昨夜は、札幌在住の某美人な人妻さんと京都でデート(デート?デートなのか!?)。
事前に彼女から、
「この日は着物をレンタルしてお邪魔しようと思ってます。
楽しみにしててくださいね (るんるん)」
との連絡が入っていた。
1年のうち98%をジーンズとユニクロのシャツで過ごしている僕だけれど、そんな格好で出かけて良いものか、10分くらい真剣に悩んだ。
せっかくの京都旅行で、きれいに着飾っている彼女の横を、僕のような風采の上がらないおっさんが、ヨレヨレの格好でエスコートしてもよいものかと。
綿パン(ジーンズじゃないあたり、ちょっと気を使っていたらしい)とボーダーシャツを着込んで出かける準備をしていたのだが、急遽スーツ姿に着替えた。おかげで、バスを1本逃した。
#ちなみに、少女時代に男の子との初デートに出かける時、女性のみなさまは衣装を決めるのに何分くらい悩んだんでしょうか?
スーツを着込んだ俺、待ち合わせ場所の京都四条の高島屋に到着。
15分ほど時間に余裕があったので、入口の売り場案内板を確認して地下へ。
そこには、フラワーショップがある。
レジ・カウンターの前に、手のひらサイズのブーケが陳列されていた。
疎い僕には、どの花の名前もわからなかったけれど、白を基調にしたもの、黄色いのがメインのもの、バラをあしらって通常の三倍(値段じゃなくて、色が)のやつの3種類。
彼女は着物を着てくるはずだけれど、どんな色で、どんな柄なのかはわからない。どのブーケが彼女の着物に合うだろうかと、考えるのがちょっと楽しかった。
店員さん(♀)「プレゼント用ですか?」
木公「もちろん」
店員さん(♀)「紙袋は必要ですか?高島屋の袋になりますけれど」
木公「う~ん・・・。これから女の子にプレゼントする予定なんですけど、紙袋に入れるより、そのまま手渡した方がロマンチックですよね?」
店員さん(♀)「・・・え、えぇ。そう思いますけど」
なんだろう。珍しくスーツを着ている自分に酔ったんだろうか?
花を買うなんてすげぇキザなことをしてるし、店員さんにものすごくアホなことを聞いたりしてる。
そうして1階にあがり、すぐにお相手の女性がやってきた。
ピンクの着物で、白い花(やっぱり名前はわからない)の模様があしらわれていた。
赤いブーケにしなくてよかった。色の系統がかぶる。
黄色とピンクの取り合わせって、良いのか悪いのか僕のセンスではよくわからないけれど、いずれにせよ黄色は合う色を選ぶかもしれないなぁと思ってパスしていた。
そんなわけで、さっき買った白い花のブーケを渡してみたり。
ハズレではなかったけれど、ゴージャスな彼女の出立ちの前に、淡い色のブーケは負けてしまった。
いや、あくまで彼女が主役だから、花なんて不戦敗くらいでちょうどいいのだけれど。
高島屋からは歩いて会食のお店まで向かう。
道中、右手に高瀬川、左手に風俗店が見える。
高瀬川は小さな川だけれど、風情があるので彼女にゆっくり見てもらいたかった。
しかし、僕はポジショニングに失敗してしまった。彼女が僕の方を見ながらしゃべると風俗店が目に入る位置に、僕はついてしまった。逆に、彼女の方を向く僕ばっかりが高瀬川を眺める按配だ。
自分が車道側に立ち、行きかう自動車から彼女を守るという考えまではよかったのだが、彼女の視界にまで考えが至らなかったのは失敗だ。
珍しくスーツを着て、気張っている僕なのに。
はたして、予約していた水炊き専門店「鳥彌三」に到着。
僕の経験上、今までもっとも格調高そうな店構えで、心臓がバクバクしたとか、しなかったとか。
緊張を悟られないようにし、余裕っぽさをプンプンと匂わせるために、
「せっかくの着物だし、写真を撮ってあげるよ」
なんて、これまたちょっと胡散臭いジェントルマンを気取って、店の前に彼女を立たせる。
そこまでは表面上カッコ良かった僕なんだけれど、彼女に借りたデジカメの操作に手間取ってしまい、全然撮影がはかどらない。
通行人はこっちをジロジロ見ていくし、彼女には恥ずかしい思いをさせてしまったかもしれない。申し訳ない。
