NHK『あまちゃん』第107回

今夜の金曜ロードSHOW!はみんなが大好きな「バルス!」こと『天空の城ラピュタ』なのだが、それを尻目に『世界の村で発見!こんなところに日本人』を見ようと思っている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の第107回めの放送を見ましたよ。

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第18週「おら、地元に帰ろう!?」

GMTはデビュー曲『地元に帰ろう』のレコーディングを終えた。しかし、その出来に満足できなかった荒巻(古田新太)は歌声にエフェクトをかけ、Perfumeのような近未来的音声に変えてしまった。アキ(能年玲奈)は違和感を感じたが、他のメンバーやスタッフたちは気に入っている素振りを見せた。アキは何も言わずに、デビューに向けた踊りのレッスンに参加していた。

荒巻指導の下、厳しいレッスンが続いていた。そこへ、デモ盤を聞いた春子(小泉今日子)が怒鳴りこんできた。声が変えられていることに納得できず、歌手に対する冒涜だと言う。声質を変えてしまっては、歌番組等で生で歌うこともできない。荒巻お得意の口パクで乗り切るのかと皮肉る春子だった。

春子の当てこすりで荒巻の堪忍袋の緒がついに切れた。メンバーたちが聞いている前で、GMTはどうせ売れないと本音を言ってしまった。どうせ売れないものに多額の予算を振り分けることはできない。だから、簡単にできる程度のアレンジを施したり、テレビの密着取材(GMTレコーディングの直前から荒巻に密着取材が行われ、田口トモロヲがナレーションを務める『プロダクトA』で放送される)を利用して話題作りをしていると言うのだ。メンバーの思い出作りとして事実上のデビューだけはさせて、親御さんに満足してもらえればそれでいいのだと春子に反撃した。

その言い草は春子の怒りに油を注いだ。アキには事務所を辞めさせると啖呵を切り、手を引っ張って連れ帰ってしまった。抵抗するアキに向かって、春子は正直な気持ちを伝えた。他の女の子なら荒巻のやり方でも構わないが、自分の娘のことだと思うとどうしても許せないのだと話した。アキは、春子の気持ちを思うと納得せざるを得なかった。自分は春子から夢を託された娘として、今のやり方に従うわけにはいかないと考えた。それで、事務所を辞めることを決意した。

引き止めるため追ってきたGMTメンバーや水口(松田龍平)にもそのことを伝えた。そして、水口には荒巻への伝言を託した。GMTのデビューだけは絶対に中止しないで欲しいと頼んで欲しいというのだ。水口はアキの思いを受け入れた。

水口が社長室に戻ると、荒巻やチーフマネージャー河島(マギー)は早くも机の上に履歴書を広げ、アキの代役を探し始めていた。その姿を見た水口は、アキの代わりとなる人材などいないと豪語するのだった。

劇場を出たアキと春子は、アメ横の目抜き通りのモニタにGMTデビューの宣伝が流れているのを見上げた。ちょうどアキの姿が映っていた。春子は、自分が必ずアキのことをアイドルにするとと話した。そして、アキをクビにしたことを荒巻に後悔させてやると決意表明するのだった。

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今週のどこかの放送で、春子(小泉今日子)がアキ(能年玲奈)に向かって「どんなにデビューしたくても、土下座してお願いするような無様な真似はするな」というようなことを言っていました。アキもそれに同意し、絶対に土下座などしないと約束しました。

しかし、今日の放送でアキが土下座。ただし、自分自身のデビューのためではなく、残されたGMTが予定通りデビューできるようにと、後を託した水口(松田龍平)に向かって土下座したのでした。自分のためじゃなく、仲間のために跪くという展開が胸を打ちます。

その姿は水口の心にも響いたようです。アキの代わりなどいないと荒巻に楯突くという行動に出ました。

その他、NHKの大ヒットドキュメンタリー番組『プロジェクトX』のパロディが演じられたのには笑いました。同番組でナレーションを務めた田口トモロヲが声の出演をしていましたし。オープニングの出演者テロップに名前を出さず、何事も無く彼の声が流れ始めるという「わかるやつだけわかればいい」という演出に笑いました。でも、しばらくたしたらテロップで名前が出てくるというネタばらしもこのドラマの親切なところです。

GMTの歌声アレンジに関しても「近未来的でロボットみたいな宇宙人みたいな声」という表現がなされ、視聴者にPerfumeみたいな感じか?と思わせておいて、やはり「わかるやつだけわかればいい」的な流れの直後で、ちゃんと河島(マギー)のセリフでPerfumeと出てくるネタばらししてくれるあたりが親切で笑える。

『あまちゃん』ヒストリー(時系列表)
『あまちゃん』 つづく

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