NHK『おかえりモネ』第73回

黒く塗った当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第73回めの放送を見ましたよ。

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第15週『百音と未知』

及川新次(浅野忠信)、亮(永瀬廉)の親子が百音(清原果耶)の実家で待っていると、横山フミエ(草村礼子)が現れた。彼女は東日本大震災の津波で亡くなった美波(坂井真紀)の母である。新次にとっては義理の母、亮にとっては祖母にあたる。
フミエはふたりに封筒に入った何かの書類を差し出した。その封筒は気仙沼市役所のものだった。

その頃、静岡に出張していた未知(蒔田彩珠)が東京に戻ってきた。
明日美(恒松祐里)は、未知が百音を説得し、菅波(坂口健太郎)とのデート(デート?デートなのか!?)の約束をさせたと聞いて大喜びした。明日美によれば、人の気持ちは変わりやすいという。そのため、互いが相手を好きになっている時間は限られているという。そのタイミングを逃さずに気持ちを伝えることが大事だと話した。
しかし、百音はあまりそのような気にはなれなかった。

寝床でふたりきりになると未知は百音に、明日美と亮の現在の関係について尋ねた。百音は、明日美にとっての恋愛は相手がそばにいることが大事であると説明した。現在、亮とは離れて暮らしており、明日美は亮のことをなんとも思ってないようだと話した。未知が亮のことを好いていることを知っている百音は、遠回しに未知のライバルはいないと伝えたのだ。それを察した未知は、なんどもない風を装い背中を向けてしまった。

登米では菅波とサヤカ(夏木マリ)が話していた。菅波は百音とのデート(デート?デートなのか!?)でいつものように余計な事を言って傷つけてしまわないか心配になっているのだと話した。

サヤカは聞き上手であるため、さらに菅波は最近の自分の悩みも打ち明けた。
そもそも自分は人の気持がわからない。そのため、患者の気持ちをあまり考慮しなくてよい外科医を目指したのだ。指導医の中村(平山祐介)からは、登米での診療所勤務をやめ、東京の病院で外科医としてのキャリアを積むようにも勧められている。しかし、最近、菅波は人の気持が少しわかるようになってきた。登米での仕事も気に入っている。

外科医として成功するため登米を引き上げるか、患者と深い関係を結べる登米の診療所勤務を続けるべきか迷っているのだと話した。
それを聞いたサヤカは百音に相談することを勧めた。百音は菅波のことを一番良くわかっているだろうというのが理由だった。菅波もそれに納得した。

そうして、百音と菅波のデート(デート?デートなのか?)の前夜となった。
11月の夜で、ずいぶんと風が冷たくなった。空気が冷やされると水蒸気が水滴となり、雨になる。自分が理科の基本的なことすらわからなかった時、菅波に最初に教えてもらったことだ。そうやって菅波のことを思い出しながら家路についた。

シェアハウスにたどり着く直前、前方に人影を見つけた。それは亮だった。

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NHK『おかえりモネ』第72回

99.9-刑事専門弁護士-THE MOVIE』で蒔田彩珠さんが西島秀俊の娘役をやると知って、元のドラマは知らないけれど、マジカ!?と盛り上がった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第72回めの放送を見ましたよ。

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第15週『百音と未知』

百音(清原果耶)の初中継は大成功だった。

一方、スタジオキャスターの神野(今田美桜)は失敗に次ぐ失敗だった。放送終了後、高村デスク(高岡早紀)らに平謝りし、明日こそは完璧にやり遂げるので続投させて欲しいと頼み込んだ。朝岡(西島秀俊)ももう少し猶予を与えて欲しいと弁護した。

スマホを見ていた内田(清水尋也)は、SNSやネットニュースで神野が取り上げられているといって励まそうとした。生放送中の失敗ではなく、神野の可愛らしさが話題の中心だという。けれども、神野は不服だった。自分は外見の可愛らしさを売りにしたいのではないと言うのだ。
しかし、神野の失敗をみんなで慰めることで、かえってチームの結束は高まった。

