NHK『あさが来た』第30回

今年も社心をサボってしまうのだけれど、同大会の盛会をお祈りする当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第30回めの放送を見ましたよ。

* * *

第5週『お姉ちゃんに笑顔を』

あさ(波瑠)と正吉(近藤正臣)は、五代(ディーン・フジオカ)に会いに行った。五代の志に賛同し、大阪の商業都市化に協力すると申し出た。
加野屋の賛同が弾みになり、大阪中の商人たちもこぞって協力することを決めた。五代の指導で、大阪に巨大な通商会社をつくり、外国と取引をすることが計画された。

ただし、取扱商品を何にするかは未定だった。
あさは、石炭の取引をすることを主張した。あさ自身は石炭を見たこともなかったが、それで大きな車や船を動かすことができると聞いて夢中になっていたのだ。朝から晩まで石炭のことばかり夢想し、誰彼なく石炭のことばかり話すのだった。
しかし、石炭の良さを理解する人は皆無だった。石ころに夢中になっているあさのことを気でも狂ったのではないかと言い出す人まで出る始末だった。

ついにはつは、九州の炭鉱の視察に行くと言いだした。百聞は一見に如かずだと言うのだ。
しかし、家族は全員反対した。未だ日本国内で取引のされていない石炭に将来性があるのかどうか不明だから。
それに加えて、炭鉱は荒くれ者の巣窟だという噂だ。そのようなところに、あさを行かせる訳には行かないというのだ。

特に新次郎(玉木宏)が強硬に反対した。危険なところにあさを行かせたくないのだ。
いつも朗らかな新次郎とは打って変わって、大声を出して九州行きを禁じた。どうしても行きたいなら、離縁してから行けと言うほどであった。
あさはそれ以上何も言えなくなった。

翌日、あさは商人たちの寄り合いのため、役所へ出向いた。
すると、五代が政府からの命令で横浜に異動になるのだという。政府の方針は大阪よりも先に横浜を商業都市とするということに決まり、外国事情や商取引に詳しい五代を派遣するというのだ。五代は反発したが、抗いきれなかった。
その報せに、あさをはじめとした大阪商人たちは落胆した。しかし、それで大阪の商業都市化が頓挫するわけではなかった。商人たちは、横浜での仕事を終えた暁に五代が大阪に戻ってくることを期待した。五代がそれを約束したことで、商人たちは盛り上がるのだった。

その頃、はつ(宮﨑あおい)はしきりに胸が苦しくなるようになった。
その様子を見ていた菊(萬田久子)は子供ができたと判断した。栄達(辰巳琢郎)は、継ぐべき家が失くなった時に跡継ぎができるとは皮肉だといいながらも、孫ができたことを喜んだ。

ちょうど惣兵衛(柄本佑)は行商で留守だった。はつは、一刻も早く惣兵衛に報告したく、帰りを待ちきれなかった。町の方へ歩いて行き、帰ってくる惣兵衛を道で待ち構えようとした。

しかし、惣兵衛は一向に帰ってこない。
それどころか、道端には惣兵衛の天秤棒とカゴが打ち捨てられていた。
そのまま惣兵衛は姿を消した。

* * *


昨日のラストであさ(波瑠)と正吉(近藤正臣)は「びっくりかっぱ!」だの「びっくりぽんかっぱ!」だのと騒いでいましたが、その意味するところは「ビッグなカンパニー」でした。
五代(ディーン・フジオカ)が英語交じりで、大きな通商会社(ビッグなカンパニー)を作りたいと言っていたのを、ふたりは河童だと聞き間違えていたようです。

惣兵衛(柄本佑)が蒸発しました。明確な理由は、劇中で語られていなかったように思います。これから明らかにされていくのでしょう。
はつ(宮﨑あおい)の怪我(自分が包丁でつけたもの)の治療用に軟膏を買ってくるなど、いいところも見せていたのに。手紙すら出せないほど貧乏な暮らしなのに、軟膏を買うなどというのはかなりの出費だったことでしょう。とてもはつのことを大事にしていたのに。

はつは日常的に胸が苦しくなり、菊(萬田久子)によれば妊娠とのこと。
ただ、ドラマの定番演出であるところの「つわりの吐き気」がまだ出てないので、本当は妊娠ではないのではないかと疑っている当方がいます。実は結核とかじゃねーのか、と。この時代のドラマで、貧しい暮らしといえば結核に直結というパターンが多いし。

宮﨑あおいさんにフェードアウトされては悲しいので、無事に妊娠であることをお祈りしております。

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