「放送を見ていなくても、まとめ記事のおかげでパートのおばちゃんとの話題作りに重宝しています!」と言われたことに気を良くした当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第18回めの放送を見ましたよ。
結婚式前日。
布美枝(松下奈緒)の幼馴染であるチヨ子(平岩紙)が会いに来てくれた。まだ実感のわかない布美枝に対して、チヨ子は自分の経験に照らし、親に挨拶をして初めて実感がわくのだと語る。そして、婚礼前日にするか、当日の朝にするか、そのタイミングが難しいのだとアドバイスする。
母(古手川祐子)との別れは済ませていたが、父(大杉漣)に対してはうやむやになっている布美枝であったが、父は気配を察すると照れくさくて逃げてしまうのであった。
夜、布美枝が自室で嫁入りの支度をしていると、兄(大下源一郎がやってきた。片腕の茂(向井理)はネクタイを結ぶのに苦労するだろう。それを手伝うのは妻の勤めであり、結び方を覚えておけと言うのだ。気の利く兄に感心する布美枝であったが、兄は父から言いつけられたのだと打ち明けた。
その後、布美枝は店で作業をしている父のところへ出向いた。酒屋を営む彼は、娘の結婚式のために最上級の酒を振舞おうと張り切っているのだ。ところが、平素と様子の違う父は「茂とその父(風間杜夫)は下戸だから安い酒を出せば良い」などと柄にもない軽口を言い、布美枝を少し驚かせる。
父は茂の食べっぷりをひどく気に入ったと話した。見合いの席で遠慮なくガツガツと食事に手を付ける者はそういるものではない。食事の仕方には、その人の本性が出る。食べるということは生きることであり、彼の貪欲な生きる力を何よりも評価しているのだと言う。慣れない生活で楽はできないかもしれないが、最後に良かったと言えるように生きていけと布美枝にエールを贈るのであった。
これまでの感謝を述べる布美枝に対して、父は背中を向け、いつものように強情につっぱねる。しかし、頬には一筋の涙が伝っていたのであった。
昭和36年1月30日。婚礼当日。
慌ただしく着付けに出かけるはめになった。そのため、布美枝は家族に対して十分な挨拶もできなかったが、無事に布美枝はとても美しい花嫁姿となった。
しかし、背の高すぎる布美枝に対して、一番大きな打ち掛けでも丈が足りなかった。
本日の主な内容は、父と娘の別れです。いつも怒鳴ってばかりで、一見すれば、布美枝を一家の単なる労働力としてしか見ていないかのような父が、実は深く布美枝の事を愛し、彼女の将来を心配していたのだと印象付ける展開です。ただし、それだけを描くにしては、やはり少々冗長な気がしました。この傾向は、今週随所に見られますね。
それでも、そこへ向けて丁寧な前奏(チヨ子の言う挨拶のタイミング、ネクタイについて陰ながら心配する父)がありましたので、ドラマのできとしては悪くありませんでした。また、小さなギャグも散りばめられていたので(チヨ子が座布団カバーをプレゼントするのだが、数日前に姉・ユキエからも座布団カバーを貰っていてちょっと困る、ラストの打掛など)、息切れせずに一気に見れます。
本当に、丁寧によく作られていると思います。
そんな感じで、今週は嫁入り前夜という感じで終了。来週の予告を見ると、結婚式のシーンに多くの時間が割かれているようです。茂を初め、両家の両親など、クセのあるキャラクターばかりなので確かに一筋縄では行かなそうです。どんなコメディーが見れるのか、楽しみでなりません。
NHK『ゲゲゲの女房』第96回
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