NHK『カーネーション』第112回

2009年下半期に放送されたNHK朝ドラ『だんだん』では3年後(劇中では2011年)の様子として「サブプライムで大変な目にあったがオバマの『チェンジ!』でアメリカは救われた、その余波で日本の経済も上向いた」みたいな設定があったんだけれど(当時の当方のメモが残っている)、現実を見ると『だんだん』の脚本がいかに楽天的でノーテンキだったかと思わざるをえない当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第112回目の放送を見ましたよ。

* * *

第20週「あなたを守りたい」

1960年(昭和35年)10月。
聡子(安田美沙子)はテニスでの活躍が認められ、秩父宮賞を与えられた。
しかし、糸子(尾野真千子)はそのことにほとんど興味を示さなかった。見かねた千代(麻生祐未)から小言を言われたので、申し訳程度に褒めてやった。聡子はそれがとても嬉しかったが、糸子の素っ気ない様子を目の当たりに、それ以上自分を売り込むことをしなかった。

糸子は組合事務所の女性経営者の会合に顔を出した。
今回から若い女性が加わった。彼女は糸子らの世代とは少々異なった考え方を持っていた。新しい時代の服を着ることが嬉しいのであって、自分に似合うかどうかは二の次だと言うのだ。それは糸子には思いもつかなかった考え方だった。
その後、北村(ほっしゃん。)が現れ、新しい時代の商売であるプレタポルテ(高級既製服)の講義を行った。洋服業界も変化しつつあり、オーダーメイドからプレタポルテに商売替えをしようとする人が最近では多いのだ。
しかし、着る人にピタリと似合う洋服をオーダーメイドすることにこだわる糸子は、そういった時代の流れをバカバカしく思い、途中で帰ってしまった。

帰り道、糸子は考え込んでいた。
昔の自分は時代の変化を待ち望んでいた。しかし、現在の自分は変化を恐れ、避けようとしている。現実の変化からも目を背けたかった。外国の品物が勝手に飛ぶように売れた時代は終わった。木之元(甲本雅裕)のアメリカ雑貨店は閑古鳥である。一方で、日本の伝統的な文化も失われつつある。木岡(上杉祥三)の和履物店はすでに閉店してしまっていた。
時代の変化の間で糸子は悩み始めていた。善作(小林薫)が呉服店を閉めて糸子に店を譲ったのが50歳の時だった。今、糸子は47歳になった。もうすぐその時の父と同じ年になる。

しばらくして、サエ(黒谷友香)が店にやってきた。現在の彼女は、心斎橋の高級クラブのママになっており、随分と羽振りもいい。若いホステスを連れて岸和田にやって来ては、糸子の店でドレスを仕立ててくれる。
優子(新山千春)が若いホステスのドレスを担当することとなった。優子は流行を取り入れた、トラペーズ・ラインのデザインを提案した。しかし、サエは即座にそれを却下した。サエは昔ながらのウェストの引き締まったデザインを強行に主張した。今も昔もそれが女を一番美しく見せるスタイルであり、男が一番喜ぶものだと主張した。

糸子はサエの潔さに惚れ惚れとした。年をとっても、自分が欲しいのは男だけだ、と言い切れる性根に感心した。
それに比べて、糸子は自分の優柔不断さに落ち込んだ。自分の信じるデザインの服を作りたいと思う一方で、商売のために流行に迎合した洋服を作らねばならない。一時的な流行に飛びつくのは嫌だと思いながらも、自分が時代遅れになることを何よりも恐れている。あれこれ悩むことを馬鹿馬鹿しいと思いながらも、考えずにいられなかった。
自分が本当に欲しいものは何なのか、ますますわからなくなった。

12月になり、直子(川崎亜沙美)が帰省した。翌春に専門学校を卒業したら、そのまま自分の店を出すという。百貨店に乞われ、オーダーメイドの店をやるのだという。そこで名前を売り、将来的には自分のブランドによるプレタポルテ店を持つ計画だという。
糸子は、名前ばかり全面に出て、タグを付けただけで大量に売りさばくという商売の方法にあまり良い顔をしなかった。北村の偽タグの詐欺事件も頭をよぎり、ますます印象が悪くなっていたのだ。

寝室では直子と聡子が久しぶりにふたりっきりで話をした。
直子は聡子に、将来はテニスの選手になるよう勧めた。直子が受賞した装麗賞に比べれば、聡子の秩父宮賞の方がよほど格上である。将来は約束されたも同然だと言うのだ。
しかし、聡子は乗り気ではなかった。理由を聞くと、糸子があまり喜ばないからだという。直子の装麗賞の時は大騒ぎして喜んだのに、聡子の受賞ではとても素っ気なかったのが気になっているのだ。
直子は母のことなど気にするなと励ましたが、聡子はつまらなさそうにしていた。

年が開けて、1961年(昭和36年)1月。
木之元のアメリカ紹介はついに閉店してしまった。これまで様々な商売を行なってきた木之元だが、これを限りに自ら販売店を行うことはやめるという。
しかし、近所の喫茶店のオーナーに見込まれ、その喫茶店の店長を引き継ぐこととなった。人と話をするのが大好きな木之元にとって、それは適した仕事だと思われた。本人もやる気に満ちあふれていた。少し明るい話題だった。

そして、糸子にとってもっとも明るい話題は、孫が生まれたことである。優子に長女・里恵が生まれたのである。
自分が本当に欲しいものは何なのかわからなかった糸子だが、これこそが宝物だと思った。とても素晴らしい宝物を手に入れたと喜んだ。

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また足の裏の話で恐縮である。

今日の放送は安田美沙子の足の裏で始まった。
聡子は糸子に甘えていた(それは、秩父宮賞を褒めてもらいたくてじゃれ付いていたのだ)。床に寝そべり、足だけを糸子の膝の上にのせていた。履いていた靴下には穴が開いていた。聡子の靴下の穴は、テニスの練習の勲章でもあるのだが、糸子はみっともないと言うというシーン。
足の裏っちゃ足の裏が映っていたのだが、靴下を履いた足の裏にはあまり興味のない当方なので、そこは軽くスルーした(これが、ストッキングだったら話しは別だ)。

その後、寝室で直子と一緒のシーンがあった。
その時、布団の上にうつ伏せで寝転がり、膝から先を上に曲げる安田美沙子が映った。カメラの方向に足の裏が向いていた。もちろん裸足だ。思わず身を乗り出して見入ってしまった。眼福。

ていうか、安田美沙子は初登場以来、ずっとエロシーン担当になっている。全国のお父さんへのサービスカット担当というところか。

それはそうと、今日は聡子の葛藤が描かれていました。
糸子に認めてもらいたくてテニスで頑張ってきたのだけれど、テニスでは糸子を自分に振り向かせることができないことがわかった。ふたりの姉が洋裁の道に進んだことは大いに評価している。姉妹の中で自分だけが除け者になっていると感じている聡子なのであった。

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