信玄の小田原攻め(注)があってから二十年間、小田原の繁栄はつづき、日本有数の大都会として、関東では、髪の結い方、着物の着方、刀のさしようまで「小田原様(よう)」といって、人々が争って真似したと伝えられている。
二十一年目に、豊臣秀吉の小田原攻めが行われた。(海音寺潮五郎『日本名城伝』 pp.174-175)
注: 1596年4月
そして、390年目に、木公の小田原攻めが行われた。
2006年10月6日午前11時、新幹線で小田原に到着。
13時に箱根の某温泉宿に行くというのが本来の目的であったのだが、小田原城に行くために早めの新幹線を予約してやってきた当方なのである。
しかし、激しい雨。
駅から歩いて10分とかからないところに小田原城があるとのことだが、軟弱な当方は雨ニモマケテ、断念。
時間をもてあましたために、小田原駅にある本屋さんをブラブラ。
すると、文庫の平積みコーナーで海音寺潮五郎の「日本名城伝」を発見。
雨で断念した小田原城への怨念を果たすため、とりあえず手にとってみる。
ほら、文庫本って、紙のしおりがはさんであるじゃん。
僕が手に取った本にもしおりがはさんであって、パラパラとめくると、しおりがはさんであったページでふとページが止まった。
173ページ。
ちょうど、「小田原城 -地震とお城-」の最初のページ。
もう、狙っているとしか思えない。
すごいな、小田原クオリティ。
#しかし、念のため平積みの2冊目を調べたら、岐阜城の途中に挟まってた。
「のせられてるな、俺」と自覚しつつも、同書を購入。
雨で遠のいた小田原城に思いを馳せつつ、読む。
同書で得た、小田原城に関する知識:
・地震で揺れて、檜が互いに擦れて、天守閣が自然発火したことがある
・自然発火した檜にこりて、栂(とが)で天守閣を再建。しかし、栂は乾燥すると硬いが、もろくなる。地震の衝撃でホゾなどが欠けて、天守閣が傾いた。(後に、縄などをかけて引っ張って直したらしい)
・明治に入り、天守閣の損傷が激しくなったが、小田原藩には修復する費用がなかった。しかたないので、解体して民間に払い下げた。鯱は、西洋人に1つ七百両で売れた。
地震に苦しめられ、しまいには売られてしまう小田原城。
すごいな、小田原クオリティ。
そんなこんなで、小田原城に想いを馳せつつ、箱根でちょっとだけマジメなことをやって、あとは飲み食いしたり、お風呂に入ったりしつつ、一夜明けた。
10月7日は、モロ晴れ
箱根で行われていた、ちょっとだけマジメなことは正午に終了したし、小田原攻めを決行することにした。
箱根登山鉄道(小田急)で小田原に戻り、駅からえっちらおっちら歩いて、小田原城に到着。
「ふははははっ。待ってろよ、小田原城。今からオマエの天守閣を占領して、コインを作ってやるからな!」
つくった。
今回、サングラスを持っていくのを忘れたので、手描きした。
そう、満面の笑みでコインを作る当方。
それを見ていた同行者(♀)は、
「なにがそんなに嬉しいのかわからない」
とか言い出すし。
「男の浪漫である」と説明するも、
「私はオンナだからわからないわ」
とまで言い出す始末。
君(♀)、alm-ore 読者の男性陣を敵に回したよ。
きっと、このエントリーのコメント欄は、いかにお城コインが貴いものかを熱く語りつつ、それを理解しない貴女への苦言でいっぱいになることでしょう。
でもね、でもね、そんな僕でも、惚れた弱みがあるので、彼女にはあんまり強く言えないんだケドー!