米にいる菅波(坂口健太郎)は周りの人々からけしかけられ、何度も百音に電話をかけた。しかし、百音は実家や幼なじみたちと通話をしていて菅波からの電話に気づかず、電話に出なかった。そのため、菅波は電話をかけるのをやめた。みんなは、百音の人気が出て誰かに取られると脅したが、菅波は余裕の態度だった。週末に会う約束をしているとみんなに話した。人々はついに二人の仲が進展したと言って大いに盛り上がった。

翌未明、百音は神野のリハーサルに付き合った。
神野は自分の弱点を自覚したのだ。これまでの屋外中継では、立ち位置が固定されていて上半身の正面像しか画面に映らなかった。しかし、スタジオでは気象モニタの前を歩いたり、モニタやカメラの方向に身体を翻したりしなくてはならない。それらの動きを何度も繰り返し練習した。おかげでその日の放送は全てを完璧にこなすことができた。
百音も同じく、そつなく屋外中継を行うことができた。

ある日、及川亮(永瀬廉)とその父・新次(浅野忠信)が百音の実家を訪れた。耕治(内野聖陽)は嬉しそうに繰り返し百音のコーナーの録画を見せた。新次は耕治の親バカぶりに呆れ、百音が嫁入りするときのことが心配だなどとからかった。
すると耕治は、百音には医者の恋人がいると新次に話し始めた。彼らから見えないところで、亮は表情を硬くした。

その時、外出していた亜哉子(鈴木京香)らが帰宅し、話は打ち切られた。
亜哉子は僧侶の後藤秀水(千葉哲也)と共に、老婆・横山フミエ(草村礼子)を連れてきた。フミエと及川親子は古くからの知り合いであったが、会うのは久しぶりのことであった。

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NHK『おかえりモネ』第71回

久しぶりに“よっきゅん”こと田中陽子さん(サッカー選手の方ではない)のことを思い出して、八重歯可愛かったよなーと思っている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第71回めの放送を見ましたよ。

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第15週『百音と未知』

2016年11月。
未知(蒔田彩珠)が百音(清原果耶)のシェアハウスを訪ねてきた。静岡で水産庁主催の養殖業に関する検討会があり、それに出席する途中で立ち寄ったのだという。平日は静岡に滞在し、復路でもう一度立ち寄るという。

未知は、母・亜哉子(鈴木京香)から菅波(坂口健太郎)のことを調べてくるよう命じられていた。東京で菅波に会った耕治(内野聖陽)の話は今ひとつ要領を得ず、百音と交際しているのは早とちりではないかと思われたからだ。
未知が上京した時、あいにく菅波は登米に出張中だった。未知は、次の週末に引き合わせてくれるよう、百音に強く言った。

その傍ら、百音は仕事で新たな局面を迎えていた。
朝岡(西島秀俊)はスポーツ気象に専念するため、テレビの気象キャスターを辞めることとなった。その後任は神野(今田美桜)が任命され、彼女が担っていた屋外中継を百音が務めることになったのだ。
新体制のリハーサルが始まった。以前から朝岡のポジションを狙っていた神野はそつなくこなすことができた。誰の目から見てもほぼ完璧だった。
一方、百音は苦戦していた。リハーサルにもかかわらず極度に緊張し、上手くしゃべれない上にカメラを睨みつけるような表情になってしまう。本人も周囲も不安を拭えなかった。

仕事を終えた百音は、登米にいる菅波に電話をした。
人前で話した経験がほとんどなく、中継キャスターを上手くやれない悩みを話した。しかし、人々の未来を良くなるよう気象情報を伝えていきたいという強い意志を持っており、それを実現するためにやり遂げたいと前向きに語った。菅波は、百音は始める前にグズグズと悩むめんどくさいタイプであるものの、クソ度胸のある人間だと評した。だから本番では上手くいくだろうと励ました。百音は菅波の遠慮のない物言いに怒った素振りをしつつも、いくぶん気が楽になった。

仕事に戻るため電話を切ろうとした菅波であったが、百音が少し引き止めた。
菅波が東京に戻った今週末、会ってほしいと頼んだ。菅波は、百音が突然デート(デート?デートなのか!?)に誘うくそ度胸を嘲笑しつつも、申し出を受け入れた。

