昨日は大阪証券取引所の前にある五代友厚の像を見学に行き、そのあまりのデカさ(台座から頭のてっぺんまでで2階建て以上の高さがあった)にびっくりぽんだった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第63回めの放送を見ましたよ。
秋になった。
初夏に髷を切った新次郎(玉木宏)らの髪も生えそろい、男前が上がった。
妊娠しているあさ(波瑠)の腹もずいぶん大きくなり、胎児は順調に育っていた。
あさは赤ん坊が自分の腹を蹴る度に幸せな気分になった。一方で、腰が痛くなったり、足が攣ったりすることもしばしばで、思い通りにならない自分の体が不甲斐なく思った。
それでも、生まれてくる子供のためにやれることは何でもやろうと思うのだった。近頃では、新次郎との合言葉が「安全第一」となっており、子供が無事に生まれてくることを何よりも優先していた。
そんな折、ちょっとした騒動が起きた。
これまでほとんど喧嘩らしい喧嘩をしたことのない正吉(近藤正臣)とよの(風吹ジュン)が大喧嘩を繰り広げたのだ。しかも、その原因にはあさの妊娠が関わっていた。
出産の際に、医者にかかるか、産婆に手伝ってもらうかでふたりの意見が割れたのだ。
正吉は、西洋の最先端の医学知識を持つ医者に分娩を任せるのが良いと考えている。つわりの重かったあさの事なので、出産時の体調のことも心配である。その点、医者ならば不自由のない対応ができるというのだ。
一方のよのは、産婆を推していた。昔ながらの産婆ならばたいていのトラブルに対応できるし、なにより女のことは女に任せるのが一番だというのだ。ましてや、いくら医者とはいえ、女は夫以外の男に体を見せるべきではないというのだ。
あさは、自分のせいで舅と姑が仲違いしたことに心を傷めた。
そこで、玉虫色の解決策を講じた。医者と産婆の両方に診てもらうというのだ。多少費用はかさむが、正吉とよのの両方の顔を立てることができる上、「安全第一」の考え方に従い万全の体制で望むことができるからだ。
産婆(春やすこ)と医者(関秀人)を同時に呼び、検診を受けた。
産婆と医者にとっても初めてのことであったが、彼らの関係も良好だった。あさの妊娠は順調であと10日ほどで子供が生まれるという見立てに関してもふたりの意見は一致した。
正吉のよのも仲直りし、八方が丸く収まった。
検診が終わった直後、正吉が胸の発作を起こし、ひどく苦しんだ。幸い、居合わせた医者が手当をして、大事には至らなかった。よのの話によれば、正吉の発作はしばらく前からあったのだが、日に日に発作の程度がひどくなっているという。
正吉は、あさに向かって、家の者には秘密にしておくよう約束させた。特に跡取りの榮三郎(桐山照史)は小心者なので、動揺して手がつけられなくなるからだと言うのだ。また、正吉は、家の者に対しては堂々とした態度でいたいのだと説明した。だから、情けない姿は絶対に見せたくないという。
そう言われると、あさも承諾せざるを得なかった。
あさとふたりきりになった時、よのはあさに感謝した。
よのは産婆を頼むつもりだったが、あさが医者も呼んでくれたおかげで正吉の応急処置ができたからだ。よのの意見だけを飲んでいたら、どうなっていたかわからない。
加えてよのは、あさに無事に子供を産むよう頼んだ。どうか正吉に孫の顔を見せてやって欲しいと言うのだった。
なんだかなー。
本文からは省略したけれど、ザンギリ頭のことだとか、うめ(友近)×雁助(山内圭哉)の大人の駆け引きみたいな話だとか、ふゆ(清原果耶)×亀助(三宅弘城)のもどかしい恋話とか、そういう些細な話に尺がいっぱい使われて、ドラマ全体のテーマがどこにあるのかよーわからんことになり始めてる。
九州のサトシ(長塚圭史)エピソードもずいぶん小出しに引っ張りまくられて、いい加減飽きてくるし。
なんだかなぁ、なんだかなぁー。
ところで、産婆役で春やすこが登場したわけだが。はじめ彼女だとはわからなくて、あとでOPテロップを見返して知った。『カーネーション』で登場した時も同じようにあとでOPテロップを見て知った次第。僕は春やすこ見分け能力が低いらしい。