ていうか、デートのお相手ってのが、こちらのblogでおなじみの mimoza ちゃん(初対面)だったり。
半月前に箱根行きが決まったとき、熱いラブコールを送って、デートにこぎつけたわけよ。
半日間の小田原デートで、小田原城のお堀でボートに乗ったり、薬局の横に設置されたアレの自販機を見つけて一度通り過ぎたものの、わざわざ戻ってシゲシゲと観察したり恥らってみたり、海辺にたたずんで哀愛について語り合ってみたり、新幹線の改札でこだまで3時間かけて帰ること別れを悲しんでみたり。
ていうか、1年前から恋焦がれていた女の子なので、緊張しちゃってマトモにご尊顔を拝見することもできなくて・・・。
おいしそうなムネの谷間ばっかり見てました。
ごめんなさい。
僕のパソコン師匠と言われている mamk さんの故郷もたしか小田原だったはずで、「ああそうか、この町で育ったんやね」とこっそり思ってみたり。
mimoza っちが言うには、ガンダムの監督の富野由悠季も小田原出身だそうだし。
ていうか、デートしてくれた mimoza ちゃんもカワイコちゃんだったし。
すげえな、小田原クオリティ。
今でこそ、ちょっぴり寂れつつある街であるようだけれど、街のあちこちに古の繁栄の痕跡が嫌味なく残っていて、僕は大好きな雰囲気でした。
小田原クオリティ、なかなかいいと思う。
【クイズ】
以下のうち、今回の小田原攻めの事実に合致するものをひとつ選べ
1. 小田原城には秀吉から下賜されたとする枡が展示されていた
2. 小田原城では 200円で武士装束もしくは姫様の扮装ができた
3. 小田原の家族計画系の自販機では、コンドームが1個単位で剥き身で売られていた
4. 小田原城のお堀のボートでは、陰に隠れてイケナイことをしているアベックが多かった
5. mimoza をホテルに誘ったら、鼻血が出るまで殴られた
【応募方法】
メールに、「クイズの答え」「お名前」「メールアドレス」を明記の上、quiz@alm-ore.comまでお送りください。
締め切り: 2006年10月15日 23:59:59
なお、賞品の発送は当選者の発表をもってかえさせていただきます。
あ”-、谷間が。失敗した・・・ orz
顔写さなけりゃ良いって言ってもさー。
いーけど、どうせ出してるもんだし。
ところで、なんでコインの写真、裏なの?
>君(♀)、alm-ore 読者の男性陣を敵に回したよ。
むしろ逆。GJ!
素敵な彼女とデートできてよかったねえーっ!!ところで髪の毛、いつ切ったの??
mimozaさん:
その節は、大変お世話になりました。
おいしそうな谷間で、男性読者諸氏が端末の前でヨダレをたらしている頃と察せられます。
コインの刻印面は、当選者のみ見ることができる特典ということで。
libaccaさん:
男のクセにわかってないやつだ!
デコさん:
2週間くらい前に短髪にしました。
いろいろ、大人の都合です。
うーん、子供の頃から見て過ごしたお城ですが(高校からは見下ろせましたし)、こういう風に取り上げられると、どうも知らない場所のようで。。。
楽しく過ごしていただけたようなので、何よりですが。
昔は「城内小学校」というそのままずばりの名前の学校が、敷地内にあったと聞きました。
今はお堀のすぐ外に「三の丸小学校」(?)という名前で存在しているようです。
そのほか、重機でガッスンガッスンと門の再建をしているところなどありました。
小田原人としては、帰省のついでなどに見に行くべきでしょう。
「三の丸小学校」は、自分が2年生まで通った「本町小学校(今の三の丸小学校の場所)」と、「城内小学校」が統合されてできた小学校です。
帰省したときは、実家のある早川(一つ隣の駅)まで行かず、小田原で下りて歩きます。
お堀端(おそらく木公がボートに乗ったところ)を抜けて、三の丸小学校を横目に、って感じで。
#小田原城は滅多に行かないけどね~。
そういえば、今週末はおでん祭りだそうです。
そして、お堀のボートは今月いっぱいとのこと。良い時に来ましたね。
mamk さん:
mamkさんの記述、実際に見てきたので、かなり鮮明に再生できます。
小田原 5級くらいにはなったかな。
mimozaっち:
あのボート、今月いっぱいですか。
狭いトンネルをくぐったり、かなりアドベンチャーな遊びができるのに。
結局名前はわからなかったけれど、堀に浮かんでた大きな果実も拾ったよね。
二条城を見学した(クイズに答えて二条城コインをGETしよう)
二条城のお土産コーナーに行くと、やはり二条城限定の記念コインの自動販売機が備え付けられていたので、もちろん購入。
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