そして、神野と百音の新体制の初日を迎えた。
朝岡に紹介されてスタジオに登場した神野は、華やかでさわやかだった。簡単な自己紹介のみをすますと、一度画面は屋外中継に切り替わった。短い時間ではあったが、人々に良い印象を強く残した。

いよいよ百音の屋外中継が始まった。
リハーサルでは散々であったが、本番は見違えるように上手くいった。天気は自分で見て感じることが大事だと話し、屋外中継ではその考えに沿って情報を伝えていきたいと抱負を語った。これまでは画面外からパペットを操作していたが、今日からはカメラの前でパペットを操作しつつ、一人三役の掛け合いをしなくてはならない。難しいことではあったが、これも百音は完璧にこなした。百音のデビューは満点だった。

画面はスタジオに切り替わり、神野が全国の気象情報を伝える番になった。
しかし、神野の様子が突然おかしくなった。いつもはスラスラと流暢に話す神野であるが、セリフがつっかえて上手く言えなくなった。ヒールで躓いて体制を崩し、指示棒を床に落としてしまった。さらには、台本のセリフを読み飛ばしてしまい、モニタの天気図と合わなくなってしまった。スタッフが慌てて画面を切り替えたが、神野は台本の流れを元に戻してしまったので再度画面が合わなくなった。

本人はもちろん、スタッフたちも慌てふためいた。その様子は中継を終えて屋外に待機している百音にも伝えられた。

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NHK『おかえりモネ』第70回

蒔田彩珠さんが表紙のNHK『ステラ』は現在注文中で明日には届きそうな当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第70回めの放送を見ましたよ。

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第14週『離れられないもの』

百音(清原果耶)は、父・耕治(内野聖陽)と朝岡(西島秀俊)が話しているのを偶然物陰から聞いてしまった。
そこで、耕治が自分の幸せを心から願っていること、朝岡が気象災害に苦しめられる人々に思いを寄せていることなどをあらためて知ることになった。

そして、耕治が宮城に帰る事となった。朝早い新幹線で出発しなくてはならない。
耕治は、百音と菅波(坂口健太郎)が交際していると思いこんでいる。早朝にもかかわらず菅波をシェアハウス呼び出せと騒ぎ出した。耕治の剣幕に折れた百音は、徒歩10分の病院の仮眠室で休んでいた菅波を呼んできた。
厳しい表情を崩さない耕治であったが、突如深く頭を下げ、百音のことをよろしくと頼んだ。あっけにとられる菅波であったが、何かあれば力になると約束した。

家に帰った耕治は、百音に恋人がいると亜哉子(鈴木京香)に報告した。菅波の前では不承不承認めるという態度を見せていた耕治であったが、亜哉子に向かっては好人物であると嬉しそうに話した。
しかし亜哉子は、ふたりが交際しているというのは耕治の早とちりではないかと訝しんだ。自分が確認に行ければ一番なのだが、それも難しいので未知(蒔田彩珠)を偵察に送り込むことにした。

百音は朝岡とのミーティングの後、耕治との話を来てしまったことを打ち明け、謝った。しかし、朝岡はさっぱりとした反応だった。朝岡が明石市の土砂災害に因縁のあることはいつか打ち明けようと思っていたという。だから聞かれても平気なのだと話した。
耕治は、全ての子供たちに対して未来は明るいと伝えたいと言っていた。それで朝岡は自分が忘れていたことを思い出したのだという。気象情報を利用して適切な行動をすれば未来を良いものに変えることができる。災害は繰り返されるものだが、それに対する対応をとることもできる。人間はそうやって反映を繰り返してきたのだ。
自分はスポーツ気象の普及を通じて、情報を使って未来を変えることが可能であると啓発していくつもりである。百音には報道を通じて人々の未来を変えることに貢献して欲しいと述べた。

百音は朝岡の意見に同意した。
そうして、テレビ局から打診されていた、神野(今田美桜)の後任となる中継キャスターを引き受けることにした。みんなの前で、前向きで誰かの役に立つ情報を伝えたいと抱負を述べた。こうして、百音は人気のパペットを操作しながらの中継を行うことに決まった。

