目覚ましをセットし忘れて、危うく寝坊しそうになった当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第74回めの放送を見ましたよ。
こみち書房に顔を出した布美枝(松下奈緒)は、そこで一心不乱に漫画を読む富田(うじきつよし)に出くわした。茂(向井理)に20万円の手形を振り出したが不渡りになった過去があるので、布美枝の顔を見て逃げ出そうとする。しかし、なんとかなだめて家まで連れてきた。
出版社を倒産させた富田であったが、本への未練が断ちがたく、現在は製本会社の工員として働いているという。身なりもみすぼらしかったが、なんとか金を集めて、8,500円ばかりを茂に返した。受け取るべき金額としては少なすぎたが、茂も布美枝も過去のことは水に流す気になった。
そこへ、浦木(杉浦太陽)がひょっこりと顔を出した。過去に浦木が怪しげなビジネスを富田に入れ知恵したことで、彼の会社の資金繰りが悪化したという過去がある。一瞬、浦木に対して激昂する富田であったが、自分が欲に目がくらんだことを思い出し、反省するのだった。漫画が大好きで貸本出版社を始めたはずなのに、いつの間にか漫画を金儲けの道具にしか見ることができなくなっていた。それが失敗の元だったと悟り、現在は心を入れ替えているという。
茂は富田の新たな門出を応援する一方、貸本業界からまた一人消えたことを悲しく思うのだった。
深沢(村上弘明)が復帰したと聞いて、浦木は自分が心を寄せるはるこ(南明奈)のことを思い出した。彼女は、漫画家になるために深沢を頼って状況した。しかし、すぐに深沢が倒れたことで路頭に迷ったという経緯がある。深沢の良いニュースを伝えたら、はるこは自分への好意を増すに違いないと都合よく考えた。
それと同時に、布美枝の帰省中にはるこが茂の所へ近寄らないように、何か策を打つべきだと思い至るのだった。
そして、布美枝が故郷へ向けて出発する日になった。家のことが心配で茂にあれこれと申し付けながら、布美枝は慌ただしく家を出るのだった。
結婚してから3年半、いよいよ初めての里帰りです。
布美枝は、負い紐で藍子を背負、青いスーツケースを持って家を出ました。そのスーツケースは、僕の記憶が正しければ、結婚して上京する時にも持っていたスーツケースです。スーツケースは同じものなのに、布美枝の衣服は上京時とまったく違っています。以前は仕立ての良さそうな身なりの良いスーツだったのに、今回は貧乏臭いブラウスにスカートという姿です。髪の毛もひっつめ髪(松下奈緒をきれいに見せるためか、不完全なひっつめ髪でしたが、僕は雰囲気が合うように脳内変換しました)で、生活に疲れた主婦だという感じでいっぱいでした。
実家の人々の中で、布美枝の窮乏を知っているのは父(大杉漣)だけです。他の家族は、上京時に意気揚々と駅を旅立つ布美枝の姿を見たのが最後です。やつれた姿となって帰ってくる布美枝を見て、彼らがどんな反応を示すのか。それを明日以降の注目ポイントにしようと思います。
「あのスーツケースは質入しなかったのか?」とか、「はじめから茂に金を返すつもりで準備してきた富田が、布美枝に会った途端逃げ出すのはおかしくねーか?」などの突っ込みポイントは、指摘だけしておいて、特に掘り下げないことにしておきます。
毎日見させてもらっています。
ありがとうございます。
今日の冨田書房のオヤジ良かったです。あのウザイ悪書追放
団体を怒鳴りつける所は溜飲が下がりましたよ。
あと布美枝が冨田のオヤジの背広のほつれたボタンを縫ってやるシーンとか、ちょっとグッときました。
ところで、冨田のオヤジが払った原稿料ですが、8千円くらいじゃなかったでしたっけ?記憶違いだったらスミマセン。
これからも見させてもらいますのでよろしくお願いします。
ビデオを見直したら、富田が持ってきた金は8,500円でした。本文修正しました。ご指摘ありがとうございます。
富田が貸本漫画追放運動を怒鳴りつけるシーンや、ボタンを縫い直すところは確かに良かったです。しかし、本文では割愛してしまいました。補足ありがとうございます。
ただし、そのシーンがある意味を読み取って書いたつもりではいます。抗議団体へ怒鳴るところは「(富田は)漫画が大好き」(3パラグラフ)、ボタンを縫ったことの意味は「茂も布美枝も過去のことは水に流す気になった。」(2パラグラフ)にそれぞれ含めているつもりです。