『ハリー・ポッターと死の秘宝』(7巻) / J. K. ローリング

2000年代初頭を生きたものの基礎的な教養として、ハリー・ポッターシリーズは一通り押さえておかなくてはいけないと思っているような、いないような。

そんなわけで、最新刊にしてシリーズ最終巻となる『ハリー・ポッターと死の秘宝』を読んだ。

もちろん、これまでに既刊は全て目を通している。
しかし、前巻(6巻)を読んだのは2年近く前だし、それ以前の物語を読んだのはもっとずっと前だし、登場人物や小道具、エピソードの数が尋常ではないので、以前の内容は実はあまりよく覚えていない。いずれも1回読んだだけで、再読とかはしていないし。
4巻の「炎のゴブレット」までは映画でも見たのでいくぶんかマシなのだが、5-6巻あたりはかなり記憶があやふや。ていうか、内容はおろか、タイトルすら忘却のかなた。

そんな僕が、復習なしで7巻を読み始めたところ、最初の数章はなんの話だかさっぱりわからなかった。
言われてみれば、6巻でダンブルドア校長が死んだことは思い出したけれど、それを受けて主要登場人物たちがどういう方針を立てたのかとか、あまり説明されていないので、本当にちんぷんかんぷんだった。どっかで見た気はするけれど、ぜんぜん覚えていないような登場人物が、当然のように次から次へと出てくるもんだから、もう手に負えない。
本当に、なんど本を投げ出そうと思ったことか。

しかし、なんとか我慢して字面を追っていけば、次第になんとなく話が飲み込めてきた。

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