ある日、未知が上京してきた。
百音とは久しぶりの再会であり、ふたりは大いに喜んだ。

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NHK『おかえりモネ』第69回

全裸監督』は公開されてすぐに見たけれど、『きのう何食べた?』の実写版は1秒たりとも見たことがないので、西島秀俊×内野聖陽の絵面を見ても特になんとも思わない当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第69回めの放送を見ましたよ。

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第14週『離れられないもの』

上京した耕治(内野聖陽)は、百音(清原果耶)の勤め先であるウェザーエキスパーツを訪れた。百音に嫌がられることは明らかなので、ちょっとだけ見たらすぐに帰るつもりだった。

エンタランスロビーの来場者見学コーナーでは、朝岡(西島秀俊)が壊れた気象学習用装置をバックヤードに運び込もうとしていた。毎朝テレビで見る朝岡がいたことに興奮しながら耕治は声をかけ、百音の父であると自己紹介した。遠慮する朝岡を押し切り、耕治は機械の運搬を手伝うとともにバックヤードで修理を手伝った。朝岡は機械修理はからきしであったが、耕治は少々覚えがあったのだ。小さい時から龍己(藤竜也)の手伝いなどをしていたからだ。

修理をしながら二人は話をした。たまたま通りがかった百音と安西社長(井上順)は物陰から彼らの様子を伺った。

龍己は根っからの漁師であり海から離れられないという話の流れから、朝岡は自分が抱いている疑問を耕治にぶつけた。人が慣れ親しんだ土地から離れがたいのはなぜかという疑問である。朝岡は親が転勤族であり、自分の故郷と呼べる場所がない。そのため土地に愛着のある人の気持を測りかねるのだ。
特に、先日の石明町の土砂災害によってその疑問が強くなった。そこは8年前にも大きな被害があり、今年もまた被害にあった。朝岡にしてみれば、危険な土地を捨てて移住するのが合理的であるはずなのに、そうしない理由がわからないのだ。もちろん、土地への愛着のようなものがあることは想像できるが、朝岡には今ひとつ納得ができないのだ。

耕治も、住みにくい土地を離れるべきだと頭では理解しているという。実際に耕治は仙台で就職し、故郷には戻らないつもりだった。しかし、気がつけば実家に戻って暮らしている。
耕治の考えは、土地に対する愛着だけで住んでいるわけではないということだった。家族や親しい知人はもちろん、何十年何百年もの間そこで暮らしてきた顔も知らない人々の思いや情のようなものに報いなくてはならないという義務感のようなものがあるのではないかと話した。

さらに耕治は、次の世代への思いも述べた。自分のふたりの娘が自由で楽しく暮らしていくことを願うのと同じくらい、全ての子供たちにもそうあって欲しいと思っている。彼らの未来は明るいのだと示し続けていきたいのだと話した。

朝岡は、耕治の意見に納得した。土地そのものではなく、そこで次々に受け渡されていく人の思いこそが住み続ける原動力なのだと理解した。

そうして、学習用機械の修理を終えた。無事に動き出したかに見えたが、間もなく機械は動作を止めた。修理を買って出た耕治であったが、失敗に終わった。
それがなんだかおかしくて、耕治と朝岡は二人で笑いあった。

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NHK『おかえりモネ』第68回

夢の中で「風鈴サッカー」という、実物の風鈴の中にAppleのAirTagのような発振器が仕組まれていて、不特定多数のプレイヤーがスマホで風鈴の位置を探し出し、相手プレイヤーから奪ってゴールまで運ぶという拡張現実ゲームを楽しんでいた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第68回めの放送を見ましたよ。

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第14週『離れられないもの』

百音(清原果耶)と菅波(坂口健太郎)はシェアハウスの入り口そばの食堂で、半ば身を寄せ合うように話をしていた。
百音は、人々が慣れ親しんだ土地から離れてしまうことに心を痛め、菅波に相談していたのだ。

