「半年ぶりにおはようございます」とご挨拶申し上げる当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第1回めの放送を見ましたよ。
明治維新の約20年前、幕末の京都。
京でも随一の商家の次女として、今井あさ(鈴木梨央)は生まれた。
あさはおてんばな少女だった。
空を飛びたいと思い、背中に大きな凧を背負って木から飛び降りた。その試みは当然失敗し、落下して傷だらけになった。捕まえた蛇を振り回しながら街を闊歩する。相撲をとれば男の子にも負けない。彼女のやんちゃぶりに、同年代の男の子たちは、あさの姿を見るや逃げていってしまう。
父・忠興(升毅)は、あさがやんちゃをするたびに、尻を叩いて折檻する。それでもあさは懲りることがなく、父や母・梨江(寺島しのぶ)の目を盗んでは行儀の悪いことを繰り返している。
大きな商家である今井家では、男の子が生まれれば跡継ぎとし、女子は大阪の両替商に嫁がせると代々決まっている。そのため、一家の長男である弟・久太郎(二宮輝生)には、父・忠興から直接読み書きや算盤が教えこまれていた。
一方、あさと姉・はつ(守殿愛生)には、花嫁修業が施された。礼儀作法や茶道、裁縫や琴など、女性としてのたしなみを叩きこまれた。姉・はつは親の期待通り、おしとやかな少女として育っていた。
しかし、あさは親の期待に反してばかりだった。彼女は女性らしい生き方に、大きな疑問を抱いていたのである。ことあるごとに、周囲の人になぜ女性らしくあらなければならないのかと質問するのだが、納得のいく回答は得られなかった。
あさは、生まれた時から親に決められた許嫁のあることも気に入らなかった。
大阪の大きな両替商・白岡家へ嫁ぐことが決められていたが、住み慣れた京都を離れたくなかったし、会ったことも無い男と結婚するのも嫌だった。しかし、彼女にはどうすることもできないのだ。
ある日、あさは父の目を盗んで、本を読んだり、算盤で遊んだりしていた。花嫁修業よりも、男子向けの教養の方に大きな興味があったからだ。
しかし、あさが一番面白いと思ったのは、算盤の出す音だった。降ってみるとシャカシャカと音がなって、琴よりも断然面白いと思った。興が乗って、算盤を振りながら、歌い踊るのだった。
その姿を父・忠興に見咎められてしまった。下品な踊りをしていたことに加え、商家の大切な道具である算盤をおもちゃにしたことに父は怒った。すぐにあさを捕まえて、尻を折檻した。
あさが算盤で踊るところから、父に尻を叩かれるところまでの一部始終を盗み見ている男がいた。
その男こそ、あさの許嫁である白岡新次郎(玉木宏)であった。その日、顔合わせのために、偶然大阪から来ていたのだ。
改めて、座敷での対面となった。初めて会う許嫁に対して、あさはどうしていいのかわからなかった。
すると新次郎は、先ほど叩かれた尻は無事かと声をかけた。尻のことを話題に出され、あさは自分が辱められたと思い、座敷を飛び出した。
あさは、新次郎のことが大嫌いになった。
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