『チューネン娘。』 伊藤理佐

脳ミソまで溶け出して耳から流れ出そうな暑さの中、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
残念ながら耳から流すだけの余計な脳ミソをお持ちではない当方は、両手の人差し指を耳の穴に突っ込んで脳ミソが溶け出さないように気をつけながら過ごしています。


かなり頭がやられてきたので、無心で頭を使わずに読めるマンガを読もうと決意したわけで。
「ドカベン」と「北斗の拳」に後ろ髪を引かれながらも、このクソ暑いのに、ますます暑苦しい男だらけのマンガを読むのもどうかと思いとどまった。

そこで、当方の「肩の力の抜けた女性漫画家 best 5」にランクインしている伊藤理佐を読むことにした。
今まで、雑誌なんかでつまみ読みしたことはあったけれど、単行本を買うのは初めて。
短くて、本屋で全巻揃っているものを吟味した結果「チューネン娘。」(全2巻)に決定。
昔、なんかの雑誌で半分くらい連載を読んだことがあって、「胸のとんがってるシイナさん」っつーフレーズをなんとなく覚えていたし。




肩と頭の力を抜いて、微速前進で読み始める。

ふむふむ。
主人公・アイコ(30)は、無職で漫画家志望で甲斐性無しのユウジと付き合ってるんだけれど、そのダメっぷりに別れたがってるようだ。
そんな矢先、超一流企業で身長175cm以上のイイ男・マナブに一方的に惚れられて、有頂天になっちゃった。
ああ、甲斐性無しのユウジがハナをかんだ後のティッシュのように惜しげもなく捨てられる~。

ん?
気楽に読むはずだったのに、ちょっとユウジの境遇に同情して、心が翳ってきたのか、俺?
まぁ、アイコが幸せになるなら、それでいいか。

おや?
マナブの本性が徐々に明らかになってきたぞ。
アイコ~、待て~、考え直すんだ~!

おかしい。
適当に笑い飛ばして終わらせるはずだったのに、じっくり読み込んでしまった。

アイコ:
そそそれって わたしに 「やさしい」つもり!?
わわわたしを 自分の理想に勝手にあてはめるだけじゃない!?
そそそんなの 本当に好きじゃないんだよっっ

マナブ:
相手に「理想」を求めて
自分も相手の「理想」になることのどこが悪いの?
そして お互い「楽しい時間を過ごす」のどこが悪いの?

伊藤理佐『チューネン娘。』2巻 p.127


あああ、どっちの言い分も正しいように見えるし、どっちも間違っているようにも思える。
融解を始めた当方の脳ミソでは判断できませんでした。

でも、きっと、ユウジのプロポーズの言葉が、とりあえずの近似解なのかもしれない。

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