そこへ突如、百音の父・耕治(内野聖陽)と祖父・龍己(藤竜也)が現れた。龍己のカキが品評会で金賞を獲得し、東京での表彰式の後に百音を訪ねてきたのだ。

彼らは、百音と仲良くしている菅波に凄みを利かせた。百音は場と取り繕おうとしたが、菅波はすっかり驚き小さくなってしまった。
龍己の持参したカキが振る舞われたが、菅波はカキが苦手であった。これまで3回食べ、いずれも当たった経験があるからだ。なかなか手を付けようとしない菅波の態度が、耕治の心象をますます悪くした。
菅波はやっとの思いで一つ食べてみたところ、確かに美味しいと感じた。そこでやっと百音は、菅波がカキに当たった過去を説明した。無理に食べたことを知った耕治は即座に謝った。逆に恐縮した菅波は、耕治に向かって「お父さん」と呼びかけてしまった。百音との関係を怪しんでいる耕治はますます頭に血が上った。
そんな事があって、やっと菅波は開放され、病院に戻っていった。

その夜、耕治と龍己はシェアハウスに泊まることになった。

百音は、耕治に未知(蒔田彩珠)が来なかった理由を尋ねた。龍己の仕事を一番手伝っているのは未知なのだから、彼女が来るのが当然だと思ったからだ。耕治によれば、未知は仕事を休めないと言って断ったのだという。

しかし、百音は別の理由があるのではないかと思っていた。少し前に、百音と未知は電話で仲違いしたからだ。及川亮(永瀬廉)が百音にはマメに連絡をするのに、未知にはしないことで嫉妬されてしまったのだ。それきり未知とは連絡をとっていなかった。
気になった百音は未知にメッセンジャーで連絡をとった。しかし、未知からは既読スルーされてしまった。

深夜2時。
百音は仕事に出かける準備を始めた。すると、龍己もすでに起き出していた。朝の早い漁師のクセが抜けないのだという。龍己は早朝のうちに築地市場で知人に挨拶し、そのまま家に帰るという。
百音は、龍己に海から離れようと思ったことはないかと尋ねた。慣れ親しんだ場所から離れることがどういうことか、それが今の百音の悩みなのである。
龍己は海を離れたいと思ったことは一度も無かったと即答した。逆に、百音が故郷から離れたことを気にしているのかと聞き返した。しかし、百音は曖昧な表情のまま、はっきりとは答えなかった。

龍己と別行動をとることにした耕治は、百音の勤め先である気象会社・ウェザーエキスパーツに向かった。そこの来場者向け見学コーナーで朝岡(西島秀俊)の姿を見つけた。

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NHK『おかえりモネ』第67回

ずっと天気が悪くて辟易している当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第67回めの放送を見ましたよ。

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第14週『離れられないもの』

1週間前、東北地方の明岩市で豪雨により土砂災害が起きた。住民たちは早めに避難し、一人もけが人がなかった。実はこの地区は、8年前にも同様の被害を受けていた。その時の経験が活かされ、住民たちの対応が早かったのだ。
しかし、道路が寸断するなど、彼らの生活は破壊されてしまった。この地区は豪雪地帯ではあったが、それまでは水害が起きたことはなかった。けれども、近年の気候変動で度々豪雨に襲われるようになった。人が暮らしにくい場所になりつつあった。

週末、朝岡(西島秀俊)が登米へ突然出向いた本当の理由は、被害に遭った明岩市を訪問することであった。誰もそのことに気づかなかったが、サヤカ(夏木マリ)だけは見抜いた。朝岡の靴が泥だらけであったからだ。そもそも、サヤカと朝岡が知り合うきっかけになったのも8年前の明岩市の土砂災害の時だった。その時も今回も、朝岡は居ても立ってもいられなくなって明岩市に向かったのだった。

テレビ局の災害担当報道記者・沢渡(玉置玲央)は、明岩市の住民たちの避難行動について特集する企画を提案した。早めの避難行動の重要性を訴えたいのだという。朝岡も賛同した。

一同は、災害によって生活が奪われることについて話し合った。それまで災害のなかった地域で災害が頻発するようになった以上、人々は移住すべきかもしれないという意見も出た。
それに対して、百音は納得できなかった。愛着のある土地から離れることは簡単なことではないと思うからだ。

