週刊朝日の『NHK朝ドラ「わろてんか」好発進 でも大阪では総ツッコミで…』という記事には、ヒロインが京都出身とされたことに批判が巻き起こっていると書かれているのだが、モデルとなった吉本せいの経歴をwikipediaで調べてみると兵庫県明石市の生まれだと書いてあり、結局大阪じゃねぇじゃんと突っ込まざるを得なかった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『わろてんか』の第12回めの放送を見ましたよ。
喘息発作から肺炎を患った兄・新一(千葉雄大)が亡くなった。
跡取りの唯一の男子を失ったのだが、藤岡家は間もなく明るさを取り戻した。家族の笑顔こそが新一の生前の願いであり、笑うことが何よりの供養になるからだ。笑いつつ、一家は店の再建を誓い合うのだった。
近頃、籐吉(松坂桃李)からの手紙が届かない。
それでも、てん(葵わかな)は平気だった。新一の死を境に、長女の自分が家を継いでいくことに決めたからだ。心の迷いを振り切るためにも、手紙の来ないことが好都合なのだ。
藤岡屋の経営が大きく傾いたことで、てんと伊能栞(高橋一生)の結婚も破談になった。
それでも、てんは栞を婿にとって一緒に家を継ぐのが一番良い方法だと考えていた。諦めきれない てんは独断で栞に手紙を書いた。しかし、返事は一向に来なかった。
てんが気を揉んでいたある日、前触れ無く栞が訪ねてきた。
てんの父・儀兵衛(遠藤憲一)を交えて、栞は訪問の理由を述べはじめた。
てんからの手紙には、新一の遺稿論文が同封されていたという。
新一の論文では、これからの時代は海外からの医薬品の輸入に頼るのではなく、日本で独自に新薬開発をすべきだと主張されていた。実際、近頃、ドイツに渡航した日本人が画期的な新薬の開発に成功したというニュースもあった。日本人が新薬開発に取り組むのもあながち夢ではないという点に栞も同意するという。
そこで、栞は藤岡屋の新薬開発に投資するという。本来なら伊能製薬が自前で行いたいのだが、自社は古くからの取引相手とのしがらみがあって思うようにならない。だから、藤岡屋に任せたいというのだ。
それは、新薬開発の点でも、藤岡屋の経営立て直しの点でも亡き新一の願いに合致する。藤岡家の一同は泣いて喜んだ。
ただし、栞はてんとの結婚だけはきっぱりと断った。
藤岡屋への投資はあくまでビジネスであり、自身の結婚とは別だというのだ。加えて、栞は西洋風の自由恋愛に憧れているという。誰かに決められたり、打算に基づく結婚をするつもりはないという。
てんとも知り合ったばかりであり、人となりがよくわからない。将来、互いに惹かれ合うことがあれば結婚することにやぶさかではないが、今はまだ段階ではないと言い切った。
隣室で盗み聞きしていた祖母・ハツ(竹下景子)が飛び込んできた。ハツは、栞の男前ぶりを心の底から気に入っていた。
てんが気に入らなければ、妹のりん(堀田真由)もいると勧めた。もし、りんもお眼鏡にかなわないならば、ハツ自身も候補に入れてほしいいう。未亡人だが独身なので、資格はあるというのだ。
ハツの剣幕に、栞は大笑いした。それまで終始硬い表情だった栞が初めて見せた笑顔だった。
てんは、帰っていく栞を追いかけた。直接お礼を言いたいというのが口実だった。
栞は、てんとふたりきりになったことで本音を話しはじめた。
みなの前では冷淡な口ぶりだったが、実は栞もてんに興味を持っているという。新一の論文を見つけて送ってきた機転に感心させられた。その上、添えられた手紙には家族を大切にするという思いが詰まっていた。
てんのような妻を娶れば、自分も幸せな家庭を築けるかもしれないと言うのだ。
しかし、栞の見立てによれば、今のてんには他に思いを寄せる男性がいるように思えると言う。
そこまで話して栞は去っていった。
家への帰り道、町では恒例のくすり祭りの準備が始まっていた。
その様子を眺めつつ、てんは藤吉と出会った時のことを思い出していた。
ぼんやり歩いていると、誰かとぶつかった。
その相手こそ藤吉その人だった。
商家では、娘しか跡取りがいない場合は、奉公人の中から婿を取って家を継がせたという話をよく聞きますね。
そういう意味では、てん(葵わかな)とは幼馴染同様に育ち、献身的に働いてきた手代・風太(濱田岳)が婿になっても少しもおかしくないわけで。
風太本人もちょっとその気になっているようですが、ドラマの上では当て馬にすらなってない風太が不憫でなりません。
とは言え、なんだかんだで、最終的には喧嘩相手の女中・トキ(徳永えり)とくっつくことになりそうですが。
ていうか、新一役の千葉雄大が2週間で退場とは予想してなかったのでビックリでした。
女性視聴者向けの目の保養枠が、松坂桃李と高橋一生で溢れてしまって目がチカチカするから退けたってことですかね。
おそらく目の保養枠に入れてもらえない濱田岳がますます不憫です。