NHK『おちょやん』第13回

2021年2月から放送の始まるNHK大河ドラマ『青天を衝け』に橋本愛さんが主人公・渋沢栄一の妻役で出演するわけだけれど、その役名も千代だと知ったし、みんなの予想に反して杉咲花よりも橋本愛さんの方が好きな当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おちょやん』の第13回めの放送を見ましたよ。

* * *
第3週『うちのやりたいことて、なんやろ』

夜店見物の途中、シズ(篠原涼子)は歌舞伎俳優・早川延四郎(片岡松十郎)に偶然出くわした。今回の公演を最後に廃業しようとしている延四郎は、千秋楽の翌朝にもう一度会いたいと願うのだった。
直後、シズの夫・宗助(名倉潤)と娘・みつえ(東野絢香)が迎えに来た。シズは何も答えず立ち去った。

その一部始終は、ライバル芝居茶屋・福富の女中たち(丹下真寿美沢暉蓮藤本くるみ)が盗み見していた。彼女らは尾ひれをつけて、シズが延四郎と逢い引きしていたと街中に噂を流した。
道頓堀では、芝居茶屋の女中と役者の色恋はご法度である。特定の役者や芝居小屋を贔屓している見られ、信用を失うからである。福富の女中らの目論見は見事にあたり、シズの芝居茶屋の客がみるみる減った。

シズへの誹謗が大きな結果を生んだのには遠因があった。当時を知る岡安の女中頭・かめ(楠見薫)によれば、20年前にもシズと延四郎との間には一悶着あったという。

シズが岡安を引き継ぐために女中修行をしていた時分、延四郎と恋仲になった。延四郎は東京に進出することになり、駆け落ち同然でシズを連れて行こうとした。シズもその気になり、道頓堀での興行の千秋楽の翌朝に待ち合わせをしていた。
しかし、すんでのところで先代女将・ハナ(宮田圭子)に止められ、それきりになったのだという。

家中の騒ぎを鎮めるために、シズは自ら皆に語った。
過去にしきたりを破って延四郎と恋仲になりかけたのは事実であると認めた。そのせいで現在、岡安の看板に泥を塗る形になって申し訳ないと深く謝った。
そしてシズは、今まで隠し持っていた延四郎からの手紙を全て焼いてしまい、未練を断ち切った。

岡安への客足が遠のいたとはいえ、皆無ではなかった。千代(杉咲花)は残った客のために芝居小屋の座席を整えていた。そこで、噂の出どころである福富の女中たちと出くわした。
千代は、街の事情通である乞食・小次郎(蟷螂襲)から仕入れた情報を語った。曰く、福富の女中たちも二枚目俳優などとこっそり会っているのだ。それを聞かされた福富の女中たちは大いに慌てた。

仕返しをして気の晴れた千代は岡安に戻ろうとした。その道中、延四郎に捕まった。彼は、これが最後だと言ってシズへの手紙を千代に託そうとした。しかし、千代は頑として受け取らなかった。
その代わり、延四郎に請われ、現在のシズの様子を話してやった。シズが夫と娘に囲まれ、幸せに暮らしていると聞いて延四郎は満足した。

逆に千代は、延四郎が廃業する理由を尋ねた。
延四郎によれば、歌舞伎界は名のある家に生まれないと出世できないという。自分は生まれが悪いため、大阪ではうまくいかなかった。それで東京に行ったが、そこでも苦労が多かった。もう潮時なのだと話した。

そうして寂しそうに立ち去ろうとした延四郎を千代が呼び止めた。

* * *


20年もあったのに、今回の騒動以外でシズ(篠原涼子)と延四郎(片岡松十郎)が全く没交渉だったり、噂にならなかったというのはどういうことでしょうねぇ。そういうもんなんでしょうかねぇ。男女のことはよくわからん僕だけど。

延四郎は今でも道頓堀で人気のある歌舞伎役者のようです。大正時代のお話なので、今のようにメディアも発達していなかったはずで、実際に芝居小屋で観たり、ローカルの噂話にでもならない限り人気は出ないと考えられるわけで。そうすると、延四郎はこれまでも何度も道頓堀で公演を行っていたんじゃないかと推測できるわけで。大阪に来たら、そりゃ岡安やシズに接近することもあったろうに。
なぜ20年ぶりに再燃するかねぇ。
まぁ、いいんですけど。

千代(杉咲花)の年季明けの身の振り方問題(今週のテーマ)については進展がありませんでした。
アリバイのように、休憩時間に女中仲間の前で下手くそな芝居の真似をするシーンはありましたが。女優になるのか?と聞かれて、「無理無理無理無理!」と答えてました。

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