仕事を終え、帰宅してからも百音はそのことについて考え続けていた。
コインランドリーで菅波(坂口健太郎)にも相談してみた。菅波は移住も致し方ないという意見だった。確かに、地域の住民にとっては受け入れがたい判断である。しかし、当事者にとって難しい問題は、第三者が助言して促すことが重要だと話した。それは、医者も同じであり、患者が判断しがたい問題に対して親身になって助言するのだという。

百音は菅波の説明を理性では理解できた。しかし、感情的に受け入れることができなかった。気持ちが落ち込むばかりで、菅波の前でうつむいてしまった。
そんな百音を落ち着かせようと、菅波は手を伸ばして撫でようとした。しかし、躊躇して手が空中で止まったままになった。

そこへ百音の父・耕治(内野聖陽)が突如姿を現した。ふたりきりのただならぬ様子を見て驚くのだった。

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NHK『おかえりモネ』第66回

鉄フライパンを買ったのが楽しくて、昨日は全く同じ材料で2回もチャーハンを作って食べた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第66回めの放送を見ましたよ。

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第14週『離れられないもの』

2016年10月。
秋は様々なスポーツ大会が開催される。朝岡(西島秀俊)は全国を飛び回り、スポーツ大会の気象分析の手伝いをしていた。運営者は大会当日の天候を知りたがっており、朝岡にとっても自身が推進するスポーツ気象を普及させる良い機会だった。
しかし、夜を徹して出張先から帰ってくるなど、朝のテレビ局の仕事にギリギリとなってしまうこともしばしばであり、周囲をハラハラさせた。朝の番組の責任者の高村デスク高岡早紀)は、そんな朝岡にイライラするようになった。

登米では、石ノ森章太郎の企画展が行われるという。彼のファンである朝岡の元へ、百音(清原果耶)を経由して案内が届いた。朝岡は。石ノ森章太郎が描いた森林に降る雨の絵が好きだなどと話した。

そんなある日、東北地方の明岩市が豪雨に見舞われた。朝岡らは深夜3時過ぎに特別緊急番組で報道した。まだ暗く、詳しい取材もできていないが、川が氾濫し土砂災害の被害が出ている模様だという。
特別番組が終わってスタッフルームに帰ってきた朝岡は、いつもの柔和な様子とは違って、どこか落ち着きがなかった。未明で情報が得られないことは仕方ないにもかかわらず、スタッフに当たるほどだった。

夜が明け、次第に詳細な状況がわかってきた。土石流が発生し、一部の集落へ続く道路が分断されたという。復旧するまで1週間程度かかる見込みだという。幸い、住民たちは早めに避難し、全員無事だという。テレビ局のスタッフたちは安堵した。
しかし、朝岡だけは厳しい表情を崩さなかった。人命が無事だったのは幸いだが、彼らの生活が破壊されてしまったと心を痛めていた。

それから1週間後の週明け、朝岡は登米の土産を持ってテレビ局に現れた。急に思いたち、百音を誘わないまま、石ノ森章太郎企画展を見に登米に行ったのだという。

土産でみんなの機嫌を取りつつ、朝岡はキャスターを翌11月いっぱいで辞め、スポーツ気象に専念すると発表した。やっとテレビ局側に受け入れてもらえたのだという。
ずっと反対していた高村デスクもついに折れ、後任キャスターには神野(今田美桜)を指名した。加えて、屋外中継を百音に任せると伝えた。

百音は、その場で出演を断った。
その場では理由を明かさなかったが、テレビに出たくて気象予報士になったわけではないからだ。近い未来の予測を元に、人を助けることが自分の使命だと思っているからだ。
しかし、朝岡も百音を強く推していた。現在はアルバイトであるが、正社員採用に切り替えるよう会社に掛け合うなどと言って応援した。

帰宅した百音はサヤカ(夏木マリ)に電話で相談した。サヤカは、百音がよく考えて判断すれば良いと助言した。
その後、サヤカは朝岡が登米に遊びに来たときの様子を話そうとした。しかし、朝岡の様子がおかしかったことを言いかけて、電話を切ってしまった。

