NHK『ゲゲゲの女房』第87回

 先日出かけた郵便局で、火の用心かなにかのポスターに南明奈が起用されているのを見て、「お、なかなかかわいいじゃん」と思った当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第87回めの放送を見ましたよ。

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「チャンス到来!?」

 今日は、布美枝(松下奈緒)が義理の父母(風間杜夫、竹下景子)を深大寺へ案内することになっていた。名物そばも食べさせようと思うのだが金が心配だ。出かけてみると、義理の父は無類の食いしん坊で、そばの後に数人前の団子まで食う始末。呆れる布美枝だが、天気の良い3月を満喫する一同だった。

 その頃、漫画雑誌『少年ランド』の編集部では、新機軸を打ち出そうと会議を続けていたが、どうも決め手がない。売れっ子発掘に定評のある豊川(眞島秀和)に意見が求められ、彼は茂(向井理)を推薦した。今までに何度か提案したのだが、その度に貸本漫画は胡散臭く、古臭い、内容も子供向けではないと却下されていたのだ。ところが今回、編集長(長谷川公彦)は、宇宙物のSF漫画を描くという条件で茂の採用を決めた。

 豊川が会議を終えて出てくると、少女漫画誌の編集者(山本圭祐)に呼び止められた。ちょうど、はるこ(南明奈)が原稿を持ってきていて、それを見て欲しいというのだ。豊川の評価は、絵が上手で無難な作品だが、個性がないというものだった。その言葉を好意的に引きとり、少女漫画の編集者は手直ししてもう一度持ってくるように励ました。
 俄然やる気の出てきたはるこであったが、編集者の目論見が別のところにあるのを立ち聞きしてしまい、絶望する。少女誌の編集者は、はるこの絵の上手さにだけ着目し、売れっ子作家のアシスタントに送り込もうと考えていたのだ。はるこにはデビューの見込みがないのである。

 家族が観光にでかけ、一人で仕事をしている茂。そこへ、落ち込んだはるこが訪ねて来た。普段は他人にほとんど関心のない茂であったが、はるこの様子があまりにおかしいのできちんと話を聞くことにした。
 はるこは、3年以内に漫画家として成功するという約束で、親の反対を押し切って状況した。今月がそのタイムリミットであり、がむしゃらに作品作りと持ち込みに取り組んだ。貸本漫画では軌道に乗りかけていたが、今では業界自体が尻すぼみでうまく行っているとは言えない。漫画雑誌に移籍しようとしているが、もうほとんど見込みがない。そこまで言うと、ついにはるこの感情は臨界に達した。

 茂が妻帯者だとわかっていながら、好きだったことを打ち明けた。ただしそれは、プラトニックな恋であり、そばにいれるだけで良かったのだと付け足した。しかし、突然そんな告白をしたことを自分でも驚き、慌てて家を出て行こうとする。その時、手が滑って、自分の原稿の上に茶をこぼしてしまった。
 原稿が汚れてしまったこと、そして、秘めていた思いを口にだしてしまったことで、はるこは感情を抑えつけることができなくなった。涙を流し、茂の胸にすがりつくのだった。

 そこへ、布美枝と両親が帰宅した。ふたりが寄り添っているのを目撃される。はるこを帰した後、茂は整然といきさつを説明する。はるこの境遇をよく知っている布美枝なので、誤解はすぐに解けた。
 しかし、茂の父が、彼女は茂に惚れているに違いないと、不用意に話を蒸し返す。父の意見には誰も耳を貸さないが、布美枝だけは心に引っかかるものがあった。以前に、はるこが茂と一緒に写っている写真を隠し持っていたことを思い出したのだ。

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 なんかなー、南明奈にかんしては、仕事の挫折感と秘めた恋愛感情の告白のあたりを、もうちょっとグッと演じてくれればなー、という感じ。こっちは、最近の展開で涙の出動回数も少なく、涙腺タンクは満タンにして待ってるんだから、もうちょっと頑張ってくれよ、という感じ。
 初登場以来一貫している、あの不自然なカツラがだめなんだよな、そもそも。

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