子)はアキ(能年玲奈)を送り出すことに決めたのだけれど、初めはアキを町に留めようとしていた。常々「去る者は追わず」と言っていた夏がアキの上京を認めない様子は見ていて悲しかったです。
アキとユイ(橋本愛)が誤ったバスに乗ってしまった件については、バスの行き先表示がわざと変えられていたという話があります。確かに、バスの停車中は「上野行き」と表示されていたのだけれど、バスが発車すると行き先表示が回転して袖が浜行きに変わる映像がありました。これについては、ふたりの家出を予期した大人たちが仕組んだ罠だという予測があります。しかし、その真相については説明されませんでした。

『あまちゃん』ヒストリー(時系列表)
『あまちゃん』 つづく

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