ある日、朝岡はひとりでじっと石ノ森章太郎の雨の絵を見つめていた。

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NHK『おかえりモネ』第65回

なぜだか急に鉄製フライパンブームが始まり、鶏キャベツチャーハンを作ったらめちゃくちゃ美味しくて感動したのだけれど(プラセボかもしれない)、昨日家で使い始めの油ならしをした結果、一晩経っても家の中の油の匂いがとれなくて辟易している当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第65回めの放送を見ましたよ。

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第13週『風を切って進め』

車いすマラソンの強化選手選考会の終盤、スポーツ気象班の予測通り強い風が吹き始めた。本番3日前にその事がわかり、風が吹いたら鮫島(菅原小春)が得意としている逆風を切り裂く走りをするよう提案していた。しかし、それまでの練習では鮫島の得意戦法を封印した練習を続けてきており、鮫島は納得しているように見えなかった。
風の変化に鮫島がどう対応するか、一同は固唾を呑んで見守った。

はたして鮫島は、提案通り作戦を切り替えた。するとみるみるラップタイムが上がり、結果として55分6秒でゴールした。標準記録である55分20秒をクリアし、無事に強化選手に選ばれた。

選考会後、鮫島は初めから指示に従うつもりだったと明かした。車いすの座席を前傾姿勢用に調整し、逆風で走りやすいようにしていたのだという。スポーツ気象班を全面的に信頼していたのだ。
練習期間中、鮫島のタイムが伸び悩んだ時期があった。その時、百音(清原果耶)はデータではなく、鮫島本人の感覚や得意戦法を活かすべきだと提案した。それを聞いた鮫島は、今までの自分のやり方で上手くいかないからデータに頼ることにしたのだと激昂した。
その場では怒ってみせたが、鮫島の本心では百音の言葉が嬉しかったのだという。それで百音たちスポーツ気象チームに全幅の信頼を寄せようと決めたのだという。それで全てが上手く行った。

登米への出張で選考会の応援には行けなかった菅波(坂口健太郎)が帰ってきた。鮫島への支援が成功裏に終わったことを共に喜ぶ一方で、百音には気になることがあった。もし鮫島が百音の言葉に素直に従い最悪な結果になったら、鮫島だけではなく、百音も耐えられない失望に陥るだろうと言われたことだ。
百音には、それが菅波の経験によるものだと思われた。そこで詳しい経緯を尋ねた。

菅波によれば、それは彼が助手として初めて患者を担当したときのことだと言う。
患者(石井正則)は40代の男性で、有名な楽団のホルン奏者だった。その患者の肺にガンが見つかった。ホルン奏者にとって肺は重要な器官なので、最小限の手術で治療を行うことになった。半年後に公演も控えており、手術を行えば出演も可能だと考えられていた。
最初に病気を見つけたのは菅波であり、患者は菅波に大いに感謝し、菅波に全幅の信頼を置くようになった。

ところが、手術前の検査で気になる所見が出た。主治医は手術を見合わせ、より詳しい検査が必要だと考えた。場合によっては化学療法を合わせた治療に切り替えるべきであるとした。
しかし、菅波は予定通り手術をすることを主張した。このタイミングで手術を行わなければ、半年後の公演会に間に合わないからだ。患者はその公演会への出演会を何よりも楽しみにしており、その希望を叶えてやるべきだと強く思ったのだ。

患者本人も菅波の意見に強く賛同し、主治医は仕方なく手術を行った。ところが、胸を開いてみたら予想以上に病気が進行していた。結果として、患者はプロのホルン奏者として復帰できないほどに肺を切除することになってしまった。手術前に化学療法を適用していれば、肺の機能を残して、ホルン奏者として復帰する可能性があったかもしれない。

菅波の主張によって、患者の演奏家人生を奪う結果となってしまったのだ。
後で聞いた話では、患者本人はすぐに手術を行うべきかどうか迷っていたという。しかし、最終的には菅波への信頼が上回り、菅波の意見に従うことにしたのだという。
親身にしてくれた菅波の言葉を信じたばかりに患者は最悪な目に遭い、そのことはまた菅波をずっと苦しめることとなった。それは、菅波が百音と鮫島の関係を見て懸念したことだった。

話を終えると菅波はじっとうつむいてしまった。
百音はもらい泣きをしながら、菅波の背中をさすり続けた。

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