『ボク宝』は「ぼくほう」と読む。つまり、国宝のダジャレ。みらうじゅんが大切にしているものを、写真と2ページの文章で紹介するという本。1997年に出たもの。
エロ・スクラップや電子念佛機といった みうらじゅん らしいものもあれば、ブルック・シールズや松本人志といった、一瞬みうらじゅんとの関係性がよく見えないものまで、いろいろ取り上げられている。
全70品目のボク宝が紹介されている。
みうらじゅんのマニアックなグッズの展示というのは、世間ではすでに見飽きられているのかもしれない。
「なんかしらんけど、バカだよな~」と1度は面白がるけれど、しまいに「この人、頭大丈夫だろうか?」と心配になってきたり、なってこなかったり。
本書の解説を鹿島茂(フランス文学者)が書いており、彼の「みうらじゅん論」(もしくは、収集マニアに関する考察)が、僕にはコロンブスの卵のように感じられた。
鹿島曰く、
それは自分の愛するモノ(すなわちボク宝)を同じように愛してくれている男がこの世に存在していることを確認したいがためである。
「あなたが blog を書く理由はなんですか?」
なんてことは、みなさんも一度や二度は聞かれたことがあるだろう。
僕自身、その理由がよくわかっていなかったのだけれど、自分の好きなものを紹介して、それに共感してくれる友人の発見のツールにしてんのかもしれない。そんなことを、気づかされた(今さら)。
しかし、山瀬まみを愛する友はなかなか見つからないわけであるが。