その上、入口での気配を察したのか、お店の女中さんが玄関に出てきて、物陰で我々の入店を待っているのが見えた。
「いやどすなぁ。オノボリさんが来てはるわぁ」
と思われてやしないかと、ドキドキドキドキ。
その女中さんに案内されたのは、1階の一番奥の個室。
窓の外には鴨川。そしてもちろん、鴨川座りをするアベックたちが一望できる。
「2階は大広間ですけれど、今日はお二人のために1階の個室をお取りしておきましたよ」
とは、女中さんの弁。
女中さんは、一見の我々にも優しい。店の前では緊張していたんだけれど、その糸が一気に切れた。なかなか落ち着ける店である。店の前で女中さんを疑って悪かったと、鴨川の向こうに見える「と、いうわけで。」(←周りの目に注意)の看板を眺めながら少し反省する。
落ち着いたところで、彼女の写真を1枚も撮ってなかったことを思い出したので、撮影。お美しい。
お料理は、基本的に水炊き。鶏ガラを30時間以上煮込む秘伝のスープだそうで、真っ白なスープだった。こちらのサイトでは「秘伝のスープに言葉を失う」と書いてある。
席に着くと、料理の前に香煎茶と落雁でもてなされました。
それから、前菜として鶏の肝の煮たやつと鶏ハム他何点か。それを食べている間に鍋が温まるのを待つ。スープが沸いたら、まずはそれを湯飲みで味わう。
女中さんに僕たち二人の関係を聞かれた。
木公「学生時代に僕が世話になった先輩の奥様です。アヤシイ感じだけれど、清い関係です。先輩の恩を仇で返すわけには行かないので」
女中さん「あらあら、本当ですやろか?イケナイことをしないように、私がちょくちょく部屋を覗きにきますね」
とかのやり取り。
そして、実際に、ものすごく頻繁に足を運んで、鍋のお世話をしてくれる。
メインの水炊き鍋に、鶏のぶつ切りのほか、豆腐や白菜、餅など女中さんが順序を決めて投入し、手際よく取り分けてくれる。
僕が彼女にちょっかいを出す機会が奪われたのは非常に残念だが、お鍋は美味しいし、座って食べるだけなのでラクチンだし、そういう点では言うこと無し。
最後の雑炊とデザートをいただき、すげぇ腹いっぱい。
着慣れないスーツで腹がきつかった僕だけれど、帯でお腹を締められている彼女はもっとキツかったに違いない。
上品な店なので量は少な目かと思っていたのだけれど、質・量ともに文句の付けようはない。
個室を取っておけば、雰囲気もいいので女の子を落とせるチャンスがあがるでしょう。
ただし、そのチャンスは女中さんの善意のホスピタリティによって丸丸つぶれるわけだが。
川の向こうに「と、いうわけで。」(←周りの目に注意)もあるし、自分の母親くらいの年齢の女中さんを口説いてみたものの、やんわり断られた。くそっ。
さっきは「いやぁ、スーツも似おうてますし、カッコええですし、ミュージシャンさんやと思いましたわ」とか言ってたくせに。京都のタテマエかよっ!
【鳥彌三】
住所: 京都市下京区西石垣通四条下ル斉藤町136番地
TEL: 075-351-0555
FAX: 075-351-1716
営業時間: 11:30-16:00 / 16:00-22:00 (不定休)
予算: 夜は12,000円以上と思ってください(それだけの価値はある)
駐車場: 無
参考URL(京都おこしやす.com)
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食い道楽にお付き合いいただき、ありがとうございました。
京都は水炊きのお店が多いみたいですね。
次回、寒い季節にお邪魔する機会があれば
また違う水炊きのお店を攻めてみましょう!
西陣の鳥岩楼に行ってみたいっす。
昼の親子丼は何度も食べましたが、夜の部の水炊きは食べたことがないのです。
http://www3.ocn.ne.jp/~mao_utty/toriiwa/
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