酒を飲みながらぼーっと見る分には面白いのかもしれないな、とちらりと考えた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『わろてんか』の第4回めの放送を見ましたよ。
祭りから帰ってきた てん(新井美羽)は、日本一の芸人だと名乗る男・北村籐吉(松坂桃李)に出会ったことを母・しず(鈴木保奈美)や祖母・ハツ(竹下景子)に興奮しながら話した。一方、てんと同行していた丁稚・風太(濱田岳)は、藤吉はうさん臭い男で泥棒まがいだと断じた。
てんが特に印象に残っていたことは、藤吉から「笑いの色は何色か?」と聞かれたことだった。
てんには答えがわからなかったし、母のめでたい「赤」や兄・新一(千葉雄大)の「茶」(ちゃらける、ちゃかす、おちゃめ、など「茶」のつく言葉が多い)などの案も違うような気がするのだった。
藤岡家の台所では、誰かが酒を盗み飲みしているという騒ぎが起きていた。客用の高価な酒の瓶から、毎晩少しずつ酒が減っているのだ。
藤岡家の者は、家長・儀兵衛(遠藤憲一)をはじめ誰も飲酒はしない。
真っ先に疑われたのは、盗み食いの常習犯の丁稚・風太であった。しかし彼は、まんじゅうの盗み食いは認めたが、酒にはいっさい手を付けていないという。
祭りのどさくさに紛れて、泥棒が盗んでいるという案も出た。しかし、金目のものには手を付けず、酒を少しだけ飲んで逃げるというのも不可解である。
祖母のハツは、この家には昔から化け猫が取り憑いていると言い出した。その化け猫の仕業だろうというのだ。
風太は、自分の濡れ衣を晴らすためには、化け猫退治に取り組むことにした。てんを誘って、夜中の台所に潜んだ。
そこでてんが見たものは、茶碗に酒を注いで飲んでいる父・儀兵衛の姿だった。
儀兵衛(遠藤憲一)が、借用書のようなものに判を押しながらため息をついているシーンがありました。夜も遅くまでドイツ語の独習をしています。
たぶん、しばらく前から商売に勢いがなくなってきていて、起死回生の一手としてドイツの薬品メーカーの人物を家でもてなそうとしたのだが、てん(新井美羽)がめちゃめちゃにしてしまって、いよいよ首が回らなくなってきた。ストレスで不眠症気味。寝酒として飲んでるって話ですかね。
夜中の勉強も、それが目的で起きているのではなく、眠れないがための時間つぶしとしてやってるとか?
あと、兄・新一(千葉雄大)の「茶」のくだりで、寺の説教で聞いた話として、疲れた時に一杯の茶があると心が暖かくなってほっこりする、などと言っていた。僕の記憶が正しければ、これ朝ドラ『ちりとてちん』に出てきたセリフ。ヒロイン(貫地谷しほり)に落語の師匠(渡瀬恒彦)が言うんじゃなかったっけな。